結婚式の撮影のお仕事をいただきました。
幸せな時間に包まれ式は進んでいきます。
式もいよいよ終盤になり、新郎新婦の生い立ちから出会いまでの
スライドショーがスタートしました。
可愛い写真や楽しい写真が流れていく中で、両家のご両親の結婚式の写真が出てきました。
金屏風の前で撮られた、何の変哲もないお二人の写真。
緊張のせいか表情も硬く見た瞬間には、お世辞にも良い写真とは言えませんでした。
でも、その写真を見ていて何故だか涙が溢れてくるのです。
自分たちに子供が出来るのかすらわからない30年近く前に撮られた写真が
時を超えて今結婚しようとしている二人に思いを伝えているように感じたからです。
その時に思ったのです。
大切なことは
どんな表情をして写真に納まるのかではなく
どんな思いを持ってカメラの前に立つのかではないかと・・・
そんな写真を撮りたいと思い、始めたのが
「未来のあなたへ」という活動です。
20年後、30年後の未来のあなたと私に思いを持ってカメラの前に立っていただく。
撮る人と撮られる人が良い意味で緊張感を感じながら、写真を撮るために
中判のフィルムカメラ「HASSELBLAD」で撮影し3回しかシャッターを切らない。
写真の中に撮影者である私の感情を入れる事無く、撮られる人たちが中心の写真を残す。
そしてプリントは暗室で一枚一枚心を込めてプリントをする。
そんな、こだわりを持って写真を撮っています。
今回こちらで紹介させていただいた写真はその「未来のあなたへ」で撮影させていただいた
写真達です。
この時、私は表情でのお願いを一切していません。
お願いするのは、未来のあなたへメッセージをお持ちいただくこと。
皆さんとても素敵な表情をされています。
この写真を20年後30年後に見た時に
その日のことを思い出して笑顔で見返してもらえれば嬉しいとなと思っています。
そして、その話の中で私のことを少しでも思い出してもらえたら幸せです。
「未来のあなたへ」はいろいろな場所で撮影させていただいています。
4月13日、14日 静岡市護国神社 「手創り市 ART&CRAFT SHIZUOKA」
5月11日、12日 愛知県蒲郡市 「森、道、市場」
6月18日 静岡県沼津市 「weekendbooksさんにて」
またお声をおかけいただければ、お伺いいたします。
よろしくお願い致します。