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3F/長期滞在者&more

家日記 2020年1月

長期滞在者



年越しは飛行機の中だった。大晦日の成田空港は案外空いていて、ちょっと拍子抜けしてしまう。

飛行機の中で迎える新年は日付変更線との追いかけっこで、「いままさに新年になった!」という実感はない。

だから大晦日の便は人気がないのかな。

案外いいものです。2019年と2020年が隣り合う世界を行き来するのは。

あけましておめでとうございます。今年もよろしくね。

1月10日(金)
帰国。長時間のフライトで身体がガチガチなのでお風呂に入って温まろうと思ったところ、こんな絵が…。思わず声を上げて笑ってしまった。

アパートメントのリリースを終えてほっとしていたら、みんなで烏骨鶏カステラを食べることに。しっとりして美味しい。そして純君が買ってくれた辻占いをやった。

1月11日(土)
純君、何やらずっと電話しているなと思ったら本日は家で仕事なのだそう。三連休なのに・・・!お疲れ様です。

1月12日(日)
朝から今井くんがいないと「きっと仕事だな」と思う。純君がインドで履いていた靴をどう洗おうか悩んでいた。そんな話をされて、自分のスニーカーを長年洗っていないことに気がついた私。洗わなきゃ。でも靴って、案外洗わないものだと思うんだけど、どうだろう。

1月13日(月)
三連休の最終日だというのに、仕事に疲れてしまって鍋をしたいとSlackで呼びかける純君。めずらしく私とふたりで鍋をすることに。出汁は昆布とかつおの合わせ出汁。具材はトマト、白菜、きのこ類、豆腐、生姜とにんにくをたっぷり入れた鶏肉団子と豚ロース。優しい出汁の味にほっこり。今井くんは帰ってくると「出汁だけでも!」と出汁をすすっていた。野菜と肉の旨味が溶け込んだ出汁は最強である。

1月14日(火)
れいちゃんが家にいるのでどうしたの?と聞くと風邪とのこと。でも大丈夫です、と言っていたけれど、それはきっと大丈夫じゃないぞ!お大事に・・・。

1月15日(水)
久々に夜遅くに帰宅すると、家に全員いる気配はあるものの誰とも顔をあわせない。鍋大会第二弾をやろうという提案がSlackに流れてきた。次回は何鍋かな。

1月16日(木)
近所の花屋がお買い得のアレンジメントを売っていたので即購入。薔薇が5本も入って500円はお得!

1月17日(金)
人がいない間に、窓を全開にする儀式。冬の家は空気が淀みがち。掃除も勢いよくやってしまう。

1月18日(土)
本日はアパートメントのお披露目パーティー。足元の悪い中来てくださった皆さんに感謝!それにしても、センター試験の日は毎年天気が悪いよね・・・。

1月19日(日)
気がつくと居間のこたつの上に食料が山盛り状態だったので、整理整頓することに。ドーナツ、チョコレート、お煎餅がどっさり。

1月20日(月)
もう20日なの!?と驚くほど日々があっという間に過ぎていく。夕方に帰宅すると、昴君が朝ごはんを食べ終わったところ。昨日の夜何してたの?と聞くとついついゲームを楽しんでいたら明け方だったとのこと。ゲーム廃人化している。

そんな昴君のライブに行ってきた。このバンドのライブを見るとすごく元気が出てくる。

1月21日(火)
昼間、住人が少ない時間帯に窓を開け放して換気タイム。ついでに洗濯機も洗浄剤を入れて洗う。この家は5人がそれぞれのタイミングで洗濯機を使うから、汚れるスピードも一般家庭の倍はある。

1月22日(水)
今井くんが新しく買ったiPadにれいちゃんが落書き。文字もイラストも上手い・・・!脱衣所のホワイトボードだけではもったいないし、みんなでお絵かきする機会があったら楽しそう。そういえば私はずっとデッサンを勉強したいと言いながら後回しにしている。

1月23日(木)
作り置きの水炊きを昴君と分け合う。冬のメニューで好きなものの上位にランクインするほど水炊きは大好き。でも、そろそろ冷たい空気の中にも春を感じる今日このごろ。

1月24日(金)
夜、今井くんとれいちゃんとお喋り。主に仕事先の人間関係の話。どういう人と働くかで、ストレスって大きく変わってくるよな・・・としみじみしてしまう。ところで、メールを送ったあとに電話しますか?と後から会話に参加した純君に質問され、ハッとする。最初の会社ではしてたけど、次の会社ではしなくなった。文化の違いが大きいのだろうな。

1月25日(土)
近所にフルーツジュースのお店ができたらしい。しかしそれと同時にタピオカ屋もできあがりつつあり、タピオカの威力に震えている。まだ流行っているとは・・・!

1月26日(日)
住人用のSlackワークスペースに、純君から乗馬体験のURLが送られてくる。何のコメントもなく。どうしたの!乗馬がしたいの・・・!?

1月27日(月)
今日は昴君のバンドのライブへ。ボーカルが本番ぎりぎりにライブハウスに到着という事態で、昴君はめずらしく怒りをあらわにしていた(といっても拳をぶつけるふりをするだけなんだけど)。

1月28日(火)
おそろしく寒い。この寒い日に、なんと昴君はバンドの打ち合わせで外出。純君は仕事のトラブルで深夜にタクシー帰宅。

1月29日(水)
家のみんなとちょびで集まり、鍋を囲む日。鍋は鶏団子とすっぽん(!)の二種類を用意。すっぽんは捌いてあるのが冷蔵でやってきたのだけれど、薄皮を剥ぐ作業で苦戦。足りないかなと思ったけれど最後はみんなお腹いっぱい。

1月30日(木)
近所に美味しい麺屋ができたらしい。中華系の麺らしいのだけれど、私としてはそろそろ美味しい蕎麦屋ができてほしい・・・。お蕎麦はなぜ流行らないのか。あんなに美味しいのに。

1月31日(金)
夜中に地震で目が覚める。古い家なので不気味にガタガタ揺れる。それなのに私はあまりにも眠たくて起き上がれず、この家の住人のSlackの通知がくるのも気づかずふたたび眠ってしまった。しっかりしなければ・・・。

浅井 真理子

浅井 真理子

もの書き。
エッセイを書いています。

Reviewed by
黒井 岬

何が起きたわけでもないけれど、年が明けただけでこれから良いことがありそうな気分になれる。私だけだろうか、新年にこういう他力本願ポジティブになるのは。一年間よく生きたね。
大丈夫、年明けたし!などと言って慌ただしく過ごしてその少し後、大丈夫、もうすぐ春だし!などと言い出すのです。

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