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Do farmers in the dark(20)

Do farmers in the dark

フルーツを見ている

アパートメントには最近起こった事で、楽しかった事、印象に残った事を書いている。何も書けないのでいつの間にかいつも日記風の文章を載せるようになってしまった。今まで自分が書いたものを読み返すと、すごくやばいと思う。楽しかった事、印象に残った事のレベルが低すぎて、もっと他に楽しい事ないのかと思ってしまう。

いつか友達と海に遊びに行って、砂浜でたらふく酒を飲んで意識を失ってビンタしてもらってまたニコニコ飲んで、みたいな事を出来る様になりたい。暖かい砂浜、大好きな人たち。ビンタしてくれる優しい友達。とにかく友達と海に行きたい。でも車を持ってないんだ。クーラーボックスも無いし。あと貧弱なので、たらふくお酒を飲むと気分が悪くなり帰宅してしまうんだよ。

※今回は汚い話が多いかもしれません。汚い話が好きでない限り、今回は読まない方がいいかもしれないです。申し訳ないです。

南蛮(ナンバン)

曇りの日、昼食に、パン屋でチキン南蛮を挟んだハンバーガー風のサンドを、食べている。チキン南蛮、たくさんの千切りキャベツが丸いパンとパンの間に挟んである。かじればかじるほどチキン南蛮が、パンから押し出され前方右にずれていっている。このままではチキン南蛮がパンの中から無くなり、千切りキャベツとタレの残りだけが挟まったパンを食べる羽目になるだろうと思った。

タレが指につくのが嫌だったが、意を決してチキン南蛮そのものを指で掴みパンに戻した。指はタレでベトベトになった。事態は無事解決した。

驚くべき事に今までの人生で、ハンバーガー、またはサンドの具を指で直に戻したのは初めてだった。自分はなんて上品な人間なんだろうと思った。もっと早く指で戻せば良かったと思った。今後は絶対に指で戻す事にした。ウェットティッシュが欲しかったけど、乾いたペーパーナプキンしか無かった。

当然だ。この私にまさかウエットティッシュが与えられるはずがない。ペーパーナプキンがある事に全身全霊で感謝しなくては。

拭いたけど、やはり指にはベトつきが残っていた。その後公衆トイレを探し、手を洗ったよ。

PCマシン

公衆トイレ

ある時、でかいビルの中で私は急にすごくすごくもよおしていた。めちゃくちゃ都合よく、本当に目の前にトイレがあった。私はこれ幸いとトイレに入り用を足した。

その後ある種の多幸感に包まれ、タバコを吸いながら、目の前に都合よくトイレがあった事について思いを巡らしていた。

正直言って外出先で目の前に都合よくトイレがある事はおかしい。あまりにも便利すぎるんだ。

先ほどのトイレは目の前にあったばかりか、おそろしく清掃が行き届いていてウォシュレットまでついていた。手を洗うところに関しては、自動で、温水が出てくる。なぜかオレンジ色の暖かい照明で木目調の壁面だった。まさか自分は既にユートピア、未来都市か、バーチャル空間に住んでいるのではと思い、めちゃくちゃ怖くなった。

でもやっぱり便器が見つからない時もよくあるよね。やっと見つかった便器がとても汚い時もある。今後も絶対にある。それを思い出し、私は安堵した。たまたま今日だけだったんだ。私は今後も何度かは、便器が無くてきっと困るだろう。そして運が良ければ汚い便器を見つけてホッとため息をつくだろう。

僕はいい年こいて砂場でうまく遊べず、今日はたった一つのドングリを拾うことしか出来なかった

モラルが来る

私はふだん食べるか寝てばかりいるんだけど、私の中に道徳、モラルが降臨する瞬間がある。その時私の全身はモラルに乗っ取られて、モラルそのものになるんだ。潔癖過ぎるんだろうか。精神的に。お気づきの方もいるかもだけど、私の文章はほぼ全て道徳で構成されている。ああ誰か、私の精神を癒し、温めたりして大気圏などを突き抜けたり宇宙空間まで解き放ったりとかして、なおかつそれをまた私の体にちゃんと戻して欲しい。あらゆる不道徳に耐えられるようにして欲しい。

