ぼくのお茶畑がある川根という地域は
山あいの、いわゆる田舎です。
暦は春といっても、まだまだ冷え込むこの頃。
この時期は、春といっていいのか、まだ冬でいいのかと悩むほど。
感じるのは 春と冬のあいだ だということ。
冬のあいだ、きつい霜にあたって黄色っぽく変化したお茶っ葉が
だんだんと濃いグリーンに戻ってきます。
畑には菜の花が満開になり、ブンブンとみつばちの羽音が。
ダイコンや白菜、ほうれんそうなどの冬の野菜からも
春を感じさせるように、それぞれの菜の花が咲きます。
この時期になると、わかりやすく春が来ている、、、
と教えてくれることがあります。
裏の梅の木も白い香る花を咲かせると、
毎年のように、どこからかキレイな鳴き声のウグイスがやってきます。
ひびきわたるウグイスの鳴き声を目覚ましに起きるのは
非常に気分のいい朝なのです。
かと思えば夜はしっかりと冷え込み
朝には厳しい冬の顔をのぞかせています。
植物たちは昼間のあたたかい陽気でカラダを成長させ
夜の寒さに耐えるようにカラダに養分を蓄えるということ。
もっと先の春になれば、おいしいお茶ができるようにと
動き出した芽のお手伝いをしている農家の
冬と春のあいだ。なのでした。