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当番ノート 第30期
連載をしておいて何だけれど、合計9回の記事を書くにあたって、これだけは書かねばと思っていたことは初回の肯定についての記事で推敲を重ねて、だいたい書けたような気がしている。 それ以降はずっと伸び伸びした気持ちで書いてきた。 時々もらう、アパートメント読んでますよ!という言葉に何度嬉しくなっただろう。 服を作ることを通して、いろんなものに捻じ曲げられていないあるがままの相手を肯定するということ。 これ…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。いよいよ今回が最後の投稿となります。これまで読んでいただいた方、そしてコメントを寄せていただいた方、本当にありがとうございました。そしてアパートメント関係者の方、手厚いサポート御礼申し上げます。 最近、少し長めの文章を書くことからしばらく離れていたので、自分の頭を整理する上でも、そしてそれを活字で表現するということにおいてもすごくいい機会でした…
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当番ノート 第30期
今日で最終回。 あっという間の2ヶ月でした。 毎週日曜担当ということで書かせていただきました。 この2ヶ月、私の担当した日には、 クリスマス、正月、そして今日はなんと母の誕生日。 なんだかめでたい日ばかり入っていたように思います。 さて、最終回。 何を書こうかなと思ったけど、何回考えてもこれしか出てこなかったので、つなぐひとらしくこれを書いていこうと思います。 ご縁と別れ。 ご縁というのは、とても…
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当番ノート 第30期
インテリア雑貨のお店を開きたい、とはっきり口にしたとき、私は中学生だった。 新潟に暮らしていた頃、北欧やイタリアのデザイナーズ家具やモダンな食器を扱うお店は決して多くなく、数少ないそのお店を母親に連れられてウィンドーショッピングをするのが心から好きだった。色鮮やかなラグやクッション、滑らかなお皿、柔らかい照明。いい香りのする店内。ひとつひとつに触れてみたくて、眩暈がするような幸福感がお店にはあった…
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当番ノート 第30期
先日塾で教え子と古典の話をしていて、こんなことを言われました。 「ぼくは古典を学ばなければならないことに疑問を感じている。国語の先生や、大学で古典を研究し新しい事実を発見したい人には大事なことなのかもしれないけれど、日本人全体が中学高校で半ば強制的に古文という読みにくいものを現代語に訳して読まなければならないのは苦痛だし間違っている。この不安定な世の中で古典を学ぶことに一体どのような意義があるのだ…
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。50×50センチほどの、秋冬用の緑のスカーフを買ったのですが、二周首に巻ける程長くはないし、ストールみたいに羽織ることもできないので、良い巻き方を模索しています。ただ捻って巻いちゃうとタオル巻いているみたいなんですよね。ではでは本題です。 「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」 栗原類 日本の小学校の道徳的価値観では、よく「他人の立場になって考えなさい」といわれます…
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当番ノート 第30期
Photo by Shinya Rachi 12月から年明けにかけて、ある友人のための服を一着作った。 高校時代の同級生で、いわゆる幼馴染みのいない私にとって彼女はいちばん付き合いの長い友人だ。 ずっと新潟にいるのに昔から垢抜けていて、東京で出会ったどんな女性にも雰囲気が似ていない。 知り合ったばかりの頃すでに大人びた目をしていたので、なんでそんなに綺麗なんだいと思いながらほけーと眺めたことも一度…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。投稿もいよいよ今回を入れて残るところ後二回となりました。いざ始めてみると2ヶ月ってあっという間ですね!あっという間といえば、今日宅配ピザを注文したのですが、あっという間に持ってきてくれました。ここポズナンで何度か色々なピザ屋さんに宅配注文したのですが、どこも結構早いです。そして、宅配代が安いです。お店で注文する値段に加えて日本円で100−150…
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当番ノート 第30期
かつては、旅といえば、現実逃避の手段であったと思う。 例えば、学生という頃。 溜まりに溜まったエナジーを放出しきれなくって、刺激不足で、未知のものくらいに出会わないと欲求不満で、時に何か爆発しそうになるから、耐えきれなくって飛び出していたような気がする。 ひとまず私のことだけをいえば、旅行には結構早い段階で飽きてしまって、誰かが用意した何かに乗るというのは、結局その囲みから逃げたくて旅に出たはずな…
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当番ノート 第30期
夜散歩することが本当に好き。 ざわざわと黒い大きな木が揺れるのに、すこし怖い思いをしたりすることも含めて。 昼間の散歩では埋めることのできない楽しさが、夜の散歩にはあると思う。 とりわけ都会の夜の散歩は楽しい。 私が特に好きなのは住宅街の散歩で、これは住宅の密集している都会ならではの面白さだと思っている。ねずみの気分で静まり返った住宅街を速足で歩く。時々感知センサーのスポットライトが反応してパッと…
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当番ノート 第30期
