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2014年7月の相席(記/イルボン)

イルボンと小鳩ケンタの空席商会

◇出てくるひと(順不同・敬称略)
イルボン(gallery yolcha車掌/詩演家):以下、車掌
小鳩ケンタ(詩人):以下、鳩
Adama C.Turay(画家):以下、アダマ

◇◆◇◆◇
【2014年7月の相席】

2014年7月13日、gallery yolchaにて収録。
Adama C.Turay Exhibition(2014年7月5~13日)展示最終日。

生後5カ月の娘を連れたAdama C.Turayさんと。
Adamaさんは日本人の女性画家で、これが初個展となる。
彼女の夫はアフリカのシエラレオネ(※注1)人で、“Adama”は義母から授かった名前である。

(この日、初対面の小鳩ケンタとAdama C.Turay…
実はO芸大の美術学科の同期と判明する)

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鳩:(シエラレオネ人の)旦那さんは和歌山に居はるんですか?

アダマ:もうこっちへ来てから14年。

鳩:日本で出逢われたんですか?

アダマ:ううん、大芸卒業してから。わたしは絵描きになりたかったんです。ほんでドイツ行ったんです。
アメリカ…イギリス…ドイツ(と、迷って)…ドイツやなと。

鳩:ドイツが(ベルリンの)壁が崩壊して一番ワーッて盛り上がってた頃ですよね?

アダマ:ほんで誰が好きやったんかなぁ…教授か誰かで、ボイスが好きな人がいて…

鳩:ねぇ、ヨーゼフ・ボイス(※注2)、ブームだったですよ、僕らの世代は!

アダマ:ほんで現代アートの本とかいろいろ紹介されて、なんせボイス、ボイスって言われてて、それに乗っかってしまって。

車掌:その、ドイツは誰かの紹介で?自分で調べて?

アダマ:いや、自分でドイツ行くって決めて。絶対行くって。
(大学を)中退して行きたかってんけど、お母さんが「あんた教職(教員免許)だけはとっとかなあかん!その約束で大学行かした」っつって。

鳩:みんな同じこと言われてるよね、その約束でってゆう(笑)ほんで取りました教職?

アダマ:取りました。ドイツ行きたかったから。ドイツやっつって。

鳩:ドイツへはどれくらいの期間?

アダマ:結局一年くらいしかいて居てないんかな。まぁ中身は濃ゆかったけど。

鳩:ドイツ語は勉強して?

アダマ:勉強して。今はもう喋れない。

鳩:ドイツ語って英語と全然違うでしょ?

アダマ:違うけども、なんかいいじゃないですか。男性名詞、女性名詞、中性名詞か。なんか物に男と女があったりとか。そこらへんが勉強するとき面白くって。

鳩:そういうのは吸収できるタイプなんですか?

アダマ:行きたかったから吸収できた。

鳩:割と弾丸のように行くのは大丈夫なタイプなんですね?

アダマ:若かったから。

鳩:守るものがなかったから?

アダマ:もう死んでもええと思ってたから。向う行って銃で撃たれてもかめへん、それで本望やって。

鳩:本望ではなさそうやけど(笑)銃で撃たれるのは絵と関係あらへんし(笑)

アダマ:まぁでもね、それがのちのち引っ掛かってくるねんけどね。

鳩:それが伏線として出てくるんかな(笑)

アダマ:もうわたし、1998年から2000年までの中が濃い!

鳩:そしたらこの十何年は割と穏やかな?

アダマ:この十何年は生活に必死。絵とかとんでもない。

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鳩:この(yolchaでの)展示は一歩目って感じなんですか?

アダマ:赤ちゃんやないけど、初めての一歩みたいな感じ。
大学卒業してから初めての一歩…今から思ったら、わたしが勉強してなかったのかどうかわからへんねんけど、
絵の見せ方とかどうやって絵を売っていくとか、そういう勉強って(大学では)なかったように思うんやけど。

鳩:(当時の)美術学科からのパイプは…老舗のギャラリーに合う教授が教えてるから、現実的に僕らみたいな(世代の)人が次どうやって活動していけばいいかとか、そこの方法は全く教えてもらってない。全員たぶんそう思ってると思う…デザイン系のギャラリーみたいなんは教授は全く知らんから。ちょっとカジュアルな始め方っていうのは誰も知らん状態…

アダマ:やっぱ(その疑問は)合うてたんや…
(結婚してから)十年絵を描いてなかったからそれはしゃあないねんけど、この年で個展の仕方知らんって恥ずかし!と思って。これ(展覧会)をするきっかけはもっとモチベーション高くしていきたいのもあったし、自分でいつか…

車掌:今回の作品はここ2、3年の?

