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2F/当番ノート

はじめまして、杉田です。

当番ノート 第22期

杉田廣貴

これから2ヶ月、こちらにコラムを掲載いたします。

といっても、あまりコラムを書かない(苦笑)

コラムの書き方が、あまり分からない。

作品づくりは、がんがんやれるのにね(T~T)

ですので、

あまりカッコ良く、こちらに書くんでなくて、等身大のコラムを書いていきます(^^)

杉田廣貴といいまして、
プロフィールなどは、
http://kokisugita.com/

でご覧いただければと思います。

私は、書道家とも呼ばれています。

福岡で制作・活動を主に行なっており、海外で個展を開くことが今はメインになっています。
ニューヨークでの個展を皮切りに在アメリカ日本国大使館JICCやロス、フロリダでの展示会や大書パフォーマンスなどを行なってきました。

来年以降は、日本と中国・アジア方面でも活動を本格化する予定でいます。

22歳の時から書を始めました。

書道をやられている方からしたら遅いスタートでして、今年(2015年)でちょうど10年が経ちます。

しかも半分以上が独学なわけでして、『おいおい。それでよく書道家なんて名乗ってんな』と思った方、どうぞ思って下さい。

私はもともと書道家と名乗っていませんでした。
でも自然とこうした道の上に立つ事になり、そこに向かって真剣に向き合っていたら、今書道家と言われるようになっただけです。

ただ、やるからにはプロですから、自分なりに文献や歴史をしらべ、とことん文字と先人と向き合い、時代と生きてきました。

P1260986

じつは、書を始める前は、6歳から18歳まで剣道をしていました。

一時期、道からはずれていましたが、

19歳の時、2人を1週間で2人亡くす体験をしました。

2人ともみずから死を選びました。

その時、人は簡単に死ぬのだと、19歳だった私には衝撃的すぎる体験でした。

そこで私はある決断をしました。

『今までの自分は一度ここで死んだ。

ここで生まれ変わり、自分を変えてやる。

この方々の分まで、とことん生きてやる』

生きて、生きて、生きてやる!

そう誓った19歳から、今までの自分のコンプレックスをはずす毎日。

思いを伝えようとすると吃ったり、人が怖いといった、苦手意識を克服することに徹しました。

そしたら、今度は20歳で、実父と育ての父が違うという急な報告を受けたりと(苦笑)

まぁ、なんとも面白い体験をしながら、

21歳を迎えるわけです。

人が死んだり、父が違ったり、

命や家族について、とても考えさせられる2年間を過ごしたおかげで、

通っていた大学を留年しちゃいました(苦笑)(T~T)

勉強なんてやってる暇じゃない(涙)

その留年中に、書道デザイナー兼路上パフォーマーで活躍していたお二人と出会い、

あぁ、いいなぁ、こうゆう生き方。

ちょっとどんな生き方してるか、観てみたいなぁ。

留年中だし、、、、時間あるから勝手についてまわっちゃおう!

と、勝手に付き人してました(苦笑)

でも、一切、書をやるなんて思ってないから1年間、ただ仕事をみて、文字をみて、生き方を学んでたんです。

途中で彼らとは別れ、大学卒業にむけて準備していくうちに、企業で働く想像ができず、

卒業する前に始めれば、なんとかなるかもしれない!と思ってスタートしたのが、書なんです。

『おいおい、それでよく書道家なんて言ってくれるじゃねぇか、この野郎』

と思った方、ごもっとも。

19歳の出来事のおかげで、
この時期の自分は苦手なものに、怖いものに、とにかくトライしたがる奴でして。

危険と思ったほうに、飛び込んじゃったと思って下さい(苦笑)

文字が一番苦手だったんです。

書くことも、苦手だったんです。

伝えることも、すごく苦手だったんです。

だから、その自分を変えるために始めたのが、書の世界だった。

それが、私の表現のスタートライン。

つづく

後記

書きながら、こんなコラムでいいのかよと思いましたが、

あと2ヶ月、お付合いください。

それが海外でも個展できるようになり、今は国内でアーティスト活動だけでなく事業運営までできるようになってます。

ロゴなどのデザインや、ギフトも制作、新しく事業展開も動いてます。

このコラムもどう継続するか決めてませんので、途中で全然違う話が出てきたらすみません!

今のうちに謝っておきます。

では、また来週。

http://kokisugita.com/

杉田 廣貴

杉田 廣貴

1983年3月生 / 宮崎県出身。鹿児島大学工学部卒。6歳から剣道。22歳から書や言葉を媒体とした表現の世界に入る。『道』を究めることをライフワークとし、アートやデザインは生き方の一つとして考える。NYを中心にアメリカでの個展も行ない、海外での活動も大切にしつつ、2015年より日本国内での活動を本格化している。

Reviewed by
淺野 彩香

異色の書道家、杉田廣貴氏。
吹き出す命が叩き込められているような
書道の原点とは何だったのか。

彼のコラムを読んで、ふと音楽家の友人に
言われたことを思い出した。
才能とは当初ベールで覆われており、
当人も周囲も気づかないことが多い。

というのもなすべきことに困難をかぶせて
徹底的に追求させようとする為だというのだ。

最も大切なものは最初
失われているように見えることが多い。
そして、道は自ら手に取られなければ
ならないのだろう。

類似する故事に孟子の「告子下」がある。

「天の将に大任を是の人に降さんとするや、
必ず先づ其の心志を苦しめ、其の筋骨を労し、
その体膚を餓やし、其の身を空乏し、
行ひ其の為すところに払乱せしむ。
心を動かし、性を忍び、
その能はざる所を曾益せしむる所以なり。」

杉田氏がどのような経緯で大任を受け、
書道の道に進むに至ったのか、
第一回コラムをご覧ください。

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