こんばんは!この週末は、藍の栽培と染めなどを行う歓藍社での活動で、福島県の大いなる田舎、大玉村に行っていました(大いなる田舎は村が掲げるキャッチコピー。渋い)いずれの回でも書ければとは思っていますが、村での暮らしは本当に創意工夫に溢れていて楽しい。農家やクリエイターを中心とした村での一連の活動に参加している人たちの、長年の英知に支えられた、機動力の高さ、人付き合いの絶妙な距離感や思いやり、スパスパとした決断力の高さは、本当にわあわあと教えられることが多く、月1回週末2日間の滞在を私はいつも心待ちにしている。
今回は、そんな創意工夫に溢れた、様々なお直しを紹介したいと思う。鶴見俊輔は「くらしとも見えと芸術とも見えるへりの部分」を限界芸術と定義しましたが、お直しもまさにそんな、足のつま先や襟ぐり、ズボンのすそなど、文字通りのへりに現われる、非専門家による芸術活動のようにも思われます。ぱらぱらといろいろ見てってー!
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最後に、先にも上げた鶴見俊輔の著書「限界芸術論」の中に出てくる、宮沢賢治が芸術について述べているものを紹介して、第4回の結びとしたい。
「芸術とは、主体となる個人あるいは集団にとって、それをとりまく日常的状況をより深く美しいものにむかって変革するという行為である(中略)芸術とは、それぞれの個人が自分の本来の要求にそうて、状況を変革してゆく行為に他ならない」(一部筆者補足)
お直しもまた、破れ目や傷の発生にそって、自分なりの美しさを追求する行為であり、その素朴なアウトプットとは裏腹に、行為そのものは、現代の特に都市に暮らす人にとって「働く→お金を得る→ものを買う」「買う→使う→捨てる→買う」といった生活サイクルを大きく変えうる変革的な行為に他ならない、気がしている。
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おまけ
〈今後のお直しカフェ/繕いワークショップの予定〉
– 10/29(日) 10:00〜15:00 ※予約不要、ふらりとお越しください
@埼玉県三郷市にて開催の服窓市にて
詳細などはイベントHPから http://www.fukumado.net/
– 12/2(土) 16:00〜17:30
@東京都墨田の名店、東向島珈琲にて
詳細、申込みはこちら