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3F/長期滞在者&more

鳥刺し

長期滞在者

何の気無しに立ち飲み屋で黒板の本日のおすすめと記載されていた鳥刺しを注文し、「そういえば鳥刺しって人生でほとんど食べたことないな」と思いTwitterで検索したところ、鳥刺しで食中毒に当たった人のツイートが大量に出てきて途端に怖くなる。

けども、「なんでこいつ注文したのに箸をつけずに残すねん」となりそうなので、食中毒に当たったとしたら人生の勉強と思って食べる。

味よりも謎の緊張感が勝った状態で、全部食す。

その日から数日は、お腹に少しでも違和感があればすぐさま鳥刺しが頭に上がってきて、寝る前にスマホで「鳥刺し 当たった」というワードでエゴサをする。

その中に「九州の有名な料亭で食べて当たりました」と書いてある人がいて、かたや自分は川崎のボロボロの立ち飲み屋の300円の鳥刺しなので、勝ち目は無いんじゃないかと怖くなるがそう思うのは川崎の店主に失礼だなと少し反省する。

また有名な料亭だと料理長も忙しく新人やアルバイトが仕入れて捌いてる可能性もあり、一方で川崎の店は店長ワンオペなので経験値的にも川崎の方が分があるんじゃないかと思い、急に上向いた気持ちになる。

その後に「新鮮さは関係なく食中毒に当たるかは鶏の個体差だ」というツイートを見かけ、関係ないんかいと1人でツッコむ。

翌日、翌々日と何とも無くもう大丈夫だと思ったが、「鳥刺しは2日~7日後に猛烈に痛みが出て、身体の腸内細菌が全滅する」というツイートを見て、まだ油断出来ないんかいという憂鬱な気持ちになる。

その後、天気はいいのに気分は晴れない日が続いたが、数日仕事が忙しい日が続き鳥刺しを考えない日が訪れ、もともとお腹を下しやすいためのいつも通りの腹痛はたまにありつつ、気付いたら鳥刺しが頭にのぼることが減り、鳥刺しを食べてから1週間が過ぎたので、さすがにもう大丈夫だろうと思う。

そんなこんなで大きく体調を壊すこともなく、年末年始を迎える。

今年の干支が龍だったことに残り数日で気付く。

生まれの干支と同じ年のことを回り年というらしい。

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