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2F/当番ノート

島根でもまだ消耗してます。

当番ノート 第18期

真面目な文章ばかりで少々疲れがみえてきたので、本来の私をさらけ出してみようと思います。

そもそも、せっかく「アパートメント」という超プライベート空間を手に入れられたのに、なにをそんなくそ真面目な文章をつくっているんだと、自分を解放してやりたくなりました。

そしてなにより、私が『東京での消耗的な生活から、島根での「ロハス」で「オーガニック」で「エコ」な「ナチュラル」ライフに切り替えた』わけではないことを、大きな声で叫びたかったのです。

最近、ロハスイメージの強い狩猟ですが、私は、暇と金を持て余さないと「趣味」としてはなかなか成立しにくいと思っています。(もちろん、狩猟にも色んな種類があるので、一概には言えないのですが、とにかく何をするにも時間とお金がかかるのです)

私が狩猟採集を趣味にしていたのは東京に住んでいたころの話ですし、東京にいたころは他にもお金のかかる趣味ばかりを持っていました。

今では、給料も前職の半分ほどになってしまったし、近場に高級レストランもないし、ワインもないし、私自身に趣味を楽しむ時間的な余裕もありません。

そういう意味では、東京にいるときよりよっぽど消耗的な生活を送っています。

毎日ヘトヘトで、昼ごはんを食べる時間もなくてカップラーメンとかコンビニチキンとかバクバク食べています。

東京には「時間がなくてもお金さえ出せば食べれる美味しいもの」が山ほどあったので、カップラーメンを食べなければいけない状況になることって一年にそう何回もありませんでした。

一方で、こちらでの食事は自炊orカップラーメンorコンビニ食といっても過言ではありません。

時間がないと、いくらお金をかけてもジャンキーなものしか手に入らないのです。

東京では、他人の時間や能力を、お金で買っていたんだと気付きました。

確かに、田舎の野菜は新鮮で美味しいですし、イノシシやシカなどの野生動物を好きに調理できるなど、田舎ならではの自由や面白みがあることも実感しています。

しかし、私にとってのそれは、あくまで「余暇」を楽しむための要素でしかないのです。

私自身が生産者になって初めて、自分の時間や能力を買ってくれる他人がいなければ、生業が成立しないことに実感を持ったのでした。

島根での私の生活は「ナチュラルライフ」とは程遠いかもしれませんが、私の仕事が「田舎以外でナチュラルライフを実現させたいアナタ」に響けばいいと思っています。

長濱 世奈

長濱 世奈

1990年 東京都生まれ。
ゆとり教育のど真ん中を通過し、成熟期を生きる未熟者。
「選り好みしない」をテーマに、コンビニから狩猟まで、食を軸にした生活・文化を勉強しています。
2014年の春、島根に移住し、おおち山くじら事業を立ち上げています。

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