気がつけばえらく馬齢を重ねたもので。
ちょっと言ってみたかっただけです。馬齢を重ねる。無駄に年をとったという意味の慣用句ですが、あれだけ農耕に軍事に賭事にと馬をこき使っておきながら無駄なことの喩えに使うとは人間とはなんと恩知らずであろう。猫齢でも猪齢でも何でもよかろうものを馬齢。思えば「馬鹿」もそうですが人類は馬への敬意が足りない気がします。
話を元に戻しますが、馬齢猫齢を重ねて、いろいろ体にメンテナンスが必要になってきたのです。詳しく何が悪いかは書きませんが、医師に「まぁ、とにかく痩せてみろ。話はそこからだ」と怖い顔でいわれたのです。そう、前にも書いた、伊丹十三みたいな顔をした目がピクリとも笑わないあの医師です。なかなかスパルタな先生なのですが、怖さというのは慣れてしまうもので、何年もかかっているとあの怖い顔で言われても「はーい」みたいに軽く考えるようになってしまい、つい不摂生を重ねて、とある数値を爆上がりさせてしまったのです。
「とにかく痩せてみろ。話はそこからだ」
まずは話のマナイタに乗せてもらわねばどうにもならんというわけで、わかった、やってやろうじゃないの、と10年ぶりの大減量に挑んでいる最中なのです。
10年前、2ヶ月で10キロ減という減量に成功したことがあるので、僕はやればできる子のはずなのです。10年前に何をしたかというと、まぁ王道の糖質制限と運動です。
運動といえば僕は毎日通勤で往復20キロ自転車を漕ぐ人ですから、それでも足りんのか、と疑問に思えます。十三先生に聞くと「自転車ねぇ。自転車って案外運動にならんのですよ」
・・・薄々感じていたことではあります。20km漕いでもメーター上の消費カロリーは200kcal程度。おにぎり1個分くらいにしかならないのです。
「エアロバイクがいいですよ。3万円くらいから買えます。食後5分でいいから全力で漕ぐのです。毎食後5分、まぁ昼は仕事でしょうから仕方ないとして朝夕5分ずつです。負荷の調節もできます」と勝手にそれを買うこと前提に話が進みます。ちょっと先生、エアロバイク? いやいや、それは自転車乗りとしての沽券にかかわる。要するに全力で漕げるところは全力で漕げば自転車だっていいわけでしょう?
ということで、せめて仕事帰りの自転車、人や車の通らない海側の工業地帯の直線道を最重ギアでそれこそ馬鹿漕ぎし(あ、また馬の悪口言っちゃった)、帰ってからは緩急つけて5kmウォーキングという地道な努力を続けております。始めて40日で5kg減。標準体重まであと2kgくらいか。ファイト俺。おー! できる子!
糖質制限なので、夜の炭水化物を減らし、間食でも甘いものは摂らない。この40日で食べた一番甘いものはソイジョイくらいです。甘味が恋しくなればあれでしのぐ。こんな生活を続けているとコンビニの棚に並ぶ甘そうなものたちが全部毒に見えてくるから自己洗脳は大事です。コンビニってほんと毒売り場。入らない方がいいです。
とはいえ修行僧みたいな生活も嫌なので、外食はビリヤニだけを自分に許可しています。そう、ご存じの方も多いでしょうが僕は大のビリヤニ好き。大丈夫、インディカ米なのでビリヤニはゼロカロリーです(真顔)。チートデーと称してこないだは週に2回も食べてしまったので、ちょっと反省していますが。
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ビリヤニ以外は制限かけた食事で頑張ってるわけですが、何か楽しいことでもないとこういう生活は続かないので、自分の靴環境を整えることにしました。
これまたご存じの方も多いでしょう、僕は身なりはほぼ構わないくせに、靴だけはドクター・マーチンが大好きで、数年前に足底腱膜炎を患って整形外科医の勧めるトレッキングシューズを履いていた時期をのぞいて、ここ30年はずっとドクター・マーチンです。常時7~8足を履き回しているのでけっこう長持ちで、今持ってる中で一番古いのはたしか17年前に購入したものです。
とはいえきっちり順番に履くわけでもなく、気に入ったものの回数は増えるわけで、うち何足かはちょっと修復不能なくらいにヘタレてしまってました。
先月二人展をした相方の兒嶌秀憲氏もマーチン派なので、在廊中、写真の話かマーチンの話ばかりしてたのですが、彼からマーチンのソール貼り替えをしてくれる某靴修理店の話を聞き(本来ドクター・マーチンはソール交換ができない)、修理可能なものは直してしまおう、挽回不可能なものはすっぱり捨てて新しいものも補充しよう、と決めました。
具体的には3足廃棄、2足購入、2足修理。
常に空腹な状態に耐えるには、まぁせめて好きな靴くらい履いていよう。新しいマーチンは気分がいいぜ。そう、気分いいのです。人間なんて案外単純なものなのです。
こうやって自分の機嫌をとりながら、なだめつすかしつ、夜の工業地帯自転車爆走とウォーキングを続ける日々なのです。
さて、体のメンテの目途がついたら、来年の写真展のことを考え出しますよ。

