長期滞在者
思えばもう5、6年になるから、 結構長いことウツウツとした引きこもりをつづけているのだけど、 ここに来て、このままではやばいぞ、 とやっとのことで本気で思い始めた。 思ったからと言ってなんら解決はされていないのだけど、 とりあえず少しケツに火がつきかけているのを感じている感じ ではある。 引きこもっているとついついネット依存度が高くなってしまいがちなのだけど、 一昔前ならそれでもまだ「ネットサーフ…
当番ノート 第32期
時計の針が、ちょうど夜の10時を過ぎた。 ふと囲炉裏がある方へと目を向けると、囲炉裏の火がほとんど消えかかっている。 さっきの宴会の盛り上がりから一変して、今はみんな百合ちゃんの話に静かに耳を傾けている。 「あの日はちょうど今くらいの、秋が深まりだした季節で。 ただこの時期って、台風も一緒にやってくる季節なんだよね。 天気予報では、行く日にちょうど嵐がくるって言っていて、行くかどうかちょっと迷った…
当番ノート 第32期
2017年4月 大学を卒業して企業に就職した。 というのは僕の出会った中でも、 多数を占める同期の人の話である。 彼らとは今までと連絡の取り方や、スケジュールの合わせ方がまったく異なる。 しかし、卒業してから一カ月もしないうちに なんらかの形で集まろうとする仲である。 そんな彼らには、今までになかった持ち物が一つ増えている。名刺だ。 こんな僕でもいくつか頂いた名刺を持っていて、色んなことが書かれて…
はてなを浮かべる
はてなが浮かばないことが最近のはてなである。 今日は、このはてながはてなでないことをまずはお詫びさせてください。 ここ数ヶ月、実際にはうっすらと一年かけて、私ははてなの消化不良を起こしているようなのです。 一年間で何があったと言えば、単純に、大きく環境が変化しました。 社会に出たのです。 そこは大人のみなさんが言うように、甘くないと言えば甘くないし、…
当番ノート 第32期
フランス人で画家であり、書家でもあるファビエンヌ・ヴェルディエのことはアトリエで知り、画家のジェジンヌ・アルプスのことは、ある日、パスの中からふと目に入った、画廊のウィンドウで知った。 ファビエンヌ・ヴェルディエについて、詳しいことは是非、彼女自身による中国滞在記であるベストセラー「静かなる旅人」を読んで欲しい。一部、涙なしには読めない箇所があり、私も書をする人間として、怒りと悔しさで涙が出た。読…
当番ノート 第32期
アカデミー賞各賞を総なめ、惜しくも作品賞を逃しつつも多くの人々から高い評価を得た『ラ・ラ・ランド』。私も公開の次の日に映画館へ観に行き、その作品の完成度と音楽の与える力を身を以て感じる事が出来た。とにかく隅から隅までロマンチックで、でも最後の最後に下す主人公の決意はとてもリアルで、自分自身にも重ねて共感する部分が大きかった。そしてとにかく、エマ・ストーンが可愛すぎる。表情豊かで、キュートとは彼女の…
日本のヤバい女の子
【5月のヤバい女の子/仕事とヤバい女の子】 ●鬼怒沼の機織姫 ――――― 《鬼怒沼の機織姫》 川俣に弥十という若者がいた。弥十は姉の家に遣いへ行った帰り、山道を一人で歩いていた。 彼にとってこの辺りは勝手知ったる庭だったが、今日はいつもと様子が違う。いつの間にか道を外れ、知らない場所を登っていた。不思議に思いながらそれでも歩き続けていると突然草木が分かれ、ぱっと視界が開けた。眩しい目を凝らすと辺…
当番ノート 第32期
みなとみらいに株式会社リビタさん運営のBUKATSUDOという施設があります。 僕達WATもコーヒースタンド運営で関わらせて頂いています。 OPENから間もなく3年、シェアスペースと聞いてナンジャラホイ?という時代からスタートし、今では横浜のコミュニティの1つを形成する素晴らしい場所になっています。 BUKATSUDOのグランドオープン時期に開催された「場をつくる選曲講座」。 第一回講義のサブタイ…
長期滞在者
たまに、好奇心が溢れ出すことがある。ゴシップを読み漁ったり、ニュースをただひたすら見たり、未解決事件だったり、殺人事件だったりについて調べて、気がつけば数時間が経過すぎているなんてこと。 そのときは、なにかがカーッと熱くなって、夢中になってしまうんだけれど、ふと冷静になったとき、なにやってるんだろ、自分って、ものすごく気分が落ちこむ。興奮していた分、落ち込み具合も激しくて、大概は自分がやっていたこ…
当番ノート 第32期
「乾杯!」 ビールやチューハイが注がれたグラスがいくつも交わり、軽快な音を立てた。 おつまみやお菓子の袋が並んだテーブルを、10人ほどの男女の若者が囲んでいる。 その輪の中にりんごちゃんと私も一緒になって座っている。 輪の中にいた1人の少年が 「僕、これから料理作るんで、みなさん座っててください。」と言って、 腕まくりをして団らんスペースのそばの台所に立った。 他の人たちはみな、おぉー、さすが!と…
当番ノート 第32期
将来の夢はプロ野球選手。 甲子園に出場して、ライオンズにドラフト1位で指名されて、 メジャーリーガーになる。 ありふれた、子供らしい夢を持っていた。 楽しいことと言えば、野球で活躍したときのことで 今でもスコアブックを見返すこともある。 少年野球の記憶はたくさんあるけれど、毎年4月頃に西武ドームでキャッチボールをしていたことをはっきり覚えている。 小学校に入学する前からチームに所属していた僕にとっ…
長期滞在者
『高校生と考える人生のすてきな大問題』(左右社) 「自分を否定しないこと、これこそが世界を変えるための第一歩です」 書店で、表紙に踊る少女が描かれた一冊の本にふと目を奪われた。本の題名は『高校生と考える 人生のすてきな大問題』。神奈川県にある桐光学園で毎週土曜日に行われている、各界の著名人を呼び、中高生を相手に講義をしてもらう「大学訪問授業」をまとめたものだ。 冒頭の言葉は、この本の帯に書かれてい…