アダマ:ここ2、3年の。燃えてる状態の。

鳩:なんかねぇ、絵の中では燃えてますよね。どの方向に燃えてるのかっていうのがいろいろ想いを巡らす感じですよね。

車掌:僕がすごい不思議なのが、(展覧会の)一発目をうちでやろうっていうところが(笑)

アダマ:え!?ここちゃう?(笑)

鳩:僕、ここではないと思う(笑)

鳩、車掌:(爆笑)

鳩:決してここではないというのは分かんねんけど(笑)

車掌:そこんとこちゃんと聞いてみたいなと思って(笑)

鳩:総合的にここになったっていうのはすごい分かるけど。

アダマ:だって、お酒飲めるやろ、お茶飲めるやろ。

車掌:それっておっきいんですね?

アダマ:(語気を強めて)絶対おっきいと思う!

鳩:どの感覚それ?(笑)そんな情報ありましたっけ?ホワイトキューブってあるじゃないですか?

アダマ:嫌!(即答)
(yolchaは)うちと似てるから。うちの長屋と似てるし、この狭い感じがいい。

鳩:結果的にはすごい合ってると思う。

アダマ:ものすごい合ってると思う。これは後付けやけど、イルボンさんの宣伝の仕方とか上手やなぁと思って。
まぁわたしのこと作家と思ってるか知らんけど。それも(ここを選んだ理由として)おっきい。

鳩:(ここは)カラーが明確ですよね。今日も絵を見てて、またうまいことこういう人とイルボンさんは出逢うんやなって思ってたんですけど。

車掌:だって(Adamaさんは)一度も来られたことなかったんですよ?

アダマ:​(きっかけは)へぇーって(yolchaを紹介している)雑誌見てて、なんかイルボンさんの言葉が書いてあったんです。何て書いてあったかなぁ?

​鳩:何て書いてあったんですか?(笑)それをとても聞きたい、何にグッと掴まれたのか。

アダマ:なんか電車みたいななんちゃらかんちゃら…車掌さんみたいななんちゃらかんちゃら…
ああそうかぁて。

鳩:ここやぁって(笑)

​アダマ:(世界を駆け巡る列車をイメージしてるという雑誌の記事を見て)
ほんならわたし今度はアフリカ行きにやっちゃったらいいんやなぁって一人で思って。

鳩:ホントに言葉が届いてるね。

​車掌:すごいね。

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アダマ:でも一度来たんですよ、絵を見せにここには。その時にあかんかったらやめようと思ってて。
やっぱし(来てみて)わたしの直感は正しいって。やっぱりええわぁ、お酒とお茶を飲めるっていうのは一番ええわぁ。

車掌:なんかドイツでそういうギャラリーとか見たりしました?

鳩:あ、イイこと聞く。それを僕も聞きたい。ドイツはお酒とギャラリーって密接なんですか?

アダマ:カフェギャラリーが結構多かったから。いっぱいギャラリー回りたかってんけど、なんか地方にいい所がポンポンとあって、交通費がものすごく高くつくからベルリンとかハンブルグとかの周辺しか見てへんねんけど。

鳩:それは2,000年より前ですか?

アダマ:えーと、1,998年。

鳩:大阪でカフェギャラリーが出来だしたのが2,000年くらいか…

アダマ:ホワイトキューブ行く人って絶対決まってるじゃないですか。芸大の人か、絵好きな人か、パトロン系の人かみたいな感じで。そんなんおもしろないわぁって。

鳩:本当に関係者かコレクターがって感じがしますよね。

アダマ:いつもわたしが置き換えてるのが、あと何年かしたら(わたしは)アフリカに住むからって。
いざ(展示を)するときにそんなホワイトキューブにアフリカ人のおっちゃんとかおばちゃんけえへんやろみたいな。
ただ、アフリカでも西アフリカのナイジェリア、ガーナ、ケニア、南アフリカは現代アート(の気風が)がすごい上ってきてめっちゃおもろいねんけども。アフリカの土着的なものはベースなんやけど、ヨーロッパ式の絵の勉強なんかもしたりしてすごい斬新やし…

鳩:アフリカでもいろいろあるけれども、馴染みの深い土地とか国ってあるんですか?

