長期滞在者
日本の春には動きがある。 それまでの生活や環境から、最も変わっていく季節。 私の周りでも様々な決断があり、 それぞれが、各々のやるべきだと思うことを胸に、距離にしたらかなり遠い場所へと旅立っていく。 そんな人達にぐるりと囲まれるような環境にいると、 自分がこの場所から動かないでいるのがいけないのではないかという気にすらさせられるが、 私は春の中で、いつもと変わらずに自分に与えられた役割を生きている…
長期滞在者
「他人ではなく自分に期待しなさい」と言ったのは、数年前のレジスト写真塾授業中に吉永マサユキさんが受講生達にむけての言葉です。表現行為の本質的な部分を見事に言い当てた言葉だといまでも心に残っています。 創作活動を初めて間もない人は、とにかく他人がどう思うかがすごく気になるものです。 展覧会を開く目的の中にいろいろな人からの意見や感想をもらえることが重要と考える人も少なくありません。少し立ち止まって考…
当番ノート 第32期
どんなお仕事されている会社なんですか? 僕が名刺交換の時に質問されるNO1頻度のセリフです。 「飲食の会社です。店舗運営とプロデュースをしている会社です。」 と僕は答える事にしています。 僕は株式会社WATという会社で働いています。 未だにWEBサイトも無い(ずっと製作中)謎の組織なのです。 (注:ちゃんとした会社です) 僕は、大学は建築学科出身、新卒で建設コンサルタント会社に入社し、在職中に一級…
Mais ou Menos
——————– まちゃんへ 先日、スキンヘッドにしました。今回はその経緯について書こうと思う。 一言でいうと、やりたかったから。それに尽きるんやけど、実行に移すまでには何年もかかった。自分の中に葛藤がいろいろあった。 髪の毛がすごく多い自分は、いつも髪の毛がうっとうしく、昔から坊主にしたいなーとよく考えていました。…
当番ノート 第32期
鎌倉に行く前にちょっと寄り道して、私の旅する理由と、旅にはまったきっかけについて少し話をさせてほしい。 人が旅をする理由。それって色々あると思う。見たい景色があるから。憧れの土地だから。なんとなく。 私が旅する理由の一つに「ゲストハウスでの出会いに惹かれるから」というのがある。 ゲストハウスで、お互いに交わるはずのなかった人生を送っていた者同士が出会い、同じ部屋に泊まる。それってすごく不思議で…
当番ノート 第32期
今回は「秋の蝉」について、 エッセイを書こうとしていた。 が、季節感もなく自由すぎる。 いかがなものかと悩んでいたところ、 雷が鳴った。春の雷である。 飛行機が墜落してきたかのような あまりにも大きな音だった。 春に大きな音の雷がするなんて、 どこか雰囲気のある呼称があるに違いないと思う。 「春 雷」 と、検索してみた。 結果は 「春雷・春に鳴る雷のこと」 結局、それを見て、 僕は「秋の蝉」につい…
当番ノート 第32期
日本の芸術は、茶道でも華道でも柔道でも合気道でも剣道でも、そう。「書道」とは書の道であり、その道のりはひどく長い。一生勉強である。A long way to go. 十年勉強しても、まだ、赤ちゃん。前に、フランス人で合気道の大家と話したことがあるけれど、彼自身も、文字通り、いい具合のおじいちゃんなのだけれど、「自分の腕ではまだまだ日本の先生には認めてもらえない、ほんとうに長い」と苦笑しながら話して…
the power sink
表題:筋肉質の植物 申し訳ありません。 今回は本当にうまく絵が描けずに、描きたい絵の練習をしたのですがそれもうまくいかず、うまく描けない不満を絵に添えて記載する、というような内容になってしまった。 どうしてそうなったかというと、とにかく冬で寒かったのが原因なんだ。(僕の部屋は常に室温21℃〜22℃、湿度55~60%に保たれていたけど、全然寒くなかったけどやっぱり冬なのが…
当番ノート 第32期
恐らくどんな人だって気づいている ” CDが売れない時代 ” 理由はたくさんあるだろうし、”時代の流れ”ていうくらいの必然性があったのかもしれない。 でも、そんな世の流れに反して私は今、新しいCDを作ろうとしている。 それは何故か。 — 前回、初めてのCDを作った話をしましたが、この秋再びCDをリリースする為にいよいよ動き始めた。とは言え、昨年末からライブ活…
当番ノート 第32期
「県人会」という言葉をご存知でしょうか。 同じ出身の県・地域の人たちが集まって飲む、そんな会が東京では行われているようです。 ぼくにとって県人会は崖の上に咲く一輪のきれいな花、青春の残りカス、つまり「憧れ」です。 僕は幼い頃、引越族でした。 理由は父親の転勤です。 県人会やってます!地元サイコー!系のSNS投稿はいつでも羨ましい。 僕は県人会参加のパスポートを持っていない、そんな気持ちになるのです…
Native Language
当番ノート 第32期
きっとひどく仕事に疲れていたんだと思う。あの時のことを振り返ると、そう思う。ただ、その時の感覚は、仕事そのものに疲れていたというより、仕事を取り巻く閉塞的な空気に長くやられているという感じで、だいぶ自分を殺してきた期間が長く続いていた。でもそういう時こそ、かすかに残っている感性とか自分らしさみたいなのが、これだと思うものに強く反応する。 普段テレビなんか見ないんだけど、なぜかあの日はつけていた。…