年末年始日本滞在日記

長期滞在者

新年明けましておめでとうございます。
今年もツキイチで書き進めてまいりますので、お付き合いのほどをよろしくどうぞ。

実は先月、投稿できずいろいろ書きたいことがたまっているのですが、なにしろ実家滞在中、あれこれファミリーイベントが目白押しなこともあり、日記形式でだーっといきます。アシカラズ。

2014年11月16日
当年最後のやきものの仕事を一気に片付け、日本行きの飛行機に飛び乗る。

11月17日
関西国際空港着、そのまま城之崎温泉へ直行し、藤本隆行演出、ヂョン・ヨンドゥ振付『赤を見る』のクリエーションに参加。
※城之崎温泉ではアーティストインレジデンスを行っていて、その一環でこの作品のリハーサルもそこの施設で行った。外湯になんと100円で入湯できる特典付き!毎晩通いました。

11月30日
城之崎温泉の会場で公開リハーサル。この段階での仕上がりは6,7割といったところ。ここまで休日が一日だけだったので、週休二日にドップリの半ベルギー人としてはかなりしんどいスケジュールだった。それでも初めてあったアーティストや旧知の友人たちとの交流は刺激的で楽しくリハーサルは進んだ。それにしてもみんなよく働く…

12月9日
公演会場の神奈川芸術劇場でリハーサル再開。残り3日でどこまで相転移が起こるかどきどきわくわくな感じで劇場入り。

12月12,13,14日
『赤を見る』本番。
予定通りというか、参加者全員の予測どおり、本番ぎりぎりまであれこれ手直し。とにかくテクニカルスタッフの活躍が目覚しい。彼らはいつ寝てたんだろう。
なんといっても若手映像アーティストたちの跳梁跋扈に驚愕。日本アート界の宝。これからどんどん世界で活躍するのだろうなあ。がんばってほしい。
この作品でいろんな人に会うことができたのだけど、その中でも出色に面白かったのは音楽担当の大谷能生さん。音楽に関する知識もさることながら、その素養を舞台演出の観点にシフトさせ、かなりピンポイントな助言を連打していたのには驚いた。いそうでいないのがこういうタイプの音楽家。そして今回の舞台ではパフォーマーとしても登場。彼がいなかったら、作品の深みも半減してただろうと思う。彼の本も探さなければ。

12月16日
コンテンポラリーダンスにおけるぼくの師匠的存在、川口隆夫さん宅での忘年会にお呼ばれ。ちょっとだけだったけどタカオさんとの旧交を温めることができた。
その後、新宿ピットインでの大谷能生&菊池孔成のライブを鑑賞。彼らが織り成すヒップホップのある種の様式美に舌を巻く。かっけー。後半は若いアーティストも参加してノリノリyoyoな感じ。ちょっとブレイクダンサー時代の血が騒いだ。そこで『赤を見る』チームの神田くんと上條くんに再会。

12月17日
一路奈良へ。陶芸家の辻村史朗さん宅にお邪魔する。辻村さんの仕事場などを見せていただく。ものすごい数のものすごいクオリティが高いやきものが敷地内にごろごろと何千個(何万個?)も放置されているのが圧巻。もっと作らねばと肝に銘じる。その夜は一晩とめていただき、小田原からのゲストとともに歓談。世の中、面白い人というのはあちこちにいるものだ。

12月18日
午後まで辻村さん宅でのんびり過ごした後、極寒の奈良から逃げるように鹿児島へ。(Japan Rail Passの成せる業)
宿を探すのが面倒なので、駅前のビジネスホテルに投宿。

12月19日
水墨画家で編集学校の同志、小川景一さんの案内で桜島。ブリの刺身とローカル温泉を堪能。小川さんと話しながら古代九州に思いを馳せる。
夜は鹿児島での公共文化事業に携わる友人、四元朝子さんと食事。コアでローカルな飲み屋で舌鼓。ここでも温旧交。

12月20日
大分に向かい、三浦梅園研究家で鍼灸治療師の北林達也さんを訪ねる。梅園談義をしながら鍼治療をしていただく。ありがたや。あちこちかなりガタが来ていたらしい。淡路島カレーなるものをご馳走になる。

