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3F/長期滞在者&more

家日記 2020年2月

長期滞在者

今月は慌ただしかった。感染症のことはもちろんだけれど、父が倒れてしまって心が落ち着かなかった。幸い私は人混みを避けて過ごせるし、父は手術がうまくいって経過良好。

誰かと話したり支え合ったりできることのありがたさを、何度も噛みしめる。身を守るために考える時間と、気を緩めるための時間の両方を作っていかなくちゃな、と思う。

2月1日(土)
玉ねぎ4個を飴色になるまで炒めていたら、家がすっかり玉ねぎ臭に・・・ごめんよみんな。昴君にはばっちり「玉ねぎ炒めてたんだね」と指摘された。

2月2日(日)
純君はピラティスを、私はヨガに通うことに。れいちゃんもヨガに興味があるみたい。そう、働き始めると忍び寄る運動不足。

2月3日(月)
昴君のライブへ。めずらしく最後まで残って見たのだけれど、どのバンドもものすごく面白かった。ただ、せっかく今井くんが(きっと今井くんだと思うのだけれど)節分のイラストを描いてくれたのに節分をせずに終わってしまった・・・。豆を買うのも忘れていた。無念。

2月4日(火)
昴君は昨日のライブの後に他の出演者と話し込んでいたら終電を逃したらしく、昼前にグロッキーな表情ですれ違った。今夜またリハーサルがあるのに・・・。今井くんにまた「本業はドラム」と言われるぞ。

2月5日(水)
昴君とれいちゃんが居間にいたのでお茶をいれる。居間に誰かがいるとお茶をいれたくなるのが私の性分である。今日いれたのは純君がインドで買ってきてくれたカルダモンティー。さっぱりした飲み心地で美味しい。

2月6日(木)
純君からみんなに、今月一泊だけ新潟に行かない?というお誘い。ブリしゃぶが美味しい宿があるとのことで大変魅力的なのだけれど、なぜか旅行するという気分になれず、学校の課題に埋もれていたい気もして私は見送ることに。今井くんや共通の友人は行く予定みたい。

夜、居間に集まって私がミラノで買ったパネトーネを食べる。パンのようなお菓子なのだけれど、れいちゃんがレーズン苦手というのをすっかり忘れていた・・・。今井くんがれいちゃんのレーズンをすいすい食べてくれて助かった。

2月7日(金)
れいちゃんは週末、恋人がイベントをやるというので手伝い(内職)を居間でしている。なんていい彼女なんだ・・・。恋人はまだ学生なので、お互いに忙しそう。なんだか初々しいな〜とついみとれてしまう。

2月8日(土)
昴君、どうやら二日酔いの様子。お酒弱いのに飲むから・・・ほどほどにね。そういえば純君は最近夜勉強のためにお酒の量が減ったらしい。偉すぎて眩しい。

2月9日(日)
朝家を出るとき、玄関横にお寿司の桶があった。桶!どうやられいちゃんが昨夜注文したらしい。いいなあ。眠そうな目で自転車を漕ぐ今井くんと道ですれ違う。今井くんも今日はイベントなのだ。この家にいると平日は仕事で週末は休みという概念がなくなる。

2月10日(月)
純君からPaypayの還元率がすごいことになっていると教えてもらう。私は全然使ったことがなかったのだけれど、これを機にインストール。しかしSMS認証がうまくいかないぞ・・・。

2月11日(火)
祝日。昴君のバンドのライブへ。また終電を逃したりしないだろうか・・・と案じていたところ、無事に帰ってこれた様子。

2月12日(水)
今日はご縁があって香道の体験をしてきた。あまりにも良かったので、住人拡大チャンネル(住人と近所に住んでいる友人たちがいるチャンネル)のみんなにSlackで共有。純君は早速興味を示してくれていた。昴君はどうやら昨日のライブのあと飲みすぎたらしく、胃腸がしんどそう。飲みすぎるな、我々はもうそういう年齢じゃない・・・。

2月13日(木)
居間からカレーの匂いがしたので、今井くんかなと思って扉をあけたられいちゃんがカレーうどんを食べていた。「カレーは私以外の人も食べるんです!」と隣の部屋にいる今井くんが声を張り上げるので笑ってしまう。最近私はカルダモンティーがすっかり気に入ってしまい、みんなの分を入れて飲んだ。

2月14日(金)
静かな夜。今夜から今井くんと純君は富山へ。明日はお客さんがくるので、春らしい小さなブーケを買って帰る。

2月15日(土)
人を呼ぶのがはばかられるほど、この家は寒い。しかし今日はラッキーなことに温かい。アパートメントの管理人と世話人がきてくれて、今後の運営についてディスカッションした。落ち着く場所だね、と言ってもらえてとても嬉しい。昴君は寝起きだからと恥ずかしがって居間に入ってこなかった。シャイなやつめ。

