こんばんは!今回も何というかエッセイ、のようなものを書きました。実のところ僕のナルシシズムが極限まで高まっているからです。なぜかって?ほとんど一人で引きこもっているからだよ。だからいつも自信満々だ。ひとたび外に出ればその自信はシャボン玉のようにそよ風に連れ去られたと思いきやその直後に割れてしまうだろう。
もし僕が外に出たなら、石につまづき、通行人には遠慮なく至近距離から屁をこかれ、お世話になっている大好きな人の大切な所有物、つまり個人宅のトイレを遠慮無く使いそして詰まらせる。そしてその帰りに寄ったレストランのトイレも詰まらせる。本当にそうなんだ。常に泣きべそかかなくてはならない。だから家からなるべく出ないようにしているんだな。
それと前途中だった漫画はいつも描けずにすみません。
ではよろしくお願いします!
第1話 ドラゴン
ドラゴン、ドラゴン、ドラゴン...ある時ふとなぜみんなこんなにドラゴンが好きなのか気になった。
テレビを見る。見事な工作を作る人が紹介されている。ある時は折り紙、ある時は切り絵、鉄を加工したもの、ある時は氷を削って、ほとんどの人がドラゴンを作っていた。
音楽を聴く。ドラゴンについて歌っている歌では無かったが、数組のアーティスト名の一部にはローマ字でDRAGONという名前がついていた。
映画をレンタルする。意外にもドラゴンそれ自身を扱う映画はそんなに多く無かった。きっと映画になると気軽にドラゴンを主役に出来ないんだろうと思う。
テレビゲームをする。RPGとか、その他のジャンルでもドラゴンは頻繁に登場している。特にゲームの中のドラゴンは色んなバリエーションがある。僕はこのテレビゲームのドラゴンに最も影響を受けている。
世の中のあらゆる商品にもドラゴンと直接の関係は無いがドラゴンを銘打った商品も多い。
つまりみんなドラゴンが好き。そして僕もドラゴンが大好きだ。とにかく強くて、かっこいい。
そして僕は絵を描いている。ドラゴンが大好きだから、ドラゴンを描けばいいじゃないかと思う。
でもドラゴンは描けない。ドラゴンを描くのは、なぜかちょっと恥ずかしい事だと思っているから。すごく恥ずかしがりやなんだ。
僕は例えば絵を描こうとして何を描こうか迷った時、絵の展示のタイトルを決めようとして迷った時など、有力な候補が無い時は、まず頭にドラゴンが浮かぶ。それほどドラゴンが刷り込まれている。でもドラゴンを使うのは恥ずかしいので、まずドラゴンの4文字を選択肢から除外する作業から入らなければならない。
次は何を描こうかな?ああっドラゴンはダメだ!
次の展示のタイトルはどうしようかな?ああっドラゴンはダメだダメだ。
という具合。
しかしここアパートメントには過去にも一度ドラゴンについて書いてしまい、今もまたドラゴンについて書いてしまっている。つまりそれは文を書くにあたって他に何も有力な選択肢が無かったことを意味する。
ただなんとなく文章が書きたかった。文章を書いていい気分になり、それをみんなに見せたかった。でも何も書くべきものが無かったんだ。
ちなみにふとした時、ドラゴンの次に頭に浮かぶ言葉がある。それはゴリラだ。
例えば娘に何か歌って欲しいと言われた際は、ゴリラを連呼しそれにメロディーをつけた歌を歌う。
娘が人形に名前をつけて欲しいと言う事もある。そんな時、その人形の名前は全員もれなくゴリラだ。
ゴリラはとにかく言いやすいので凄く良いんだ。
もしかしたらゴリラの方が咄嗟に口に出る言葉としてはドラゴンより上かもしれない。意識は数秒遅れてやってくると言う説がある。バキという漫画で学んだ(漫画バキからはほぼ全ての事を学んだ)。すると僕がゴリラを言おうと思った時にはゴリラを言う事は既に決定しているか既にゴリラと言ってしまっているかということになる。
とにかくドラゴンとゴリラが大好きだ。
第2話 それとチンゲンサイ
