当番ノート 第17期
世界の片隅の扉の向こうに、その町があり、その耳飾りがある。 ”うさぎの耳飾り屋” 住所:ツバメ町 O地区 栞の小路 店主はこう語る——— 「貴方が眠っている間、貴方の耳は働いていると思いますか? それとも一緒に休んでいると思いますか? どちらにせよ、貴方が眠っている間も、世界は一時停止しているわけじゃない。止まることなく動き続ける世界の中で、全てを聴いている者もいますよ、ほら———」 籐…
当番ノート 第17期
僕は子どもの頃、作家になりたいなら辞書を引きなさいと言われていた。 持ち前の親切心でアドバイスをしてくれたのだろう。でも楽しく本を読んでいて、その流れを味わっている時には、とても辞書なんて引けないし、引きたくない。それが、子どもの頃、僕が辞書を引かなかった後付けの理由だ。しかし誰かが何かをしたくないという時には、それなりの理由が隠されているのかもしれない。 辞書を引かずに文章を読み続けて育つと、確…
当番ノート 第17期
木漏れ日揺らす土煙り お庭や掘ったその犬は ローマを目指しトンネルへ 見よ、穴深く消え失せて こもれひゆらすつちけむり おにわやほったそのいぬは ろーまをめさしとんねるへ みよあなふかくきえうせて コジヤジコ うちのマルはときどき穴掘りをします。 まるで秘密の儀式みたいに穴掘りはいつも静かに開始されます。 コジヤジコさんのこの口語いろは歌のように、土が舞いはじめてる!と思って様子をう…
当番ノート 第17期
女性と付き合うことは同時に、女性のもつ生理現象と付き合っていくことである。 高校を卒業後の19歳になって女性と付き合いを始めたころ、いつもは穏やかな彼女が急に怒り出したり不機嫌になったりと、感情の起伏の激しさに驚かされたことがあった。激情型の人間というのとも違って、スイッチは無く急にモードが変わったようになる。その時はどんな話をしても理不尽に責められる。 この話を女友達に相談すると「生理なんじゃな…
当番ノート 第17期
みなさん今晩は。妄想J-POPのお時間です。 この妄想J-POPは私typhoon soupの妄想の世界で作られたお話です。 ご紹介する全てはフィクションですので、みなさんも思いっきり妄想してください。 さて、80年代が2回続いたので、今週の妄想J-POPはぐっと時計を早め、1998年に発表された曲をご紹介します。 およそ1980年代に生まれたいわゆるヴィジュアル系ですが、1990年代にはTVに出…
長期滞在者
以前にも書いたけれど、写真は表面しか写らないから、間違っても誰かの「内面」的なものが写るとかそういう話は信じてはいけないのだが、内面どころか「その人の表面」すら写ってるのかどうか心許なくなることがある。 被写体になってくださった方々には甚だ失礼な言い方になるけれど、そこに誰が写ってるか、というのは実は大した問題ではないのだと思う。僕は誰かを写しながら、その人を撮っているのではないのかもしれない。 …
当番ノート 第17期
世界の片隅の扉の向こうに、その町があり、その箱がある。 ”ココロ・ファーストエイド・キット・ボックス” 住所:ツバメ町 R地区 楓の小路 店主はこう語る——— 「どんな心も、傷を、あるいは病を負っておる。柔らかい心にある引っかき傷、固い心にあるひび割れ、とにかく生きとし生けるもの、皆傷ついている。私は別段悲観論者じゃないけれどね、それでも認めざるをえないだろう?『全ての心は、傷を追っている』…
長期滞在者
もう夏も終わりだなって時に 新しくなったぼくの車で、友人たちとドライブに行った日 久々の晴れた空と海 水辺はいいなぁ 大好き 幸せ ここのところ、体調不良が続いていて 病院にばかり通っています。 思い当たることは、自分の中にあって 「負」が溢れそう。 身体はとても正直で 当たり前のように、訴えてくるけど 気力の限界って意外としぶとくて 耐えてる間に、また遠くにいってしまう。 深呼吸、深呼吸 それで…
当番ノート 第17期
男性と女性がいて、一緒に過ごしていれば、やがて生まれてくるのは子どもなのだが、作家という人間は、女性の生み出す力を、時に自分の作品にしてしまう。自然な人間という存在のことを考えれば、男性と女性が生み出すものは、本当は子どもであるべきだ。でも、その最初のアダムとイブは、他にも様々なものを生み出せるし、自分たちだけの世界を作り上げることもできる。 もちろん、当然のことながら、社会というものは、そういう…
当番ノート 第17期
ああぼくが愛した白いブランケットに今年の秋の光が積もる 藤田千鶴『白へ』 秋は、犬も過ごしやすい季節のようでマルは毎日ご機嫌です。 もう少し寒くなると冬用ベッドを出します。 一昨年から使っている茶色のベッドは、マルが噛んだり掘ったりしてしまい、去年とうとう穴があきました。 ドーナツのような状態になったベッドの、穴の部分でマルは寝ていました。 穴のあいたベッドはかわいそうだと思って、すぐに新…
the power sink
こんばんは!今回も意味のない絵を載せます。 今回、更新が一週間遅れてしまい、もし万が一更新日を覚えて下さっている方がいらっしゃいましたら、大変申し訳ありませんでした。管理人の方々にも迷惑をかけてしまい申し訳ありません。 では、よろしくお願いします! 風に吹かれた草を崇めるんだよ 知り合いの顔が思い出せない。さみしいね 知恵の輪みたいな、知恵の…