2月16日(日)
今井くんと純君が帰宅。おみやげの鱒寿司がものすごく美味しい。しかし純君はしきりに「いや、もっと美味しいはずだ。一日経ってしまったからか」と首を捻っている。そうか、もっと美味しいのか・・・と思いながらあっという間に完食。

2月17日(月)
とうとうやってきたな、花粉症の季節が・・・と窓を開けてくしゃみを連発しながら思う。今年はマスクが品薄だから大変そうだな。

2月18日(火)
今井くんが品薄になりそうだからとハンドソープを買ってきてくれた。ありがたい。マスク、もうどこにも売ってないなあ。マスクをつけてる人、どこで買ってるんだろう?買い置き?
アルコール消毒のボトルもない。これからどうなってしまうのか・・・。

2月19日(水)
どうやら昴君が昼夜逆転モードになりつつある。

話題は変わるけれど、他のシェアハウスは誰かがお風呂に入っている間は脱衣所に他の人が入ってきてもOKなんだろうか?家の構造にもよるだろうけれど。うちはすりガラスの扉があって中は見えないので、脱衣所は誰かが入ってきてもよいようになっている。

2月20日(木)
今井くんがいない。自転車があって夜いないと、どこか遠くに行ったかなと思うのだけれど。

2月21日(金)
今井くん、Facebookを見た様子だと友人が経営する京都の宿に泊まっているらしい。京都は感染症の影響で観光客が激減、宿もキャンセルが相次いでいるのだとか。確かに今日は都心を歩いていたらいつもより人が少なかったし、旅行や飲食の業界は大変そうだ。

2月22日(土)
一週間経っても元気なマーガレットとチューリップ。よきかな。春一番が吹いて、今日は花粉も絶好調・・・。純君も花粉症が辛そう。

数日前に私の父が倒れてしまい、どうなることかと思ったけれど今は病院でこれから少しずつリハビリしていくことに。今日はお見舞いに行ってきた(けれど感染症の影響で明日から面会は全面禁止なのだそうだ)。こういうとき、「こんなことがあって・・・」と話せる相手が家にいるのは、本当にありがたいなと思う。

2月23日(日)
今井くんが帰宅!京都でベタな観光地を巡ってきたらしい。空いているわけではないけれど、通常の京都よりは人が少ないみたい。バスが定刻通りにきた!と驚いていた。

夜ご飯、私は昴君の作ったごぼうとさつまいもの炒めものをもらい、私は切り干し大根とツナと小松菜の和え物をおすそ分け。

2月24日(月)
なぜか唐突にクリームシチューが作りたくなって作ってみたところ、夕食のあてがない純君とたまたま会ったのでおすそ分けすることに。自分の作ったごはんが誰かに喜ばれるのはありがたい。純君から最近気になってるウェブサービスを教えてもらったり、男子校とか女子校って必要なのかな?最近華道が気になってるんだよね・・・とおしゃべり。

2月25日(火)
夜、人がいないなぁと思ってきたら一番最初に帰ってきたのはれいちゃん。22時過ぎ。この家で一番暇なのは私に違いない。いや、一応学生ではあるが。

2月26日(水)
今日は純君がPerfumeのライブに行く予定だったのだけれど、夕方に中止のお知らせが。悲嘆にくれる純君。私もプロ野球のオープン戦が無観客試合になったことを受けて、こんなことになるとは・・・とため息。いろんなイベントが中止になっていく。

Slackの住人拡大チャンネルで、来月みんなでご飯したいねという話になる。こんな世の中だもんね。美味しいもの食べて元気出さなきゃ。

2月27日(木)
14日に買ったブーケのうち、カーネーションとチューリップが生き残っている。本日一番帰りが遅いのは昴君。バンドの練習だったらしい。おつかれさまです。

2月28日(金)
今井くんがまたどこかに行っている模様。どこだろう・・・。

2月29日(土)
近くのドラッグストアやコンビニからトイレットペーパーが消えていた。これは困る。しかし悲しいことばかり考えているとどんどん辛くなるので、ご飯会の企画を練る。たこ焼きか、クレープ巻きまくりか、闇持ち寄り会か。

浅井 真理子

浅井 真理子

もの書き。
エッセイを書いています。

Reviewed by
黒井 岬

スーパーのレジの横に保湿ティッシュが並べてあって、「こ、これ、ティッシュですか‥?」とあほな質問をしてしまった。なにせ店頭に在庫が並んでいるのをしばらく見ていなかったから。今年の春は花粉症には厳しい。
誰かと少しずつでもやり取りして、元気の出るものを食べて。なるべくいつも通りに過ごしたいし、早く色んなことが落ち着いてほしいと祈る。

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