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2F/当番ノート

画家④

第38期(2018年4月-5月)

ストリートに立つと不安でしかなかった。
依頼を受けても自信がないからだ。本音では皆んな素通りをしてほしいと願ってその場に座って絵の練習をしていた。
それでも依頼は来た。今でも、覚えている。初めの依頼は3人家族だった。まだ幼い赤ちゃんとその両親。依頼を受けたからには自信のあるように立ち振る舞わなくてはいけないと思い笑顔で、そして余裕のある雰囲気で描き始めた。
急に手が震え始めた。
人が見ててもわかるぐらいの震え方だったため、隠すのと上手く描かなくてはという気持ちで、もう余裕など少しも無かった。
ただ絵を描くだけで、こんなにも緊張をし、こんなにも重いものなのかと痛感した。
描き終えた後のお客様の反応が、その絵の価値を生み出す。実際の反応は、少し笑顔だった。まだまだ練習が足りないと思った。絵で感動させたいと思った。絵は人の役に立つ事が出来ると思ったのは、この後からだ。

artistmichino

artistmichino

絵を通し、自分に何が出来のか考えたら(人の幸せになること)になった。
発達障害のお子様向けの絵画教室、ママ向けのアートセラピー、似顔絵、ペットの作品。等、人の喜びを見ることが好きな自分のために活動しています。

Reviewed by
ふき

道野さんは路上での修行に入る。道端で依頼された人の顔を描いていく。想像してみる。依頼者は初対面だ。人となりが分からない中描き進める。それほど時間をかけないで描くものだから、瞬間的にその人の持つ雰囲気というものをつかまなければならない。道野さんは相手と話しながら描くのだろうか、それとも黙々と描くのだろうか。さらに、依頼してくれた方が喜んでくれるものでないといけない。私はそこまで考えてため息が出た。なんと高度なコミュニケーションなのだろう!

絵で人を感動させたいという道野さん。私は道野さんのホームページ上のデッサンしか見たことがないが、その絵からは、相手を見つめるやさしいまなざしを感じた。

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