入居者名・記事名・タグで
検索できます。

3F/長期滞在者&more

「夢の成就に向かって」【lynch.「ALLIVE」(2020年12月23日リリース)】

長期滞在者

夢が私の人生をここまで連れてきてくれた。

2021年は1月1日から、自分がやりたいと思って続けてきた仕事から始めることができた。
ROCKの総合情報総合サイトVifで担当した、4人で新たなスタートを切った、摩天楼オペラのインタビューの公開。
レギュラーラジオ番組、練馬放送「Voice of Heart」新春特番の放送。早くも1月2日にはマイクを握ってアナウンスをする場面もあり、正月気分はほとんどない年明けだったが、気持ちはとても清々しかった。

「ラジオのDJになりたい、バンドを応援したい、声を使う仕事がしたい。」
自分が夢を追いかけて続けてきた仕事を、新年の最初からできていることが、心を明るくしてくれていた。

1月7日。昨年末から決まっていたある大事なナレーションの収録があった。
映像にナレーションをつける仕事は、そう多くを経験してきたわけではないので、この仕事を成功させるために、年末から準備と練習を続けることはもちろん、何よりもこのご時世、健康と体調を整えるために細心の注意を払った。

努力の甲斐があって、この日のナレーション収録はとても上手くいった。
仕事をしてきて「今日は上手くいった!」と自分でも思えることは、一年に一度あれば御の字だ。その日のスタジオでは、自分でも納得のいく手応えがあった。ディレクションを担当した方から「大変よい作品に仕上げることができました」と言っていただいて、ほっとしたと同時に「作品」作りに携われたことは欣幸の至りだった。

私は音楽や映画、文学など、あらゆる芸術が大好きだ。
だから、自分自身が「作品」を作ることができたことに喜びが込み上げた。
今年は映像のナレーションを今まで以上に挑戦していきたいし、「作品」作りにも積極的に関わっていきたい。

混沌とした2020年だった。だから、年が明けてすぐに自分の胸の中に新たな夢が沸き上がってきたことが嬉しかった。全身に生き生きとした力が溢れ出した。

思えば、私はずっと夢を描いて、その夢を心の松明にして生きてきた。

「この曲を武道館で聴いたら絶対に泣いてしまうな。」

それが、私がlynch.「ALLIVE」を聴いて一番最初に抱いた思いだった。

2020年10月25日。
初のコロナ禍の中、有観客で行われた日比谷野外大音楽のライブのアンコールのステージにて、ヴォーカルの葉月から、lynch.が、2021年2月3日に初の日本武道館でのワンマンライブを行うことが発表された。

そして、2020年12月23日にデジタル・シングルとしてリリースされた「ALLIVE」。
“ARRIVE“、“LIVE“といった英単語からの造語となるこの曲の仮タイトルは「BUDOKAN」であった。まさしく日本武道館への思いを込めた曲である。

高らかに鳴り響くイントロの音、日本武道館のライブで演奏されたならば、そこに集った全ての人たちが一斉に叫ぶであろう「we arrived」の声から始まるスピード感と衝動と胸に響くメロディ、これまでの彼らの歴史を凝縮したような音は、まさにlynch.そのものを象徴するロックチューンだ。

私自身、lynch.が、日本武道館でワンマンライブを行う日を願ってきたことは、今からちょうど5年前、2016年1月18日のアパートメントの記事でも言葉を綴ったとおりだが、あのときの気持ちはさらに私の中で深まっている。

そう、lynch.の日本武道館でのライブの実現は、私にとって大切な夢だ。

2021年1月7日。
政府は1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に、新型コロナウイルス対策で2回目となる「緊急事態宣言」を出した。これに伴い、翌日1月8日に、lynch.は2月3日に予定していた日本武道館公演の中止を発表した。

その知らせを携帯電話に受信したとき、外にいた私は、立っていた地面がぐにゃりと揺れるような感覚に襲われた。頭の奥がひどく痛む。自宅に戻ったはいいが、玄関で座り込んでしまい、そのままだいぶ長い時間、そこから動けなかった。

