当番ノート 第28期
一人でご飯を食べたり、カラオケに行ったり、旅行をする。 という話を韓国の人に言うと、すごく心配される。寂しい目で見られがちだ。 「お一人様」 という概念が、韓国にはまだ根付いていない。 韓国はご飯もみんなで食べるし、何かする時もみんなでしようとする。 外食しようとしても、一人では入れてくれないお店ばかりで大変である。 昔、吉野家の牛丼が進出してきたが、一人で食べるスタイ…
当番ノート 第28期
お疲れ様です。 僧侶の鈴木秀彰(すずきひであき)です 今回で第5回目。 前回は、僕がなぜお寺のみならずカフェ、図書館や公民館などいろいろな場所で活動をするようになったのかについてお話させていただきました。 その理由は、僕自身を知ってもらうことで、お寺にいる僧侶の魅力を感じてもらい、それが参拝、お寺でのイベント参加につながるのではないかという気持ちからでした。 それがいつしかお寺の敷居を低くすること…
当番ノート 第28期
扇風機しかない部屋は、すこし暑い。でもあおいがいないから、シングルベッドをひとりで使える分まだ涼しかった。風はないが、一応窓を開け放してベッドで寝そべっていると、星がちらちらと光って見えた。 十年前、流れ星みたいだと一緒に笑った友人は、結局半年もしないうちに外へ出て行ってしまった。あそこは両親が仲が良かったから仕方がない。私たちは手紙を書くよとうそぶきあって、結局住所も忘れてしまった。電話だけ…
当番ノート 第28期
アマリはあと2時間ほどで14歳になる。 正確に言えば、14歳になってしまう。 物心ついた頃にはすっかり憎悪と嫌悪の対象になっていたナンバー。 逃げようにも逃げられない、この日がとうとうやってきてしまった。 夜中の0時を過ぎ、自身の肉体におぞましい呪いの数字が刻まれてしまったら、例の計画を試みるつもりだった。 その計画とは、 海を出て 砂浜に横たわり そのまま朝日が昇るのを待ち 干からびてミイラにな…
当番ノート 第28期
クローゼットを整理してわかったのは、荷物が明らかに減っているということだった。そして一番驚いたのは、スーツケースが見当たらないことだった。 黒い、どこにでもあるようなスーツケースだ。大学の卒業旅行のときに買った。壊した記憶はない。いや、壊して捨てたのを忘れたのだろうか?誰にも貸していないはずだ。空き巣が入って、スーツケースだけ奪っていく可能性も考えにくい。僕はクローゼットを閉めると、ベッドに倒れこ…
当番ノート 第28期
最近、撮影やブログ、インスタなどの写真のクオリティなどをあげたいのと 昔からずっと興味のあったカメラを始めようと決心した。 でも、買おうと決心したものの自分の性格を知っているから 今まで触れてこなかったのでどこのメーカー、どんなやつを買ったらいいか凄く悩んでいる。 なので純粋に「カメラを買おうと思っているんですがどんなのがいいですかね?」と お客さんや友達に聞いてみている。 そうするといろんな意見…
当番ノート 第28期
お疲れ様です。 僧侶の鈴木秀彰(すずきひであき)です 今回で第 4 回目。 前回は、なぜお寺でさまざまなイベントを開催するようになったのかについて、お話させていただきました。 1 つ目の理由は、老若男女の日常生活により身近な存在として、仏教の教えを広げていくため。 もう 1 つの理由は、イベントで参加者と直に対話するなかで、書籍からは学べない実践的な学びや気付きを得て、僧侶としての力を高めていきた…
当番ノート 第28期
カレーは、あおいが作ることになった。 狭い台所では二人立つのが厳しいので、私はぼんやり後ろ姿を眺めていた。じゃがいも、にんじん、たまねぎ、余っていた鶏むね肉。あおいは一口サイズが好きなのだと言って、どれも細かなさいの目に切った。だから、あおいのカレーはいつもじゃがいもが溶けがちなのだけど。焼き目を入れたあとは軽く煮込んで、カレー粉と小麦粉を入れた。 手持ち無沙汰だった私は暇つぶしに動く。ご飯…
当番ノート 第28期
「ぼうやはこれがなんにみえる?」 おかあさんと木苺をつんで遊んでいたら 不思議なかたちをしたのがたくさんあった 「ねこのお耳みたい」 心の中でそう思って うーんと言ったら おかあさんは 「ずうっと昔、ぼうやにはじめて会ったときの、ぼうやのあんよみたいよ」と笑っていた 嬉しくなったあと ちょっと恥ずかしくなって 真っ赤な飴玉をひとつ ごくんと飲み込んだ 「ねえ、これ似合う?」 仲良しのしろうさぎが …
当番ノート 第28期
馬鹿だ、と僕は心の中で自分に向かって毒づいた。目の前には下品な色をした看板が光っていた。 男性客に女性を添い寝をさせるという怪しげな店の前に、僕は立っていた。オプション料金を支払えば「できること」が増えるという。スーツを着た店員が、僕のすぐ側にいる男に入店を勧めていた。喋り方がいやに丁寧で、それが彼の胡散臭さを際立たせていた。それにしても彼はどうしてこんなに暑い中、黒いスーツなど着ていられるのだろ…
当番ノート 第28期
以前からもあったが、 この頃、韓国で美容師をしたいと言う人からの連絡がすごく増えてきた。 自分が韓国で美容師をしていると言うことと maruni hairの認知度が上がってきてる証拠だから嬉しい。 けど、韓国で美容師をなぜしたいのだろうか? その理由によっては動き方が変わってくると思う。 自分は韓国でお店をするからとオーナーから誘われて来たので 言い方は悪いが韓国に興味…
当番ノート 第28期
お疲れ様です。 僧侶の鈴木秀彰(すずきひであき)です 今回で第3回目。 前回は、なぜ「人の一生に寄り添う僧侶」というテーマに出会ったのかについてお話させていただきました。 以前働いていたホスピス病棟で、臨終の間際にいる人たちと関わった経験から、その人たちが亡くなった後の供養のためでなく、その人たちが生きている”今”を支える関係性をいかに構築していくかが大切だということを学んだのです。 そんな僕は、…