ここはとあるアパートの一角にある、小さなギャラリー「カラバコ」。
白い壁に空っぽの額縁が無造作にならび、その下には題字だけが添えられています。
タイトルだけを頼りに、二人の作家が別々に文と絵を寄せ、2つが合わさった時に初めて作品が完成するのです。
01 桟橋
02 物差し
03 帯
04 時化
05 吃り
06 影絵
07 隠者
08 ウミネコ
09 うぶすな
第10回は「蟹」
このギャラリーにある額縁はこれですべて埋まったようです。
長いようで短いようなこのギャラリーの展示も、そろそろ店じまい。
私も退散することにいたしましょう。横歩きで、カサカサと…
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「蟹」
絵: 古林希望
文: カマウチヒデキ