12月21日
小石原焼と高取焼の窯元を訪ねる。この二つは同じ地域にありながら全くスタイルというか系統が違っていて興味深い。
雪に降られながら夜は博多へ向かい、連れ込みやどのような民宿に投宿。もちろん屋台でラーメンを食べる。

12月22日
長崎に行こうと思い立って電車に乗ったものの、途中で気が変わり、一路唐津へ。中里家の展示品をじっくり見て、街中のやきもの屋も物色。いろいろインスピレーションをもらう。途中、矢野直人という作家の作品に目が留まる。若い人らしいけどぼくの好み。特に黒唐津の茶碗がかっこいい。注目。
民宿に素泊まりして、魚屋がやっている定食屋で夕飯。イカの煮物をアテに熱燗。刺身定食。

12月23日
博多に立ち寄り、まずはロフトで2015年の手帳をゲット。Editという手帳と迷ったが、結局コクヨのジブン手帳に決定。流行りものに意外と弱い。
編集学校時代にお世話になった中野由紀昌さんの事務所を訪問。おいしいお茶をいただきながら近況報告。
そこから京丹波の園部へ。陶芸家の石井直人さんを訪れる。登り窯や作業場を見せていただく。ここに二晩お世話になった。

12月24日
石井さんの案内で篠山に向かいおいしい蕎麦と丹波焼を堪能。平安時代の三筋壷のすごいやつがすごかった。

12月25日
再び石井さんの案内で今度は京都を散策。刃物屋の有次で、石井さんに言われるまま切り出しナイフを購入。これで陶芸用の道具を自分で削って作る。道具は重要。そのまま古書店めぐり。またやっちまった、という感じで7冊ほど購入。陶芸関係、日本文化関係。
石井さんの友人の仏師の方が合流。お茶を飲みながら、漆の扱い方について短い講義を受ける。金継ぎをやってみたいのだけど、ハードルは低くなさそう。
京都駅まで送っていただき、そこから神戸へ。JR兵庫駅近くのビジネスホテルに投宿。翌々日からの「ダンス編集論」レクチャーワークショップに備える。

12月26日
この日はほぼ一日中、ワークショップの準備。といいながら三宮ブックオフでまたやっちまった。
「ダンス編集論」なるものをいかに二日間8時間の中に収めるか。悩ましいところ。

12月27日
神戸大学でのレクチャー・ワークショップ初日。
編集工学的切り口でダンス作品作りのための情報収集、整理、組み合わせ、などについてレクチャー。お題を出しながら進めたので割とアクティブに講義は進んだと思う。参加者の集中力も高くて助かった。「なぜ今ダンスなのか?」という問いを常に念頭に置くことが重要。それなくしては情報がただのコンセプトになってしまう。情報に生のグルーブを与え続けられるかどうかが要点。
夜はとある日本料理屋で、それぞれ芦屋、大阪、京都から来てくれた友達と会食。そこの料理が絶品過ぎて、うまいー、おいしーの連呼。絶対また行く。

12月28日
レクチャー・ワークショップ二日目。
前日の情報を基にして、そこから動きを作り出していく作業に移行。「何が人を動かすのか?」という根本的な問いを常にその作業の中で意識できるかが要点。
いずれにしても時間が少なすぎるので、どこまで深まったかはわからないけど、最終的に出てきたものには、かなりのポテンシャルを感じた。参加者にもそれを感じてもらえてたのならよいのだけど。
ともあれ、「作品」作りに向かうときの、ひとつの作法のようなものは伝わったと思う。それをどう使うかは、もちろんそれぞれの人次第。
こういうの、もっとやりたい。

12月29日
岡山の実家に到着。この一ヶ月ちょっとの疲れが出たのか、この日から数日間はひたすらごろごろしてすごす。

2015年1月3日(今現在)
1月5日にベルギーに帰るので最後の準備、買い物のために岡山市街地に出る。いつも立ち寄る古書店の前を偶然(笑)通りがかったら開いていたので物色。またしても陶芸本をゲット。『陶芸 制作と知識のすべて』南雲龍著。これはいい物を手に入れた、しかも破格値、と一人ほくそ笑む。
これから東急ハンズに向かい、金継ぎ用の材料、道具を揃える予定。
夜は友人のジャズ歌手のライブを鑑賞後、高校の同窓会的会合。

1月4日
たぶん、初詣。

1月5日
ベルギーへ帰国。

さて、2015年、どうなることやら楽しみ愉しみ。