今回は私にモラル(モラルとはつまり、道徳みたいな事と思う。道徳が何かはちょっと正確には分からない)が降臨するいくつかのパターンを書こうと思う。それは2パターンほどあります。

1つ目は、私に都合の悪い事が起こった時、つまり寝てばかりいる事を咎められた時。寝てばかりいるのはほとんどの場面、ほとんどの時間で咎められる傾向にある。

2つ目は、私が暇な時。暇だが数学とか文化とか現実的な知識が無いので、ただただ道徳的な事しか考えられない。その道徳的なことの内容とはつまり、寝てばかりいる事を咎められた場合に、どのように言ったら許してもらえ、さらに継続して寝させてもらえるかを道徳的側面から考える事です。

街を歩く。

目の前にはおさげをした旦那1

おさげをした旦那2がいる。2人ともひどく道徳的な外見だったなあ。

空の上にあるせんべいみたいに薄い大地で、ネズミとトカゲに似た生き物が大好きな、非常に臭くて非常に体に悪い黒くてつぶつぶの小さな食べ物を、臭くて体に良くないという理由によりその生き物にあげずに空の下に落とすという非人道的な行い、ちなみに非常に臭くて非常に体に悪い黒くて小さな粒々の食べ物をこの人はいつも肌身離さず持っていて、自分自身もネズミとトカゲに似ているというイラスト

酷い状況

ここのところ街は不穏な空気。何気なく、路肩の誰かの自転車の後輪すぐそばのコンクリートの地面におにぎりが落ちている。一口食べた後の、食べかけのおにぎりが自転車の後輪のすぐ近くに落ちているんだ。動物の姿は見えないが、空気には動物の匂いが漂い、彼女はいつもどおり郵便ポストや、電柱に話し始めたかと思いきや、なんと突然人間にも普通に話し始めた。

何となく不穏な空気と思いたかっただけ、実際は普通の日、平和な街だった。おにぎりが後輪そばに落ちてて自転車を動かしたとたん、おにぎりを後輪が踏みつける事もあるだろうし、ハトもいるし他の動物も色んなところに身を隠しているだろうから、当然街に動物の匂いは漂ったりするだろうし、電柱や郵便ポストに話しかける人は、実際のところ人間にも結構話しかけるだろう。その人は僕よりも断然いい服をいつも着ているし。それにしても天気は快晴、湿度もすごく良い感じで、めちゃくちゃいい天気だった。

ただ僕はとても酷い状況にいた。何度もただ歩くためだけに行っている遊歩道に、今日もまた、ただ歩くためだけに来てしまったんだ。こんなにいい天気なのに。最近4歳になった僕の娘もいた。自分と一緒に歩いても特に楽しくも無いと思うが渋々一緒に歩きに来てくれている。

この遊歩道には4年前にも来た。その後何度か来ていて、今週はもうこれで3度目だ。全部歩くためだけに来ている。本当酷い状況。

僕は娘に
「花があるね」
と言った。

娘は
「白いねぇ」
と言った。

くそっ!普段から自分の事ばかり考えているから花がある事くらいしか話題が出てこない!でも娘は渋々一緒に一緒に歩いてくれていた。空がものすごく青くて雲一つなかった。色んなものの輪郭がすごくはっきりしていた。樹木の葉が光っていた。黄色いパンジーが太陽の光でより黄色かった。すごく綺麗だと思ったけど、数秒後にはパンジーを見て綺麗だと思うなんて自分はなんて最低な野郎だと思った。本来ならもっと遠くにあるもの、もっと珍しいものや、ちょっと頑張らないと見れないようなものを見たり見せなくてはならない。決してパンジー見て喜んではいけない。

気付いたら特に住む必要もないこの街に7年くらいも住んでしまっていた。行かなくてもいい遊歩道に4年くらいも来てしまっている。この街に住むのも、遊歩道に来るのもとても楽だったんだ。酷い状況。同時にとても楽ちんな状況。自分の脳は小さくなって分裂し青空に浮かんでいるような気持ちだった。

木澤 洋一

木澤 洋一

ふと思いついた事や気持ちいい事や、昼間に倒れてしまいたいような気持ちを絵にしています。

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