年が、あけた
感想。特になし。
大晦日はひとりで過ごした
けっきょくたいして掃除もしなかった部屋で
音がないのも嫌なのでテレビをつけて
番組選びは、それでも慎重にした
できるだけ大勢が出演していて
お笑い芸人のひとなんかが、ただ楽しそうにしているように見えるものがよかった
格闘技や、紅白歌合戦では間が埋まらないような気がした
ちょっとでも隙間をつくると入ってくるんだ
あのひと今頃なにしてるかなとか、
ひとりでいるだろうか、一瞬でも去年の大晦日を思い出したりするのだろうかとか、
そんなものが、いちいちわたしを感傷的にする
2015という並びには、なんの思い入れもない
むかし付き合っていた男の電話番号の下4ケタがそうだったろうか
2051だったかもしれないし
もっとぜんぜん違うのだったかもしれないが、どうでもよかった
私にとっては、
どうでもいい男と、そうじゃない男の2種類がいる
どうでもいい男というのは、わたしのことが好きだ と言う男で
そうじゃない男は、わたしが好きになった男だ
安っぽいJ-POPの歌詞みたいだけど、ほんとうにその通りだ
わたしの場合は、その通りだ
なにかわずらわしいことがしたくて、
コンビニに、ピスタチオを買いに走った
しっかりと くの字 になっていないやつが入っていたらいいな
もうほとんど開いていないピスタチオを、工夫してあけてみたいな
コンビニにピスタチオは置いていなかった
残念だけど、わざわざ次のコンビニまで行く気概は、なかったし
なんだか美味しそうに見えたカシューナッツを買っていこう
まあ、つの字の豆でもいいやね
家に帰って
カシューナッツをぱくぱく食べた
ちっとも わずらわしくなかった
茶碗によそったら主食になりそうなくらい、スムーズだった
そうして気付いたら年があけていた
どうやら隙間を埋めるのに、成功したらしかった