冬に向かう日々。
流行り病の情報をインプットされた状態で生活すると、誰かに指示されたわけでもないのに窮屈な箱の中で生きているような気持ちになる。そのせいか、誰かと食事をして語り合う時間は心の底からほっとする。
それでも、大掃除の話や年末年始の過ごし方を話し合っているうちに、本当に一年は終わっちゃうの？という気持ちになる。私たちの一年、誰がこんなふうになると想像できただろうか。
明るい未来を描いてやる、と心の隅っこで思っている。
11月1日（日）
夜、みんなで純君と今井君の釧路土産「さんまんま」を食べる。びっくりするほど美味！食べながら、昴君のライブをYoutubeで見る。
ただし昴君、どうやらお腹の調子がそんなに良いわけではないらしく、私の秘蔵の薬を分けてあげた。効果があったらしくてよかった。
11月2日（月）
今日は仕事場へ。電車が心なしか空いているのでほっとする。最近の「良い一日の終え方」のひとつにお味噌汁を丁寧につくるというのがあって、自分の作ったお味噌汁に満足すると気持ちが清々しくなるような気がしている。
11月3日（火）
ありがたい祝日。今井君はワークショップの準備をしているらしく、大量の紙が居間に並ぶ。純君はまだまだゴーグル装着期間。昴君はようやくお腹の調子がもとに戻ってきたらしい。
11月4日（水）
男の人は必要に迫られないと保湿しないのかな、と疑問を持つれいちゃんに、昴君も今井君も概ね同意の様子。昴君は唇が乾燥しやすいのでリップを塗るし、今井君も冬は肌が乾燥するときがあるからニベアを塗るそうだ。スキンケアをしっかりやるのは、やはり相当気にしている人か、その行為を楽しめる人なのかも。
11月5日（木）
通勤電車、混んでいる。このまま私、通勤していて大丈夫なんだろうかと思うのだけれど、やはりずっとリモートで仕事するのも難しいなと感じる。
11月6日（金）
れいちゃんが作る夜ご飯の匂いが2階まで香ってきて、お腹がすく。最近夜ご飯の時間が遅いのが、よくないな。
11月7日（土）
まさかのスクーリング日程を誤解していたことが発覚し、授業を受けるはずが暇な一日になってしまった。今週は財布を忘れたり鍋を火にかけているのを忘れたりと、よくない感じが続いていたので疲れているのかも…ということで久しぶりに昼寝。
11月8日（日）
同僚から美味しいクッキーをもらったという純君からおすそ分けしてもらい、たしかに美味しいけどたくさん食べたら太りそう、と言いあう。今井君が週末見当たらない。またどこか遠くに行っているのだろうか。
11月9日（月）
親知らずを抜いた私。麻酔が切れたころから痛くてつらい。家で仕事をしていても、痛みのあまり落ち込んできてしまう。
純君は「帰ってきてもコンタクトを外さなくていいんだ！」と喜びを噛み締めている様子。よかったよかった。
11月10日（火）
今夜一番帰宅が遅くなるのは昴君。今から純君の夜ご飯の、お弁当の匂いがする。私は歯が痛くてまだまだ弱っている。
11月11日（水）
歯の痛みに耐えつつ、一日が終わる。昴君がみかんを箱買いして、食べていいよと言ってくれた。ありがたい。もうこたつでみかんの季節なのだ。
11月12日（木）
元気が出ない。昴君はバンドの練習へ。感染症のことが最近また気になる。寒さと乾燥でまた感染者が増えてきた。
11月13日（金）
「南の島でジュースでも飲みながらぼんやりしたいな…」とつぶやいたら、今井君が「南の島のジュースがあるよ」といって八丈島のお土産のジュースを飲ませてくれた。なんという素晴らしいタイミング。しかも美味しかった。願いは口にするべし。
11月14日（土）
