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2F/当番ノート

Street Orchestra Tokyo→London

当番ノート 第18期

こんにちは。
そんなわけでもう今年も、終わりだ!ほんとうに!
世界におニューなイヤーがやってくるのですね。原始人も未来人もどこの国籍も宗教も、
みんながこの新年というものに期待をして、待っている。いいなあと思います。

さてそんな今年最後のお便りとしてお届けしたいのはこちら、
「Street Orchestra Tokyo to London」
ちょうど二年前の今くらいの年末に、東京からロンドンをドレミの歌を演奏しながら横断するというプロジェクトを行いました。

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思い出すなあこの時期は、日本中が大きな選挙を控えてすごくざわついていて、国がどこの方向に進むのか、それぞれが思い思いに主張をし合っていて。
恥ずかしながら海外に出るまで自分の国がどう、なんて考えたこともなかった私、
ロンドンに行ってから月並みだけれどそのあたりが変わって、国のことを考えねば!投票しに帰らねば!
とこの頃はひたすら意気込んでいました。
一時帰国し乗り気でない友達を無理矢理連れて初めて街頭演説に足を運んでみたのだけれど、
そこで受けたのは大きなショック。

タイミングと場所が大きかったのだけれど、総選挙直前の秋葉原。
「がんばれ」よりも「○○党は潰せ!」「許すな!」との声が飛び交い、ここは戦場なんだ、と思う殺伐とした空気。
国内が敵と味方に分かれて戦い合っている状況に、無知な自分は唖然としました。

そしてその頃同じく東京では、原発についてのデモがすごく盛んで。
街を歩いて意見を訴える人々を見て、自分の感情がうまく整理できず、知恵熱に見舞われました。

くれぐれも申し上げておきたいのは、それら熱心な方々を否定する気は全くなく、尊敬すべきことだと思うのです。とても。
自分の目で見て頭で考えて持った意見を発信することは、私達が持つ特権であり役割でもある。
立場が違えば発言もとる行動も変わるし、その環境に置かれていない人間が当事者のことをわかったふりは決してできない。

ただ、ただその時感じたことは、
人に何かを訴えるのは、「あなたはどう思う?」の交換があった上でありたい、ということ。
それと、公共の場で人を巻き込む活動は、できるだけ一方的、攻撃的ではない何か、「参加しようかな」と考えやすいものでありたい。

(あくまで、あくまで 私の場合。)

そんな中、仲良しの双子の姉妹がロンドンに旅行にくるとなっていて、合わせて同じ日にイギリス行きのチケットを買っていた私たち。
この東京とロンドン間の移動、せっかくだから何かできたいかねえと話していたのですが、
そこから思いついたのが「音楽を演奏しながら街と国を横断する」という案でした。

指揮者にラッパ、リコーダーとそれぞれ担当を決め、代々木公園に集合し演奏開始。
スクリーンショット(2013-01-26 14.37.38)
前日の呼びかけに反応して友人3人が来てくれて、カメラマンである一人がビデオを回してくれ、
ドレミの歌を1フレーズずつ演奏しながら、その場にいる人々に「一緒に演奏しませんか」と呼びかけながら行進していきました。

Screen Shot 2014-12-28 at 11.12.15

公園には音楽やピクニックを楽しむ人々がたくさんいて、
みなさんびっくりするくらい快く、一緒に演奏をしてくれました。

Screen Shot 2014-12-28 at 11.11.24

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仕事納めをして忘年会に行くところだという会社員のご一行様も仲間に。

Screen Shot 2014-12-28 at 11.12.59

そして一同はクリスマスで賑わう渋谷の街中にそのまま行進。
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o
(画面中央の、カラフル三角帽子がマーチ軍団です)

そして空港へ。

p

ロンドン、ヒースロー空港到着!

i

c

k

l

h

b

j

q

This performance was started by just three of us,
but thanks to the many people who joined it,
the whole music has been completed.
Participation → Collaboration
It’s easy and fun
Together!

(たった三人から始まったこのパフォーマンスですが、たくさんの人が参加してくれ、一曲完成することができました。
参加する→協同する、簡単だし、楽しいよ。さあ 一緒に!)

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というわけで、無茶ぶりもいいところだということ突撃オーケストラ。
上記のとおり本当にたくさんの友達、街の人々が一緒にやってくれて完成しました。
2012年の末はひたすらに、公共圏で何かやること、参加することってなんなんだろうとあれこれ考えあぐねていましたが、
このプロジェクトを思いついてからはとにかく頭の中がドレミの歌にシフトし、初めての映像編集作業が終わると
なんだろうなあ。つまりは役割なのかな、
あなたはこう思う、あの人はこうする。
じゃあ私は、って
それに尽きるのかもしれないなあと思いました。

(思い返せば返すほど、賛同してくれた友達に感謝、むしろあきれるくらいの無茶ぶりでした。
本当にほんとうに、頭が上がりません。ありがとう。)

とにもかくにも思い出深い年の暮れ、
街では色々な人が色々なことをしながら交差していましたとさ。

みなさま、ハッピーなニューイヤーを!
2015年に、ツヅク!

(一曲つなげた動画は、こちらのリンクからご覧になれます。)
http://vimeo.com/57765402

Collaborated with: Norahi/ Sakikas
Special thanks : Photographer : Taiga Nakanishi / Asako Taki
Orchestra with: Darel Seow / Devina Kwok / Hide Uno / Ian Rudd / Keita Mori / Liyi Zhang / Mariko Iseku / Momoko Takahashi / Paul Nicholson / Rica Minami / Yuki Edo / Zachary Gan and pedestrians in Tokyo and London

YORIKO

YORIKO

色々な場所で色々な人々と一緒にものづくりをしています。
つくる×人々×生活から生まれる喜びから抜け出せません。

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