アダマ:やっぱりもちろん主人の(出身の)国、シエラレオネやけど、そこは残念ながら芸術は盛んではないので…

車掌:Adamaさんの中でアフリカっていうキーワードは旦那さんと出逢う前からあったのかそれとも?

アダマ:わたしはないつもりやねんけどね、高校の友達が(シエラレオネ人の)主人と結婚したって言ったら、
「ああやっぱしな」って言われんねんけど、わたしの中ではそのやっぱしはどうしてもわからへん(笑)
だってわたし、ドイツ人の人が好きやって、めっちゃ付き合いたいよって思ってたのにフラれて、次の日に主人と逢うたんやけど。

鳩:おおおー!何か規模がおっきいねぇ(笑)

車掌:何かもうね、生き物の世界 ​ ​​です(笑)

鳩:スカッとするね(笑)旦那さんと逢ったのはドイツ?

アダマ:ドイツで。道端で(わたしは)二日酔いやって。薬局の前で、ドレッドスタイルの ​ちっちゃい​アフリカ人が ​こんなん(うずくまるポーズ)してたから​。ルンペンか浮浪者というか、小銭おくれみたいなんよういてるから。 その日はハートブレイクで、 しゃあないなぁ5マルクあげるわぁって。​あげたらナンパされたみたいな感じで。​​マクド(ナルド)へ連れていかれて、何飲むって言って、オレンジジュースつって。それがきっかけ。

鳩:何飲むって言われたのはむこう?

アダマ:​わたしが。

鳩:お金ない人にマクド連れていかれて何飲むって言われたってこと?(笑)

アダマ:ポテトも食べようよって言われて、コワいよ何されんのよ?と思って。
もう時間やから帰りますって言って帰ったんやけども、また次の日に地下鉄で逢うて…

鳩:偶然?偶然??

アダマ:「アイツや!」って思って。めっちゃ早歩きで逃げてたらちょっとちょっとって言われてそんな感じ。
その日は逃げ切ってんけど、次の日また精肉店の前で逢うて、追いかけられてもうあかん殺されるって…

全員:(笑)

鳩:そんなドイツって町ちっちゃいっけ?いっぱい人おるでしょ?(笑)

アダマ:その時それはハンブルグなんやけど、ハンブルグは結構おっきいです。
主人も別にわたしをつけてたわけではなくてたまたまで。とにかく殺されるわって。

鳩:それは二十代のときですか?

アダマ:23。卒業してすぐ。

鳩:まだめっちゃ迷う年頃じゃないですか。たとえばそれが29とかだったら結構考え込むじゃないですか。
23だったらまだ可能性もたくさん広がってる…

アダマ:考えたら行動してた。下向き加減な割に行動してたような気がする。
(主人と)出逢って結婚してしまった。出逢って一ヶ月半くらいで結婚して。
まぁ別にそんなお互い好きでなかったと思うけど、そないなってたんやろな。

(アダマが抱いている赤子が声をあげる)

アダマ:(愛しそうに子の顔を見て)なぁ。

客A:本当に出逢いから一ヶ月半で結婚したんですか?

アダマ:もしあかんかって離婚しても、日本で婚姻届出せへんかったら未婚やからまぁええかって。

客A、鳩:(笑)

鳩:えげつないね(笑)

アダマ:女の人ってそんな感じやと思うんやけど(笑)で、まぁ(結局主人は)なんかええ人やって。結婚してから好きになっていったんかな。ドイツにおった頃、ものすごいアフリカンコミュニティにおって、ドイツにいてたのにソーセージとかザワークラウトとか食べたことないって今だに思うんやけど…

(中略)

車掌:大学出てからは一切絵筆は取ってない感じですか?

アダマ:大学出てドイツ行って、主人と出逢って遊ぶことの喜びを覚えてそっから絵はやめたかな。
もちろん結婚したら生活あるから絵では食べていかれへんし、残念ながら食べていく術を知らんかったから…
教職あったから地元の高校に声は掛けられたんやけど、こんなに絵を愛するわたしやのにやる気のない子に教えたくないわと思って(笑)

全員:(笑)

(中略)

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(再び絵を描き始めたきっかけについて)

アダマ:2012年の冬にアフリカの作家さんたちの絵に出逢ってショックを受けて。

車掌:それは(アフリカ)現地で?