今井君と純君は山登りにいってきたらしいのだが、なんと激混みだったとのこと。うーん、行楽シーズンだものなあ。それにしても激混みとは、トイレに行くのも大変そうだなと思ってしまう。
11月15日（日）
近所にある豚カツのチェーン店がお得なキャンペーンをやっているということで、めずらしく純君、昴君、私の三人でテイクアウト。たまに肉をがっつり食べたくなる。
11月16日（月）
親知らずを抜いたあとに縫ってもらっていた部分を処理してもらいに歯医者へ。一週間もすればすっかり楽になっているかなと思っていたけれど、甘かった。まだまだ痛い……。
11月17日（火）
夜、居間から笑い声が聞こえてきて「みんななんて元気なのかしら……」と思ってしまう。年齢を感じる。
11月18日（水）
れいちゃんや純君が居間にいるときに「年末年始どうするの？」と声をかけてしまうくらい、年末年始の過ごし方を迷っている。ぎりぎりまで仕事かもしれないのに加えて、実家に帰ったり遠出するのは厳しそう。この家でみんなと年越しもあり得るかも。
11月19日（木）
家に漂うカレーの匂い。ひとつは今井君が近所のカレー屋で買ったやつ。もうひとつは昴君のレトルトカレー。
11月20日（金）
感染者が増えているニュースを見る。さて、どうしたものか。この三連休、人が多いところには行かないとしても、しばらくは落ち着かない状況が続きそう。それにしてもこの家で昴君だけがまったく影響を受けていないようにみえる。もともとあまり外に出ないからなぁ。
11月21日（土）
行楽日和。外へ。ただし、密集地を避けつつ過ごす。帰宅すると久しぶりに歩いて疲れてしまったのか、全く起き上がれず眠り続ける。深夜に純君と今井君が帰ってきた。
11月22日（日）
どうやらどこにいっても人混みらしいという噂を聞きつけ、用事以外は外出しない連休。それでもいいのだ。
純君や今井君はどこかにでかけている様子。家は静かだ。
11月23日（月）
この連載のレビューを書いていただいている岬さんに再会！美味しいカレーやビリヤニを食べつつお喋り。よき時間だった。こういう時間がないといけないよな、と今年何度目かに思う。
11月24日（火）
年末はどう過ごす？と今井君に聞くと、どうやらこの家に残る様子。もしかして、はじめてオールスター年越祭になるかもしれない。
11月25日（水）
近所のケーキ屋に行列が。何事だろうと思っていたら、クリスマスケーキの予約が始まっていることを思い出した。クリスマスケーキ！！予約しなければ。きっと住人のみんなも、外に出かける用事はほとんどないだろう。
11月26日（木）
朝、やや体調が悪くてもしかしてコロナかと考えてしまう。熱もなく、すぐ楽になったので仕事へ。ちょっとでも調子が悪いともしや、と考えてしまうの、いやだな。
11月27日（金）
今日は純君も在宅勤務の様子。純君は在宅勤務の日のお昼ごはんを大抵近所のテイクアウトで済ませていて、私も時短のためにそうしようかなとよく思う。作って食べて片付けて、とばたばたしているうちに昼休みはあっという間に終わってしまうのだ。
11月28日（土）
今井君と純君がパフェを食べにいってきたという話を聞いてハッとする。パフェ。私も食べたい……。今日は午後に大学の授業をZoomで受けたせいか、疲れがずっしり。
11月29日（日）
昴君がめずらしく出先で鍵を忘れてきた。と思いきや、鍵は家にあって、もしかして鍵をかけ忘れて出てきてしまったの？ということに。昴君にしてはめずらしいうっかり。疲れているのだろうか。
11月30日（月）
純君が北陸のおみやげで鱒寿しを買ってきてくれた。ふたたび、鱒寿し食べ比べ。疲れていたせいか、しょっぱい鱒寿しが美味しく感じる。今年だけでこんなにたくさんの鱒寿しを味わうことになるとは……。
