お直しカフェ
この2週間ぐらい、明け方背中の激痛と息のし辛さで目覚めて、1-2時間湯たんぽで温めたりストレッチで緩めたりして回復させたあと朝寝、というのをやってたら、案の定今日午前中の妊婦検診寝過ごしたんだけど、謝りの電話したら「それは辛いなーほな、このあとお昼食べた後においで」と慰めとゆるゆるのリスケしてくれたし、到着したら、診察前に話を聞きながら30分以上かけて背中マッサージしてくれたの、地元の小さな助産院…
お直しカフェ
前回に引き続き、オンラインでのワークショップ開催に際して、ちくちくとお繕いをしながらぽつりぽつりとおしゃべりしたことをお披露目します。今回は、片付けコンサルタントの大浪優紀さんとの対談。この時、それぞれ手元で、大浪さんは布巾の穴を、私は靴下の穴をお直ししています。 === 大浪優紀(以下、うき):お片づけの依頼は女性からが多くて、9割方ファミリーのひとたち。元々ご夫婦とも自分のモノが多くて、子ども…
お直しカフェ
誰が予想したか、新しい感染症の流行と共に、世界はうんと過ごしやすい場所に変わりつつあるのかもしれない。0歳児との暮らしは元からステイホームだっただけに、各種リモートツールの浸透やご自愛の風潮で、私は逆に、社会との接点を急速に取り戻した。無理をせず、だけども楽しく健やかに。オンラインで、産後はじめてのお直しカフェ、ダーニングのワークショップを開催した。 企画してくださったのは、モデルでエシカルファッ…
お直しカフェ
前回に引き続き、エプロンお直しの話。カフェのユニフォームとして2年以上使い続けてきたエプロン。コーヒーをハンドドリップで淹れる、ちょうど胸やお腹のあたりにシミがいくつもついて、クリーニング屋さんにも「これ以上シミ抜きすると生地が痛んじゃうな」と言われ諦めていたもの。2着目は一転、プロにお願いしてみようと思い立ち、長く気になっていた染め屋さんを訪ねた。 伺ったのは、京都市の中心部にある馬場染工業。場…
お直しカフェ
私の働くカフェも休業している。これは最後に店番をしたとき、知らない間にカウンターの傍から撮ってもらっていた写真。この日は春からの新しいスタッフの面接もたくさんあって、忙しかったけど楽しかったなあ。全部、ひと昔前のできごとみたいだ。 気を取り直して。 お店のエプロンをお直しするために持ち帰ってきた。使い続けているうちにコーヒー滲みなどが目立つようになったからだ。「新しく黒いエプロンを買おうか」と言う…
お直しカフェ
28歳のクリスマスに上司と社長に呼び出されて、年明け1月いっぱいで会社をやめてほしいと言われた。1ヶ月と少しの猶予があったので労働基準法的な問題はなかったと思う。「使い捨てられたと感じます」と発するのが、その時できた精一杯だった。娘の単身東京暮らしをずっと心配していた家族にはまさか言えず、帰省して心ここにあらずなお正月を過ごし、初詣で神様にだけご報告して何とか頑張りますとお伝えした。 *** 先月…
お直しカフェ
生後8ヶ月の子どもとの、せいぜい半径500m圏内で完結してしまう今の生活では、新型なにがしの影響なんてほとんどないかもよと感じている。幸か不幸か、社会との断絶はいま結構大きい。今日、息子と二人でポストまで楽しく散歩に出て、3月の陽気もあってか、大小の子どもが賑やかに遊ぶ昼間の公園の風景は結構よかった。義務教育のなかった頃の世界を想像する。ほんの100年前、子どもが家族のそばに居続ける暮らしはどんな…
お直しカフェ
こんばんは。はじめましての人が大半だろうに、でも身近な人や、遠く離れた友人にも読んでほしいなと思って、それでどちらかというと近況報告のような心持ちではじめた連載も早3年目。遂にやってきた2020。新年なのと、アパートメントのリニューアル間近なのとで、少しだけ改めての自己紹介をします。 お直しをする人の溜り場をつくる試み はじめてアパートメントで書かせてもらったのは、2017年10月から11月の当番…
お直しカフェ
家が寒すぎてカフェに来た。寒さというのは一体どこから来るのかを検証しているような京町家の我が家。まず、家の正面、全面が開くように4枚のガラス戸で閉じられた開口部から冷気が無限に入ってきて寒い。家の北側、薄い壁の向こうは細い路地になっていて、ベッドでごろんとしてるとなんとなくそっち側から冷気が来るような気配を感じる。1階の仮設でダイニングのように使っている土間は、もう本当にすごくて、鍋を囲んでようが…
お直しカフェ
今も覚えている、幼い頃の一番最初の記憶は何だろうか。3つ下の弟がまだいない頃だから2歳とちょっとか、マンションの4階に住んでいて、夜になるといつも寝室とリビングの境の壁に母と一緒にもたれて本を読んでもらっていた。ある夜その壁の近くで、何だったか、私はとても叱られていて、でも一連のやりとりの最後に、「だけど、物を大事にするのはいいことだから、そこは偉かったよ」というようなことを言われた。何だったか、…
お直しカフェ
上京して大学生活を送っていた2000年代、東京はカフェブームだった。オーナーの趣味がライトに凝縮された空間。壁にかかる額装された海外のポスター、ちょっとこだわりの椅子(イームズチェア)、ふわふわのカフェラテ、ふわふわトロトロのオムライス。三角のサンドイッチを出すのが喫茶店で、バケットに挟んだサラミサンドを出すのがカフェ。私のダイスキなカフェ。そういう会話を友人達と大真面目にした記憶がある。19、2…
お直しカフェ
今日もまた喫茶店にきた。東京の下町すみだに引っ越した頃から、銀座や浅草が通勤経路の最寄り繁華街になった頃から、会社を辞めて関西にも頻繁に帰るようになった頃から、気づいたらだんだんと喫茶店派になっていた。世の中のレトロ喫茶ブームとリンクするかもしれない。足を踏み入れた瞬間の安心感、つくりがよく手入れされた椅子やテーブル、店と共に生きてきたマスターの無理のない接客、というか応対、おじさんやおじいさんお…