当番ノート 第7期
モノクロームの写真はカラーの写真よりもノスタルジックであるという勘違いがまかり通っているけれど、僕の経験上、特定の時間や特定の場所の記憶は「色」にまとわりつくことが多いのではないかと思う。「モノクロ=ノスタルジック」というのは、古い時代の感光材料であるということからの短絡でしかない。モノクロームはすでに色を省くという抽象化が一度なされているために、特定の時間・場所のくびきからは離れやすいのだ。 前…
当番ノート 第7期
真っ青な月が海を照らす夜のことです。 おかあさんがあかずきんに言いつけました。 「おばあさまのご機嫌がまた大変悪くなったようなの。 あかずきん、今度はお前がお見舞いに行きなさい。」 「 ・・・はい。」 あかずきんはいきたくありませんでした。 でもあかずきんは小さくて、お母さんに逆らうことなんて出来ませんでした。 兄弟たちはただ、だまってあかずきんを見つめていました。 . . . 次の朝、あかず…
当番ノート 第7期
渋滞を避けた脇道を走って、偶然見つけた港にて 陽の沈む蒼い空を眺めた、夏の夜の入り口。 あなたには、何が見えますか? あなたの眼の奥には、何が映っていますか? あなたの心の中には、何が思い浮びますか? 見る人の記憶に触れる写真が撮れますように。 あなたの言葉が聞きたくて。 —————————…
当番ノート 第7期
■Shota Ogino以下 S.O)いつから写真撮り始めましたか? Takahiro Igarashi以下 T.I)27歳から写真を撮り始めました。 S.O)えっ、そんなに遅くからだったんですか! T.I)来てもらった展示のときが初展示だったので、そこから逆算して2年前から写真を撮り始めたので27歳からですね。 ■S.O)撮り出すきっかけは何でしたか? T.I)元々、中学、高校とバンドを組んでい…
当番ノート 第7期
私が詩のようなものを書いていることをいつしかかっちゃんに知れてしまった。 どうしてだろう。 思い返すとそのきっかけが全然わからない。 友達になったきっかけ 人を好きになったきっかけ 文字を書くようになったきっかけ 生まれてきたきっかけ どこがどうしてそうなったかはわからないけどとにかくそうなった。 そうなったってことのほうが大事で今の自分がいることがわかればいいのかもしれない。 どこがどうしてそう…
当番ノート 第7期
皆さん、こんにちは。 木曜日のしゃもとです。 「腹筋生活」始めました。 いやに腹回りがブヨつく今日この頃、誰のせいにもできない自分の腹に言いきかせました。 ふん。 お前とももうすぐおさらばだぜよ、と。 ぷにゅぷにゅの柔らかいお腹は、それはそれで素敵だし、はっきり言っていいのなら自慢しても良いくらいだ。 もともとバリバリ踊っていた時も私の腹には「ぷに」っと肉がついていた。 決してキン肉マンには慣れな…
当番ノート 第7期
「あなたは上老尺老、上老尺老、とずっと弾いてるだけでいいから。はい、行くよ」 簡単に言うけど上老尺老(ドレミでいうとソミシミ)って、指使い的に、けっこうキツいフレーズなのだ。僕みたいに薬指を使ってしまう半端者(三線は基本的に薬指を使ってはいけないことになっている)は、薬指と小指がツリそうになってしまう。 しかし、地元の流派の師範である先生とその一番弟子の女性(ムツミさん)に挟まれて、さぁ一緒に弾こ…
当番ノート 第7期
ゆきのうたごえ 前篇はこちら — 8・ ゆきのこたちのうたごえにとりつかれたみっつむすびさんは ゆきのなかにすっかりうまってしまっていました。 「しっかり!」「だいじょうぶ!?」きづいたひとつむむすびさんとふたつむすびさんが みっつむすびさんをゆきからひっこぬきます。 ゆきのうたごえはうつくしいけれどとらわれてしまうとたいへん。 ゆきのこたちにつつまれてべつのせかいにつれていかれること…
当番ノート 第7期
望さんに初めて逢ったのは お祖父ちゃんのお葬式でした。 恰幅の良い身体に、優しい雰囲気。 初めて逢う、わたしの叔父さん。 当時わたしは小学生で 九州で見知らぬ親戚に囲まれて、もぞもぞしてたような記憶。 望さんは母の兄で、8人兄弟の5番目。 7番目の母とは歳が近く、特別仲が良いように感じてました。 二度目に逢ったのは、弟の結婚式。 その時もニコニコと優しい顔で、みんなとお酒を呑んでる姿を憶えています…
当番ノート 第7期
■Shota Ogino以下 S.O)ジョンワンは何がきっかけで日本に来て写真撮ることになったんだっけ? Kim Jeongwan以下 K.J.)昔のことから話すと、小学生から映画観るのが好きで、水泳の練習終わったら、家帰らないでレンタルビデオ屋に行って映画みたり、そこの兄さんと映画について語ったりしてたんだ。 当時は法律で、日本の映画観れなかったんだけど、その時不法ルートで手に入ったものがあって…
当番ノート 第7期
アパートに暮らすのはこれが二度め。 一度めはコスモスというアパートに住んでいた。 コスモスだからって、秋になったらコスモスの花が咲くのでもなく、宇宙というにはとてもこじんまりした2階建て・8世帯の暮らしが営まれているアパートだった。 新建築の物件で、新婚さんが半分以上を占めていた。 結婚したばかりということもあり、新婦さんたちがゴミ出しや買い物の途中で話をするようになった。 新郎さんの名前から運命…
当番ノート 第7期
皆さん、お元気ですか? 木曜日のしゃもとです。 今回は忘れられない鳩の話。 しばらく前、私は仕事で日本にいた。 朝早く立川駅から南武線で横浜の方へ通う毎日で、軽くお化粧して外見「お仕事頑張るアラフォー」を装うことを楽しんでいた。 早朝の立川駅は混んでいる。 ペデストリアンデッキ(歩行者回廊)は駅に向かうシャキっとした活きの良い感じの人々が絶えず行き交っている。 多分は私はどちらかというとその日の活…