ドラゴンとゴリラが好きという事について書いたが、その次に意識にのぼって来るのがチンゲンサイという言葉。
なぜか意識にのぼってくる。多分それは素晴らしい思い出があるから。
中学生のころ、僕の事をオメェ〜、と呼ぶ同級生がいた。
割と曇った日の昼休みに、その同級生は「オメェ〜」と言い、する事も無く校舎のまわりをただ何か考えているふうにうろうろしていた僕を呼び止めた。すると校舎の隅に、プランターに植えられた、たった一個のチンゲンサイがあったんだ。
その同級生は誰に頼まれた訳ではなく、自発的にたった一個のチンゲンサイを育てていた。そのチンゲンサイは少し弱々しそうに見えたが、すごく美味しそうだった。でもたった一個だからお腹はふくれないなと思った。
「チンゲンサイ育ててるんだ。すごいね」
と僕は言った。僕の事をオメェ〜という同級生は静かに笑みを浮かべ、下から見上げるように僕の顔をじっと見た。
そこに違う同級生がやってきて、僕に何してんの?と呼びかけた。僕はチンゲンサイを見てるんだよ!と言った。そしたらその同級生は
「何それ〜!ヒ〜ッヒッヒ。」
と笑って去っていった。その同級生はかっこいい映画とか音楽とかを知っていて、とにかくモテるので、僕は尊敬していた。同様に隣にいるチンゲンサイを育てる同級生の事も、何かやばい才能を持っている雰囲気を感じ、尊敬していた。一瞬静寂が訪れたのち、チャイムが鳴ったので教室に帰った。
僕も一緒にチンゲンサイを作りたいなと思ったけど、結局作れなかった。根気が無かったし、他にやる事があったんだ。
そんな感じで、僕の頭はいつもドラゴン、ゴリラ、チンゲンサイという言葉が浮かんでくる。皆さんの頭に浮かぶ上位3ワードは何だろう?今度会ったら教えて欲しい。
そして僕は高校に進学し、また別の、僕の事を「オメェ〜」と呼ぶ同級生に出会った。その人はチンゲンサイは作ってなかったけど、良くファンタジー小説を読んでいた。やはり静かに笑みを浮かべ、見上げるように僕の事をじっと見ていたんだ。そしてこれ以降、僕の事をオメェ〜と呼んでくれる人には出会わなかった。
第3話 早朝の匂い
季節は冬、朝4時半、何かやる事があって私は布団から立ち上がる。妻と娘は、ただ寝ている。特段気持ちよさそうではない。スヤスヤ、とかそんな形容詞はつけられないくらい、妻と娘は、そこにただ寝てる。
そして心の中で私は私を褒め称える。
「エライぞ私!こんな日の出前の時間に布団から出るなんて。頑張ってる!スゴイ!」
そして何をするか。まず第一に、冷蔵庫を開け、妻がスーパーでやっとの思いでリュクサックに入れ買ってきた900ミリリットルの人工甘味料入りのアイスコーヒーをくすねる。そして、音がしないよう水切り場に積んである透明なガラスコップを取り出して、そのコップに3分の1くらい人工甘味料入りアイスコーヒーをコポコポ、コポと注ぎます。そして1、2分かけてタバコの箱を探し、どこかに積んであるなぜかものの数分で新たな埃が積もる魔法のような上着(実際は魔法がかけられているのは上着ではなくて、部屋全体と思うが。しかし外に出てもその上着は埃を周辺に放射し続けるのでやっぱりその上着は魔法の上着と呼んで差し支えないと思うが。)の一つを羽織り、おもむろに玄関のドアを開けたかと思うと閉めて、また部屋の中に戻りライターを2、3分かけて探す。そしてライターを手に入れ、再度玄関を開けたかと思うと今度はそこで立ち止まり、折り畳み椅子を左手に持ち、靴を履き、外に出たと思いきやまた戻り、先ほどくすねて放置していたアイスコーヒーを台所から取り、玄関外に置き、折り畳み椅子を広げ、かと思うと充電してあったスマホンを探しにまた部屋に戻り、それをポッケに入れ、タバコとライターもポッケにある事を確認し、満を侍してスマホンを見ながらタバコを吸う。と思いきや今日はその前に冬の早朝の空気の匂いを嗅ぐ事にした。
鼻から思いきり空気の匂いを吸う。冷たく、澄み切った朝の匂い!
