やっと、半年間準備してきた、Kendama Fest! Japan X SGが終わりました。シンガポールはここ最近、午前快晴、午後土砂降りの天気が続いていたので、午後の天気が心配でした。それでも、無事何とか雨が降ることもなく、多くの方に来て頂きました。
まずは、御礼を言わせて下さい。ゲストの方、協賛会社、来場者、支えてくれた方々、そしてチームのメンバーなしには、成功どころか、成り立ち得ないものでした。
実は自分自身、まだ終わったという実感も完全には湧ききっていないのですが、当日の様子を早速書いていきます。
このイベントは、”Kendama Bridges Japan and Singapore”というテーマで、プレイヤー同士の交流とけん玉の普及を目的にして行いました。日本けん玉協会から橋詰七段と向井六段にゲストとしてお越し頂きました。シンガポールからはお馴染みのCerealKendamaからElliot、JunweiとWen、SpinworkxのHansさんにお越し頂きました。
イベントはこのようなスケジュールです。
10:00~10:30 登録
10:30~10:45 開会式
10:45~12:15 フリースタイル大会予選
12:15~13:15 昼食休憩
13:15~14:15 指導会
14:15~14:45 座談会
15:00~15:30 パフォーマンス (向井六段とシンガポールのけん玉団体)
15:40〜16:20 フリースタイル大会本選
16:20~16:40 授賞式
僕の中のイベントは前の日の最終打ち合わせミーティングから始まりました。これまで重ねてきたミーティングもこれで最後です。2時間くらい打ち合わせを行い、準備万端です。
夜、友達と協賛頂いたけん玉を分けました。ありがたいことに、今回けん玉は100本以上協賛頂きました。僕は賞品のけん玉を、彼は販売用のけん玉の運搬を行いました。
不安は残ります。自分があたふたして、イベントが台無しになってしまわないか。明日、人が来るのか。
午前7時。まだ寝たい。でも起きんとな。準備で寝る時間が遅かったこと、一種興奮していたこともあり、朝起きた時には少しぼーっとしていました。今日こんなんで大丈夫かなと。。。いよいよ今日なはずなのに、実感がほぼありませんでした。集合よりも30分近く早くRedhillのMRT駅に到着しました。
9時前に橋詰七段と向井六段がいらっしゃいました。シンガポールの天気はどうかと尋ねると、日本の夏の方が暑いとおっしゃりました。僕も同感です。橋詰七段はけん玉協会のバッジをつけていました。僕らのイベントがを、40周年の歴史を作り上げてきた協会からゲストを呼ぶだけのイベントに、何としてもせねばと思いました。
近くのカフェで、ゲストの方と打ち合わせをしました。その間、同時並行で会場ではリハーサルと登録が行われていました。正直、心配だったのですが、会場に行くと仲間が円滑に準備を進めてくれていました。会場には、9時30分ごろから10人くらい子供が既に集まっていたようです。幸先の良い滑り出しです。
でも、フリースタイル大会のための登録には案外人が来ませんでした。オンラインでの事前登録では19人、前売り券は10枚売れていたのですが、結局12人しか参加者がいませんでした。40人の参加者を目標にしていたので、少しがっかりです。本選出場が7人なので、2倍は超えて欲しかったなと思いました。登録者には20ドルをもらい、新富士のけん玉を渡します。
今日のMCはCerealKendamaからElliotが勤めてくれました。彼はシンガポールで有名なYoutuberの一人です。また、通訳はYaleNUSの友達に勤めてもらいました。今回のイベントも彼と彼女なしではここまで盛り上がらなかったと思います。
開会式で、橋詰七段に簡単な挨拶を頂いた後、僕がKendama Club En代表として挨拶をしました。そして、すぐにフリースタイル大会の準備が始まります。
演技は45秒で、事前に50秒に編集した音楽を入れたCDをかけました。場所は公民館のカラオケ部屋だったのですが、そこのおばちゃんが音響の調整をしてくれました。タイムキーパー、審査用の紙など全て用意完了です。
10歳以上を参加資格としていたのですが、参加者の年齢層は10代がほとんどです。来ていた人もかなりの数、子供たちでした。僕のルームメイトも午前中から来てくれました。
かなり糸を使う技(ストリング系)を多用してきます。シンガポールのけん玉のプレイスタイルの特徴です。決まると非常にかっこよく、観客からも拍手が起こります。1人、Sweetsというアメリカのけん玉会社のプレイヤーの子がいました。出ないのかと聞くと出ないというんですが、結局何とか出てもらいました。大会途中に登録してくれた子もいて、結局17人になりました。
それでも大分早く、11時30分には全員演技が終わりました。13時に決勝戦進出者を発表するまで、昼休み休憩です。
この休憩の間にも、ちょっと年上の子たちがステージに上がって、ゲームを始めていました。合間に人にどう残ってもらうかは結構課題だったのですが、案外子供たちはけん玉で遊んでいてそこまで問題になりませんでした。むしろ、合間を多く作るスケジュールで、プレイヤー同士の交流も進んだのではないかと思います。
3月の東急ハンズに来てくれて以来、Enのファンになってくれたおばちゃんにけん玉の上にサインを求められました。サインなんて書いたことがなかったのですが、いざ求められると嬉しいものです。そのおばちゃんは僕らが売っているけん玉をたくさん買ってくれました。大変ありがたいことです。全てに橋詰七段、向井六段と僕らのサインをgetしていました。
橋詰七段と向井六段を近くのHawker Centreにお連れして、昼食を食べました。Hawker Centreというのはシンガポールを代表する屋外の食事場所で、各地にあります。たくさん露店が集まっており、中華系シンガポール料理を中心に安く美味しく食を楽しむことができます。そこで何とシンガポール名物のLaksaがないという状況になりました。仕方がありません。Nasi Lemakというマレー料理を頼みました。僕自身、緊張で食欲が出ず、残してしまいました。
午後一発目のプログラムは橋詰七段主催の指導会でした。シンガポールの子供たちは橋詰七段の「音のないけん玉練習」に驚いている様子でした。けん玉はあのカチャ!という音が気持ちいいものですが、逆に音を鳴らさないためには膝をしっかり使わなければならず、非常に難しいです。最後に、けん玉のミニコンペティションを行いました。けん玉道の大会のあり方を知ってもらうために、サドンデス形式です。級の技大皿から順番に一発で決め無ければなりません。結果、宇宙一周まで一回も失敗することなく決めた子が賞品をもらいました。
このイベントではけん玉道の精神が無理ない形でシンガポールの人に伝わるということをひとつの大きな目標においていました。けん玉道とはという話を前にもしましたが、礼儀という部分が大事だと思います。けん玉の技術というよりも、その人の振る舞いなど全人格的なものだと思います。日本一位に輝かれたこともある橋詰七段は技術は言うまでもなく、終始物腰柔らかな話し方でした。けん玉道の精神がほのかにでも伝わったとしたら嬉しく思います。
座談会、パフォーマンスとフリースタイル大会本選の話は来週書こうと思います。