ここはとあるアパートの一角にある、小さなギャラリー「カラバコ」。
白い壁に空っぽの額縁が無造作にならび、その下には題字だけが添えられています。
タイトルだけを頼りに、二人の作家が別々に文と絵を寄せ、2つが合わさった時に初めて作品が完成するのです。
01 桟橋
02 物差し
03 帯
04 時化
05 吃り
06 影絵
作品が増えて、うちもだんだんと賑やかになってきましたね。
第7回は「隠者」
誰も見たことがないのにみんなに知られている人。
実在するかどうかは問題ではなく、むしろ実在が怪しいからこそ、存在感が増してくる。
いざ出会ってみたら案外拍子抜けだったりしてね。
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「隠者」
絵: 古林希望
文: カマウチヒデキ