管理人室の往復書簡
かおりさんへ 今日のいわきは晴れていた。寒かったけれど、気持ちのいい空です。 懐かしい、ってそのなかにいろんな想いがぎゅっと詰まっているよね。 楽しかったり、切なかったり、悲しかったり、暖かくなったり。 あんまり思い出したくない事とかもふくめて、 「いろいろな場所に、少しの思い出があって、そこにすぐに行くことができなくても、たしかに自分はそこにいた。そのほんの少しのことを思い出して、懐かしいと思う…
管理人室の往復書簡
かおりさんへ 東京駅のすぐ近くのカフェではじめて会ってハグをして、アパートの話をしてから、今日。 月日が流れるのは早いね。 アパートメントが始まるにあたり、カフェで話した原点のようなものを忘れずにいたいと思っている。 ひとが、そこにいること。 息づかいを感じられること。 いろんなひとが、ここを訪ねてくれたら嬉しいね。 東京で好きな風景があって。 新宿の友だちのアパートのベランダからは、すぐとなりの…
当番ノート 第1期
小中学生の時代の大の親友は、高校入学するとすぐににナントカという新興宗教に入信してしまった。 信仰の自由は自由として否定するでもなく、勧誘されるでもなく、まあ、そのままなんとなく疎遠になった。 他の仲良しだった友達は、地方都市に転勤したり、結婚して遠くへ行ったりで地元には今でもやりとりする ような仲間は残念ながら見当たらない。 高校はちょっと離れた私立を選び、夕日の綺麗な港町の学校まで毎日片道二時…
当番ノート 第2期
ボクの話はつまらなかったみたいです... 以前、30分ほど大学の授業で話をさせてもらった時の事です。 突然の依頼を受け、大学の授業で話をすることになったボクは、 緊張しまくりながら教壇に立ち、 とりあえず、テンションあげまくって、 学生さんへ向けて檄を飛ばしまくりました。 攻撃あるのみです、しゃべくりまくり。 ご存知の通り、だいたい、こういう勇み足の時は失敗します。 面白い位に噛み合…
当番ノート 第2期
履歴書の欄にむかし「尊敬する人」という項目があって(今もあるのかな)、私は悩まずに、つまらないかもしれないけれど「両親」と記入する。 その動機は簡単かつ不純で、父と母は結婚前から今の今まで恋愛をずっとしていて、それが素敵だなと思うから。 父と母が出会ったのは、父が19歳で母が17歳だった頃。 今で言う合コンで出会った。 グループ交際(ああ、もじもじする響き!)を経て「お付き合い」をするようになる。…
当番ノート 第2期
帰宅して腰を下ろすと煙はいそいそと膝に入ってきます。身動きがとれなくなった手前、煙の顔を撫でてやりながら、私の片手ですっぽり覆うことのできるほどの小ささに改めて驚き、こんなのひとひねりで殺せてしまうよと思いが至ると、守らなければならない命が部屋にいることに末恐ろしさを感じる夜の始まりです。一方的かつ勝手に結ばれた信頼のもと安心しきって喉を鳴らす煙に対し、勘弁してくれよと思う気持ちは3ヶ月経った今で…
当番ノート 第2期
わたしのコラムも最終回となりました。今まで拙文にお付き合いいただきありがとうございました。 初回ではTwitterへの私感を、詩を綴るものとしてその利用法とともに記しましたが、この最終回もTwitterを利用したある試みを行ってみたいと思います。 膨大な数の本の一節を引用して並べ、自らの作品として一冊の詩集にまとめていた田中宏輔さんという詩人が知人にいます。わたしはそれにヒントを得て、Twitte…
当番ノート 第2期
11月のある日。 その日の私はかなりハイでした。 雑司が谷みちくさ市の拾い物の数々を うさぎのぬいぐるみバッグに詰め込んで 隠し持ってる私は、かなりハイな気分で ロケットカフェに道草したのです。 立ち寄ったお店が素敵で楽しかったりすると tina*tinaのショップカードをさし出します。 これは、ヘンゼルとグレーテルが 森の中にちぎって落としていった 道しるべのパンくずみたいな感じ。 遠く離…
当番ノート 第2期
気づけば37歳ですわ。 ローリングストーンズっていうロックバンドの ボーカリスト、ミックジャガーは 「45歳になって『サティスファクション』を まだ歌っているくらいなら、死んだ方がましだ」 と言ったらしいですが、ボクも45歳にはまだ8年あるにしても、 高校生の時には想像も出来なかった年齢に達してきました。 先日、ボクと同じく37年生きている高校の同級生と Twitter で約20年ぶりに再会したの…
当番ノート 第2期
去年から突然、花ばかり撮っている。 それも普遍的な、みちばたに咲いている花ばかり撮っている。 さくらが咲いた時期。 見かけると、もう取り憑かれたかのように車を停めてまで撮った。 今でこそ「きれいだな」なんてじいっと見つめ愛で、それから撮るようになったけれど、どうして、あのときあんなに必死だったのだろう。 花は、ぐるりと一周してまた咲くのに。 小さい頃、庭にうっそうと生えるしろつめ草を編んでよく王冠…
当番ノート 第2期
けむりねこがなきました もうあさだよとなきました めざましどけいよりはやく ふきさんそろそろおきなさい けむりねこがなきました あそんでほしいとなきました そしらぬふりをしていたら かりかりかりとつめたてた けむりねこがなきました すとーぶつけろとなきました あったかいとまんぞくそうに くるりとまるくなりました なんだかにおうぞおかしいぞ ふりかえるとけむりねこ なにやらひっしにけづくろい けむり…
当番ノート 第2期
所詮、カスタードクリーム入りのたい焼きは邪道であって、どんだけ頑張っても餡の代用品でしかない。(中にはクリーム入りの方が好きな御方もいるだろうし、もちろんそれはこの限りではない)例えばあなたがつぶ餡にしろこし餡にしろ餡が本命であると判りながら、ときに浮気心が首をもたげ、ついついクリーム入りを買ってしまったとする。ひと口食べてあなたは後悔するのだ。「嗚呼、もう二度とほろほろと温かく香ばしいあの愛しき…