ただただ、その現実がつらかった。

日本武道館でのライブが観たかった。
それがそのときの私の素直な気持ちだ。

しかし、その決定が何よりもファンの安全を最優先しての決断であろうことが瞬時に感じられた。lynch.のメンバーは心が救われるような優しさを持つ人たちだ。そして、未来へ向けての前向きな言葉にも、彼ららしさを感じた。

「ALLIVE」は、日本武道館のライブでの演奏をこの目で見て、この耳で聴いて、この身体で感じて、そのあとに、このアパートメントで選曲しようと思ってきた。けれども、実際に日本武道館で聴く前に今選曲したのは、今回のことも、lynch.というバンドの大事な歴史の一つとして、自分の中に刻んでおきたいと思ったからだ。

初の日本武道館公演が新型コロナウイルスの影響で中止になった。

本当につらかった。悲しかった。残念だった。無念だった。
その思いを経験して、辿り着く、日本武道館のライブ。

彼らはどんな歌を、どんな演奏を響かせるのだろう。

これまで、彼らの存在、彼らの音楽から経験してきた、喜び、楽しさ、嬉しさはもちろんのこと、
苦しみ、痛み、悲しみも全部受け止めて、まっすぐに応援してきた。

私の生の中には、もはや、どうしようもないくらいに、lynch.が息づいている。

「誰もが皆 夢を抱いて
叶えられないとしても 闘うのが
“生きる”って事なんじゃねえの?
君も 俺も」

夢は生きようという力を横溢させる。

lynch.が日本武道館のステージに立つ日は必ず来る。
この曲をあの大きな日の丸の下で聴く日は必ず来る。

lynch.の存在がある限り、夢は続く。
この胸にある未来への願いは「ALLIVE」を聴く事でさらに強まる。

“A dream you dream alone is only a dream.
A dream you dream together is reality”
「ひとりでみる夢はただの夢
 一緒にみる夢は現実となる」
(『グレープフルーツ』オノ・ヨーコ )

あれかしと祈る心で、嚮後への夢をかける。
想像を遥かに超える輝きと悦びが現実の日となり、その日に出会える、
あなたの笑顔を想像しながら。

【ラジオDJ武村貴世子の曲紹介】(“♪イントロ〜9秒「we arrived」をくぐって11秒〜25秒”に乗せて)

lynch.が初の日本武道館公演を発表して、その日に向かって12月23日にリリースしたデジタルシングルをお送りしましょう。

2月3日に予定されていた、lynch.の日本武道館公演は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けて中止となってしまいました。けれども、誰もが願っている、lynch.の日本武道館でのライブの実現。その夢の成就に向かって、この曲は必ず訪れる未来への輝きへと導いていくでしょう。

lynch.「ALLIVE」




武村貴世子

武村貴世子

ラジオDJ、MC、ライター。
これまで、FM802、Fm yokohama、FM-FUJIなどで番組を担当。

ラジオ番組、イベント司会、トーク&アナウンス講師はもちろん、
朗読と音楽のコラボレーションライブも展開中。

国連UNHCR協会広報委員として、
難民支援を始め、世界や社会への関心が深く、社会貢献活動にも積極的に取り組む。

また、タロット・リーディングの学びも深め、
フリーランスでその活動の幅を広げ続けている。

Reviewed by
宮本 英実

先送りになってしまった楽しみが山ほどある。それが叶ったとき、今日の日を思い出して、より感慨にふけるのだろうと想像してみる。そう思ったら、なんだかこの状況も、楽しめそうな気もしないでもない。こんな気持ちでいたのは私だけじゃないんだなと、武村さんの文章を読んで、なんだかほっとした。大音量で音楽を聞き、歓喜するその瞬間が、ただただ待ち遠しい。

トップへ戻る トップへ戻る トップへ戻る