ミーーーンミンミンミンミーーーーーー・・・
あっ
蝉が鳴き始めましたね、まだまだこれから暑くなりそう・・・
・・・あら!扇風機を占領して!
そこで寝ては風邪をひいてしまいますよ、さあ動いて動いて!
大分暑さにやられているようですねえ・・・
・・・よし!
夏に負けない最高のお菓子でも食べましょうか
今夜のお夜菓子 ★ 水無月
本来、このお菓子は1年で1回、6月30日のその日しか食べることのできないお菓子なのです。
6月は1年の折り返し地点。
今までの半年間を振り返り悪い部分を取っ払って、残りの半年間も元気に頑張ろうじゃないの!
という気持ちを込めて「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神の行事が行われるのですが、
その時に、この三角形のもちもちしたお菓子、水無月が食べられるのですって
なんでこんな形なのかな、ですって?うんっ中々いい質問です!
実はこのお菓子、室町時代からあったの。昔昔のうーんと昔!
そう、その時代には冷蔵庫なんてものはなくお偉いさん方は氷を食べながら夏を凌いでいました。
・・・ん?冷凍庫がなかったら氷は溶けてしまうって?それが、夏でも溶けない場所があったのです!
「氷室」という地下のとっても涼しい所に大事に大事に氷を保存しておくのです。
驚くほどに溶けない!(見たことはないけれど)その氷を決められたお偉いさんは食べることが出来たのですが
とってもとっても貴重なものだったので、一般庶民の方々には手にも届かず泣き寝入り・・・
しかし氷じゃなくて他のもので夏を凌ごう!と、作ったのがこの水無月。
三角形は氷の破片をイメージしたもので、上の小豆の粒たちは悪魔を追っ払う!という意味があったそう。
庶民の知恵が今現在にも活かされ、いろんな人たちの胃袋の癒しとなっていて凄いなあと思います。
今では、抹茶味の水無月、下の外郎生地が葛生地の水無月を置いている和菓子屋さんもあるそう。
夏は涼しげで美しい和菓子たちが凛と佇んでおりますね。
水羊羹に葛饅頭、錦玉羹に葛切り・・・
金魚が泳ぐ和菓子もあれば天の川の和菓子も・・・風流ですねえ
和菓子は日本独特の四季を五感で味わえるとても素敵なものだと思いませんか
ぷるんと透き通るこの美しさよ。思わず喉をごくりと動かしてしまう程にそそられます。
嗚呼、夏を味わっている!
毎年、この時期になると和菓子屋さんにすらりと並ぶ庶民の味方、氷の結晶
水無月を見て6月の終わりを感じるもよし、これからの夏の訪れに胸が高鳴るもよし
なんにせよ、四季折々愉しんでゆこうじゃないですか!
水無月を食べて、無病息災をお願いした後どんどん美味しい物を好きな人たちと一緒に食べて笑って愉しんで・・・
・・・あっ!お財布片手に持っているということは・・・?
うふふ!私も準備万端です!冷たい緑茶を冷やしておいて、さ、行きましょうか!
目的地はご近所の和菓子屋さん、暖簾をくぐって元気よく!
「おばあちゃんこんにちは!水無月くーださいっ!」