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Native Language part8

Native Language

北 学

北 学

サキソフォニスト、作曲家

大阪生まれ。幼少期をシンガポールで過ごし、帰国後15歳までチェロを学ぶ。96年彫刻を学ぶため渡仏。97年、サックスと出会い独学で習得。以後、ジャズを初め、即興やダンス・映像等様々なプロジェクトに参加。主なものに、ダンス作品「夜弓」やスズキケンタロー氏との「Otoms」、永井朋生氏との「Kynas」、Toninho do carmo氏とのブラジル音楽等々。また、Pierre&Mattieu Carniaux兄弟監督の「Last room」等、映像作品にも精力的に参加。物作りで培った視覚的・触覚的質感を元に、音で絵を描くことに重きを置いている。

Reviewed by
朝弘 佳央理

暗闇を進むと徐々に自分の感覚が掬い取っているものが増えてゆくのを知る。
踏んでいた砂に小石が混じっていること、伝う壁が波打っていること、
影に入れば冷たく、太陽の下では暖かい風が吹いている。
花が強くかおる。
夜空はもはや暗闇ではなく、いつのまにか星が撒き散らされている。
ひとの足音はやがて息遣いになり、地平線に見えていた星は松明になった。

音楽とはリズムやメロディーを楽しむものだと思っていた。
でも北さんの音楽は、ひとつひとつの音がまるで彼の作る彫刻のように、一様でない。
黙って身を任せていると、そのひとつひとつの音もだけれど、その「一様でなさ」が積もっていって、
いつのまにか感覚を、景色をつくる。
自分のからだの中に旅がまきおこり、大地の芯をとらえたような感じになる。

私は4分40秒くらいから始まる部分が特にものすごく好きです。
前半の積み重なるリズムと繰り返されるテーマから一転して、あてどもなく、遠くに連れてゆかれてしまう。
ミルチョ・マンチェフスキが作るような映画に流れていたらぴったりだと思う。

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あるものごとにぐっと迫ったドキュメンタリーとか、セリフの少ない映画に流れていたらすごくいいと思う、と北さんに話したら、誰か映像を作る方が曲を使ってくれないかな、というふうにおっしゃっていた。
どなたかぴんと来た方はぜひご連絡を!

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