アダマ:ううん、SNSで。今って便利やん、Skype(インターネット電話サービス)とかで(アフリカのアーティストと)話をしたりしてインスピレーション受けて。それでまた(絵を)はじめて。それで1年半で絵を描いてたらこの子が授かって。絵の神様が授けてくれたというか…たまたま(個展)しようと思ってたらこの子が出来て。たまたま育休も1年取れたから(個展するのは)もう絶対今しかないと思って。難しいのはわかってるねんけども、別にできやんこともないと思って。

鳩:制作中は抱きながら描いてるんですか?

アダマ:寝静まったあとに。夜な夜な。

鳩:(画材は)油ですか?

アダマ:アクリルで全部。わたしには油は向いてへんなということが…油は乾くの遅いから。
わたしは結構早く大きい作品も、2、3日でカッて集中して。

(中略)

鳩:お子さんが産まれたことで絵に変化はなかったかあったかというのは意識的にあります?
大学時代から子宮や生理的なものをモチーフにしてはったって言ってはったけど…

アダマ:あまり自分の中では変わってへんように思うねんけど。

鳩:絵は変わってない?活動はやっぱりお子さんが産まれてからしはじめた??

アダマ:こども生まれる前から。この子は絵の副産物。絵の神様が授けてくれた。

​鳩:絵を始めてから妊娠したから、絵が産んでくれたってこと?

車掌:(こどもが)絵の副産物ってすごい!なかなか言えないですよ(笑)​​

​鳩:当人しか言ったらあかんことやね(笑)

アダマ:わたしはホンマに神様あんまり信じへんから。一応実家は仏教やけど、主人はイスラム教やし。

鳩:(アダマが下げているアクセサリーを見て)ここにおるのキリストやん(笑)

アダマ:主人がくれたんですよ(笑)

車掌:(笑)

アダマ:主人は適当なイスラム教やから…まぁでも(こどもは)神様がくれたんやと真剣にわたしは思ってる。

車掌:ノリに乗ってるときに「あっこどもも出来たわ!」っていうのをすごい感じます。

​鳩:それイイ話。ノリに乗ったらこどもまで付いてきた。副産物として。

アダマ:やっぱりやりたいことをやったらきれいな体になって(こどもも)出来たんやって思って。

ドイツに行って、若気の至りで色んなことやって、病気いっぱいもらって、腹膜炎になって、
死にかけて、1週間生死の境をさまよって、目覚めて先生に言われたことが、もうこどもは多分出来へんていうことやから。

車掌:ああ…そこまで言われたんや…それはドイツで言われたんですか?

鳩:ドイツで言われたんや、不安やな…

車掌:でも絵を描いてたら(こども)出来たで!っていう感じじゃないですか(笑)出産することに不安はなかったんですか?失礼かもしれないですけど割と高齢出産で…

アダマ:全然なかった。産んでこの子の顔見てもホンマにわたしの子か!?ホンマにこれホンマかえ?て。

車掌:ああ、上手くいき過ぎて逆に信じられない感じ…

アダマ:そうそう、もう出来ない期間ていうか、諦めてる期間が15年もあったから。
出産経験した人みんな思うんかわかれへんけど、わたし的には人生最大のう〇こがこうワッて出た感じ。
テレビとかやったらすごい感動!とか産まれてきてくれてありがとうチュー!みたいな…
でもそんなん全然なくて人生最大のう〇こがめっちゃ出る助けてぇ!て言ったらオギャーって出て。

車掌:安産やったんですか割と?

アダマ:うん、陣痛来て2時間半やって。顔見てもどこも異常ないし、もちろん自分の子やからかわいいと思うし。
ホンマにわたしの子か?て。主人とふたりでしばらく1ヶ月くらい「ホンマに?」「そやなぁ…」って。
主人はわたしが出産中、う〇こ出るって100回くらい言うとったでって(笑)先生に静かにせぇって言われて。
まぁそんなんどうでもええけど…やっぱり好きなことせなあかんちゅうことやな。と、思った。

鳩:救われるわぁ…

車掌:ね、救われますよね。

アダマ:絵の神様が降りてきてん…これ、これ書いといてください(笑)

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鳩:好きなことって結構せえへんからね、人間って。せなあかんことを忘れる。

