当番ノート 第26期
ミスター・チルドレンの4thアルバムが出るというニュースを音楽雑誌で知り、そこには「人気爆発確実」みたいなことが書かれていた。雨の降る中、その人気爆発確実のAtomic Heartというアルバムを地元のCDショップで買い、自転車のカゴに入れた。帰宅中、カゴを上から覗き、袋からチラリと見えたCDケースは見たことがない色をしていた。カラーケース初体験だったのだ。紺地に小さなフォントが乗せられただけのミ…
当番ノート 第26期
体と心を持って 自分が 生きている ということに 違和感を持つようになったのは いつからだろう 自分が存在していることが こんなにも 心許ない 私は私のことが うまくわからなくて 自分が誰なのか 説明ができなくて 伝えられない だから 訊かれることがなんだか 苦しくなって 逃げ出したくなる 健やかな正しさというものが 怖い 年齢 性別 容姿 国籍 家族 社会 そういうものから 切り離して 私…
長期滞在者
デジタル一眼レフを数台持っているけれど、最近写真を撮るのはもっぱらスマートフォンです。日々の仕事の記録写真も、授業などの講義に使うための写真も、時々依頼される雑誌の記事に添える小さな写真原稿のための写真に至るまで、これ1台ですませるようになってしまいました。このコラムのために掲載している図版も同じです。スマートフォンの軽いデータでほとんど十分なのです。 理由はいろいろあって、その方が簡単だからだろ…
当番ノート 第26期
今年から使い始めた「ほぼ日手帳」 ちょっと前だけど、2月8日のコトバ。 平了さん「田口君のヒッチハイク ON THE ROAD」から ―ヒッチハイクで人の車に乗せてもらうってことは その人にちょっと迷惑をかけるということ。 その、「ちょっと迷惑をかける」ってじつは大きいことだと思うんです。― 確かに、確かに、その通りだなっておもった。 自分から人を頼って(いうならば迷惑をかけて)、 自分が行きたい…
Mais ou Menos
———————— Pちゃん 東京での生活も、もう10日を過ぎましたね。毎日一緒にいるけれど、実際のところどう?わたしは新生活に大分慣れてきたし、二人での生活がまた始まって、日々楽しんでいます。仕事に向かうPちゃんを見送りながら、はやく帰ってきてねといつも祈っているよ。まだ仕事が決まっていないのが今は不安…
当番ノート 第26期
私が住む兵庫県に「にほんの里100選」選出の里山があることを知り、川西市黒川まで足を運んだ。 電車を2度乗り継ぎ約1時間、能勢電鉄妙見口駅に着いた。 駅を降りると、そこには微笑ましい景色が広がっていた。 街中のように頭上何メートルも先に看板があるわけでなく、必要な情報は斜め下に落ちていた。 歩き続けるにつれ、壮大な自然を目の前に心を鷲掴みにされる感覚とは別の感覚を覚えた。 人々が手を…
当番ノート 第26期
こんにちは、シンガポールでけん玉をやっている松尾です。 前回はシンガポールの子供たちのけん玉がうますぎて、意気消沈しているところでした。 もともとけん玉をシンガポールに広めるつもりでいたのに、既に広まっている。しかも、15年やっている俺よりもうまい!さて、どうしたものか。 9月中旬頃から、Haze(霧)が立ち込めるようになりました。スマトラ島で森林を焼いた時の灰がシンガポールまで飛んでくるのです。…
the power sink
こんばんは!今回も絵を載せます。 今回はあんまりいい絵が出来なかったです。すいません。次回はもう少し頑張ります。 ではよろしくお願いします! 誰かを待つ2人と回転しながら放水する機械 何かがめり込んでいるような顔をした穏やかな人。帽子を被っている もやしみたいな植物とトウモロコシみたいな植物 ケーブルがちぎれた 上体を起こしてい…
長期滞在者
くんちゃんは あいている とを みていました。 とのまえまで きたとき、 とつぜん くんちゃんのあしが はやくなりました。そして あいている とぐちから さっと そとへ とびだしてしまいました。 (『くんちゃんのはじめてのがっこう』より) 4月になった。桜並木を通るたび、私は空を仰ぐ。入学式まで花は持つだろうか。明日は雨の予報だが、散ってしまわないだろうか。そして入学式。残っていた雨も上がった。私…
風景のある図鑑
「 クエーサー : quasar 」 クエーサーとは、地球から最も遠くにあって、最も明るい物体です。 クエーサー(Quasar)という名称は、準恒星状天体(quasi-stellar object)を縮めたものです。 クエーサーが他の天体と明らかに違う点は、私達が知りうる限界、8億光年以上もの距離に存在しているのに、吐き出される大量の放射線によってその存在を知ることができる点です。星の内部で起こる…
当番ノート 第26期
お化けと河童と石ころが冒険をする絵本。お化けが頑張る1冊目の終りで河童が「次回は拙者が頑張りますぞ」と言う。河童が張り切る2冊目の終りでは石ころが「今度はオイラの活躍をお楽しみに」と言う。ちょっときっちり役割分担をし過ぎではないか。それぞれの見せ場など無くたって、お化けと河童と石ころという時点でもう、十二分に「それぞれ」だ。3冊目は読んでいないが、その絵本がイヤになってしまったというわけではない。…
当番ノート 第26期
遠くがあることを知ったのは 広大な自然のある土地を テレビで見たときだったかもしれない 部屋に寝転び目を閉じて 風の音だけをききながら その映像を頭の中で広げ 自分がその土地にいる想像をし 何度も遊んだ 物語があることを知ったのは 新学期に教科書をもらったときだったかもしれない 新しい教科書の物語がある部分を 授業ではじまる前に全て読んだ 私は図書室へ通うようになり 誰かと話したり学んだりする…