Mais ou Menos
Pちゃん お疲れ様です。今日は変な時間に目がさめてから眠れなくて、起きることにしました。久々に好きな紅茶をのみつつ、この手紙を書いています。 私もPも、どちらかというとネガティブに物事を考えがちだけれど、最近こころがけていることがあります。悲観的になりそうなときも、まずは今自分が感じていることが、自分の本音、本心なのかを考えます。自分の体の状態についても考えます。すると、その悲しい気持ちや不安の「…
Do farmers in the dark
表題:北の方の、寒い国にいる さて、今回もいつものごとく食って寝るの生活を続けており、またもや何もできず、またもや毎回のように最近の事や最近の絵についての事について、おおいに語っている。本当に申し訳ありません。 <第1話 お弁当を作った> 最近お金が無い。実のところ、10日前からすごくお金が無い事に気付いた。全くの予想外だった。今の今まで自分がかなりリッチ…
当番ノート 第47期
クロールの息継ぎは、難しい。 ブクブクと泡を立てて息を吐いて、顔を横向けて息を吸って、足はばたつかせながら、手は回しながら。 なんてマルチタスクをしているんだろう、と思う。 現代の世の中もそんな感じだから、しんどいのかもしれない。 生きているのが当たり前の世界、浮き袋を持っているのが当たり前の世界。 誰だって生きづらさを感じているはずなのに、誰もが隠すのはどうしてだろう。 見えやすい砂袋を持った人…
当番ノート 第47期
11月11日の今日は誠の命日だった。無限に流れる過去から未来への時間の中の、全く違う今。2014年11月11日から時間が流れて、2019年11月11日になった。 1回目の11月11日は、職場で一日中事務作業をして過ごした。次は、おばちゃんと小籠包を食べに行った。その次は、四国で個展準備の日だった。搬入を終えて、おばちゃんと露店でご飯を食べた。去年は、おばちゃんと肉を食べに行った。命日がただ過ぎてし…
当番ノート 第47期
みんないろんなことを言う。 あなたは何を言う? 私は何を言う? 言葉にしないと伝わらないけど、言葉はいつもうそつきだ。 どんなに言葉を尽くしても、私の気持ちは表せない。 私とあなたは違うから、見ている世界も、使う言葉も違うから。 「ラーメン」って言われて、想像するもの違うでしょう? 私は夜鳴きで、あなたは家系だったりするでしょう。 そういうすれ違いで、きっと傷つく、傷つけ合うことは避けられない。 …
当番ノート 第47期
わたしは、「絵を描く人」のことを心底尊敬し、羨ましいと思っている。 ここでいう「絵」は意味合いとしては「画」のことで、デザインや写真作品なんかも入ってくるかもしれない。 絵は、速い。 絵は、つよい。 瞬間的に、受け手の心に届けることができる。言葉よりもずっと多くの印象や情報で、心をゆらすことができる。 中学生の頃から、絵を描ける友人を心底尊敬していた。 わたしの拙い文章力で説明する世界観を、彼女は…
長期滞在者
今月は急に寒くなったり雨が降ったり。この家は絹江ちゃんを見送り、れいちゃんを迎えたり。 変化が大きいときこそ、ゆったり構えていられたらと思う。 湯たんぽで体を温めたり、お茶にスライスした生姜を入れて過ごす。 この家もそろそろこたつの準備をする季節かもしれない。 写真はみんなが大好きなちゃんこ屋のメニューの壁。来るたびにみんなでじっくり読んでしまう。 店員さんのメニュー紹介が独特なのだ。 10月1日…
それをエンジェルと呼んだ、彼女たち。
何かを目の前の人に伝えたいと思うとき、それがその人への贈り物なのか自分が言いたいだけなのか、自信をなくして口をつぐむことがこのところ多い。こんなことは以前にはなかったので、もしかしたら成長と取るべきなのかもしれないけれど、私は口をつぐむ淋しさを持て余している。そしてそのことは、今のところ情けなさを伴う。 小・中学生のときの同級生で、ひとりとても大人びた女の子がいた。身長がすらっと高くて、ゆっくりと…
当番ノート 第47期
秋だな、と思う。 勢いを増してきた食欲、重さを増してきた布団。 ハラリと落ちるのは紅葉、フワリと浮かぶのは鱗雲。 冬だな、と思う。 在学中の通信制大学は、後期が始まった。 今は4年生だから、最後の授業が始まっていく。 「最後」と聞こえはいいものの、単位が取れなければ卒業は先延ばしだ。 大丈夫だろうか、ふとそんな自分の声が聞こえる。 徐々に、沼は凍っていく。 人々は寒さを耐え凌ぐために、人恋しいと嘆…
お直しカフェ
今も覚えている、幼い頃の一番最初の記憶は何だろうか。3つ下の弟がまだいない頃だから2歳とちょっとか、マンションの4階に住んでいて、夜になるといつも寝室とリビングの境の壁に母と一緒にもたれて本を読んでもらっていた。ある夜その壁の近くで、何だったか、私はとても叱られていて、でも一連のやりとりの最後に、「だけど、物を大事にするのはいいことだから、そこは偉かったよ」というようなことを言われた。何だったか、…
長期滞在者
10月最後の週末、ヨーロッパが冬時間になった。 日本との時差は7時間から8時間に戻った。 毎年のことなのだけど、ついに来たか、と言う感じ。 ここから約半年はどれだけ多く陽の光を浴びられるか、 ビタミンDを摂取し続けられるか、 体調を管理しながら気力を保持し続けられるか、 心楽しくいられるようなことを考え続けられるか。 ここ数年は冬時間に戻る度にそういったことを 工夫し続けるのが恒例になっている。 …
当番ノート 第47期
1994年の9月、妹が生まれた。 私は小学校3年生で、夏休みが終わってすぐの土曜日。 私と2つ下の妹は、いつも別に暮らしているおばあちゃんに起こされた。 まだ生まれてないよと言われて朝ごはんをのんびり3人で食べてから、 おばあちゃんの車で隣の町の病院まで行った。 病院に着くと、まだ名前がない、初めて見る赤ちゃんがいた。 妹が生まれてくるまでの日、赤ちゃんがお母さんのお腹の中を蹴るのをさわらせてもら…