車掌:好きなこと自体を忘れがちなんですよね。

鳩:そやねん、それもあんねん…だからね、いっぱい写真撮ったりね、スクラップブックに残したりしとかんとね。
過去に好きやったものがだんだん恥ずかしくなってくるから…
あれはもう卒業したよってどんどんやっていくと、好きなものからも卒業していくような気がして人って。

車掌:好きなことやらなあかんと思うとまた疲れてくるから…
でも今の話聞いてたら好きなことやってると全部うまくいくかもっていう希望が持てます。

(中略)

アダマ:まぁ何の因果かアフリカの人と知り合って、アフリカの芸術に胸キュンやから、
まぁ自分が作家違っても(アフリカの作家を紹介する)キュレーターになれたらいいかなぁってそんな感じ。
やっぱり一連のDM作ったり個展したりっていう、その流れを知らんのにそういう仕事も出来んやろうというとこもあって。
作家目線でやったら作家の言わんとしてることも汲みとれるのではないか、イルボンさんのように、みたいな感じ(笑)

車掌:では最後に。(次は)アフリカでされるっていうことですけど、アフリカのどんな場所でやってみたいですか?

アダマ:自分とこの家の横(笑)

車掌:家?

アダマ:(家は)フリータウンていうところにあるから。

車掌:その家っていうのはどなたの?

鳩:(旦那さんの)実家?

アダマ:建てた家。頑張った…10年間汗水たらして。

鳩:え!あ?え!?

車掌:えぇ!?旦那さんの実家のところに家を建てたってことですか?

アダマ:実家は田舎にあるんやけど(シエラレオネは)フリータウンが首都なんで、首都に土地を買って家を建てた。

車掌:それはアダマさんが建てた!?

アダマ:わたしが働いて建てた!

鳩:今(そこには)誰がいるの?

​ ​アダマ:今、主人のお母さんと、お姉さんのこどもら二人と、何か知らん人と。

車掌:すごいなぁ…

鳩:向う行ったら住めんねや一応!

​アダマ:住めるけど、今エボラ出血熱あるから…

​車掌:家にも展示できるような場所はあるんですか?

アダマ:(それも)ちょっと思ってるけど、でも別に(場所を)買うてもというか借りてもいいし。
というかその前にアフリカのコンテンポラリーアートについて勉強したいと切に願っている。

車掌:アフリカ事情を知らないもんだからあれですけど、なんか間違いなく繋がっていきそうですねぇ。

​鳩:手掛かりというのが確固としてあるのがいいよねぇ(感心)

車掌:だって1個ずつちゃんと実現してってるもんねぇ(感心)

鳩:​ ​今日はそれで(充分)終わりですね(笑)楽しかったです。

車掌、鳩、アダマ:ありがとうございました!

※注
1 シエラレオネ シエラレオネ共和国、通称シエラレオネは、西アフリカの西部、大西洋岸に位置する共和制国家で、イギリス連邦加盟国である。北にギニア、南東にリベリアと国境を接し、南西は大西洋に面する。首都はフリータウン。奴隷制から開放された黒人たちの移住地として1808年にイギリスの植民地となり、1961年に独立した。約10年近く続いた内戦による影響で、現在でも世界で最も平均寿命が短い国(2013年度で47.5歳、WHO報告)の一つとなっている。( ​Wikipedia参照)​

2 ヨーゼフ・ボイス ドイツの現代美術家・彫刻家・教育者・社会活動家。(Wikipedia参照)

作家ホームページ
【Adama C.Turay ART WORKS】
http://chimo1117.wix.com/adama

文責/イルボン

イルボン

イルボン

詩人/詩演家。またはgallery yolchaの車掌。
ジンジャーエールと短編映画と文化的探検が好物。

2006年、第一詩集「迷子放送」を上梓。
2007年、自らの詩の語りとパフォーマンスに半即興的に音を乗せる、活劇詩楽団「セボンゐレボン」を結成。
2010年、大阪で多目的ギャラリー「gallery yolcha」を運行開始。

※gallery yolchaは、大阪・梅田近くの豊崎長屋(登録有形文化財)に位置する特殊な木造建築です。この屋根裏部屋とバーカウンターがあるギャラリースペースを使って、共に真剣に遊んでくれる作家を常時募集しております。詳細は上記リンク先をご覧下さい。

小鳩 ケンタ

小鳩 ケンタ

詩人/コバトレーベル主宰

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