んん〜?何かおかしかった。何か生臭い。確かに自分が知っている澄み切った冬の朝の匂いだったが、0.3割ほど下水の匂いが混ざっていた。何度吸っても、ほんの少しだけ下水ふうの匂いが混ざっていたんだ。そしてタバコを吸い、部屋に帰り、また寝た。
第4話 白せんべい兼ゴミ処理兼白プール
ある日夢の中で、僕は仲間たちと車に乗り、少し小高い丘の上にある、町の名物の白せんべいを作る工場をみんなで見学しに行った。
優しいおじいさんとおばあさんがやっている工場だった。好きに見学していいと言った。
工場は白いプールが一つだけあった。天気は快晴で、周りにはきれいな山々が見えた。
そして水着に着替え、水中メガネをかけ、白いプールに自分も含めみんな飛び込んだ。
すると白いプールは、沢山のゴミを溶かすプールだった。水中でよく見たら、というかよく見なくても収集された沢山のビニール袋に入ったゴミがパンパンに詰められてて、そのゴミ達が白い液体にどんどん溶かされていた。オエェェ〜。名物の白せんべいはゴミが原材料のせんべいだった。僕はすぐプールから上がった。
プールから上がると、隣にまだプールに入ってない女の子がいた。女の子と言っても、20歳くらいだったと思う。すぐにプールに入らないとその女の子はゴミが溶かされている様子が見れないのではと何故か僕は焦っていた。女の子にしきりにプールに入るよう促した。なぜかすごく、ゴミが溶けてプールになりせんべいになっているという事をその女の子に知らしめたかったんだ。
やっと女の子はプールに入ったけど、そのプールはすでにゴミが完全に溶かされててただの完全に白いプールになっていた。女の子はただ満足そうにプールを楽しんでいた。僕はそれを残念に思った。
ゴミを溶かした白いせんべいを作ってる優しいおじいさんとおばあさんに軽く挨拶して、みんなで車に乗って家に帰った。
第5話 頓挫した計画
さて、私は毎日ビルの中にある広い社員食堂にて毎日昼食をとっている。私は常に計画的に動こうとしているので、私に出来る最大限の計画、食事を始める前につまようじをトレーの中に事前に3本、載せておくという事を実行に移したんだ。
なぜなら、
つまようじを使わないといけない歯の形状をしているから。
そして食事を始めた。月見そば、す〜ごくおいしかった。身体中に糖質や塩分が駆け巡り、温泉卵の滋味が、タンパク質が、油揚げとか、海藻やら、なんかすごいおいしかった。
昼休みに、食事をよく噛んで十分に味わってさも嬉しそうに食べる。バカチンのやる事だ。本来なら、働き盛りの30代男性なら、一気にかき込んで働かなければ。そしてさらにうまい気の利いたご飯をたべたり、家族や友人にごちそうしたりしなければならない。そういう事が出来ないんだ。最近塩が振ってあって臭く無かったらだいたいなんでもおいしく感じる。でも案外臭いご飯や臭い店内は街中に溢れている。
そして食事をしている間は常に考え事をしながら食べている。考え事の内容はというと、食事がうまいという事をずっとうまいなあ、うまいなあと頭の中で考えている。
そしてトレーを見た。なぜかつまようじが、1本しか無いんだ。私はひどくうろたえた。つまようじが、消えたのだろうか?
食器を持ち上げてみたり、トレーの中を何度も見たけど無かった。するとやっとのことで床に2本つまようじが落ちているのを見つけた。多分ヒジでつまようじを落としたんだな。そして昼休みが終わった。
見て頂いてありがとうございました!今回から隔月連載になりまして、次回は5月の第二水曜日にまた更新します。宜しくお願いします!