こんにちは。 今日は百人一首を取り上げていきます。 『百人一首』の名は、100人の歌を1首ずつ撰んであることに基づき、室町時代からこの名で呼ばれるようになりました。しかしその後、類書がいくつか出てきたのでそれらと区別するために「小倉百人一首」などとも呼ばれています。小倉と名が付くのは、撰者といわれる藤原定家の山荘が今の京都市右京区嵯峨野の小倉山にあっためです。 『百人一首』は、天智天皇・持統天皇に…
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。視力が良くないのでずっとコンタクトレンズを着けているのですが、コンタクトだけでは乾燥等しんどいので先日眼鏡も作りました。私は鼻が大きいので、メガネをかけると鼻メガネをかけているような容貌になるのですが、今回作ったメガネはかけても鼻メガネにならないのでお気に入りです。フレームの形を変えたのが良かったんですね。ではでは本題です。 「これからの「正義」の話をしよう いまを生き延び…
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当番ノート 第30期
学生時代に住んだ寮の小綺麗で無機質な感じに愛着が持てなくて、反動のように古い部屋に移り住んだ。 物件の下見で一歩足を踏み入れてすぐに、ここに住みたいと思った和室に引っ越してきて、もうじき2年経つ。 外から日が差すと、ここへ住んで良かったでしょ、と部屋が語りかけてくるように感じる。 疲れきって畳で寝てしまったときも、友達を招いたときも、映像の撮影で十数人のスタッフがぎゅうぎゅう入り込んだときも、部屋…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。私のいるポズナンでは現在雪が降っておりまして、気温もだいたいマイナス12、3度といったところです。寒いです!非常に!!!東京にいた時は、朝外に出て顔が痛いくらい寒いという経験はまずなかったわけですが、今はそんな感じです。顔がとれそうなくらい痛いです。face/offです。そういえばジョントラボルタは元気にしてるんでしょうか? face/offで…
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当番ノート 第30期
こんにちは。 Tomomiです。 1/13の金曜日に、高円寺のBnA hotel koenjiのバーを借りて、1日バーをやってきました。 その名もfutsukoto night。 世の中にはふつふつしている人が多くいるってことで、煮込んで美味しくしようというコンセプトに、結構気楽なノリで決まった企画。 元職場の友人と、その長年の親友とが牛スジ煮込みなどを作ってくれて、約5時間ほどやりました。 第1…
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当番ノート 第30期
じぶんの言葉が、本当はだれの言葉であるか、考えることがある。 私が普段話すこの言葉は、私が今まで出会った言葉や気に入った言葉の写し鏡であり残響。 そしてそれは、私の好みによって拾いあげられるためにとても偏っている。 * じぶんが生きている言葉に偏りがある、というのはじぶんの人生の捉え方にも偏りがあるのだと思う。 私の場合は圧倒的に江國香織の影響下にいる。 女を理解することに苦戦していた小学生の頃か…
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当番ノート 第30期
こんにちは。 今回も古典がテーマであることに変わりはないのですが、お正月にブックオフで買った司馬遼太郎さんの『義経』を読んでとても感銘を受けたしたので今回は「弁慶・義経・静の歌」をテーマにしたいと思います。 【武蔵坊弁慶】 六道(ろくどう)の 道の衢(ちまた)に 待てよ君 後(おく)れを先立つ 習ひありとも (我が君よ、あの世の六道の道の別れ道で待っていてください。この世に残されたり、 …
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。お正月も終わり、ダイエットをしなければならない時期がやってきました。ダイエット中はタンパク質が足りなくなってしまうのでプロテインを飲もうかと思うのですが、おすすめのものがあったら教えてくださいね。ではでは書評です。 「自分のアタマで考えよう」 ちきりん 「答えを先に読む」のをやめたのです。「天才さんが考え出した正しい答えを、自分で考える前に読んで、知識として覚える」のをやめ…
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当番ノート 第30期
Photo by Kohei Kawatani 服の素材や形に関する感覚が掘り下げられたのはおそらくこれの時だな、と思い当たるものがある。 学生の頃に、すべて麻で製作した作品だ。 悲しい時に着るものについてぼんやりと考えていて、日本の昔の喪服は黒ではなく染めを施していない白や生成りの麻だった、という事を知り、それに興味を持って確か作ったのだった。 麻の光沢は上品だけれど無骨な感じを受けるし、個人的…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。皆様、お正月をどのように過ごしましたか。日本では学校関係が始まるのは、1月6、7日あたりだったと記憶しているのですが、ポーランドの大学は3日からまた授業です。正月三が日という発想がないんですねここでは(笑)。もちろん正月料理というものも無いので、私が今年初めて食べたのはトルティーヤです。 本日はまた一つの作品を紹介したいと思います。グラフィック作品、タイトルは『BRIN…
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当番ノート 第30期
24時間という時間は、確実に平等に人々に与えられていて、多分唯一なんのボーダーも関係ない、生きるための条件だと思う。 でも人間は身勝手なので、ある時は長く、ある時は短く感じる。 前回は元旦。 なのに、気づいたらもう8日も2017年は終わろうとしている。 残りの357日。 私は、どう生きるのだろう。 時間でいうと、 24時間×357日=8568時間。 私は、どう生きるのだろう。 分でいうと、 60分…
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当番ノート 第30期
一人でならいくらでも遠くに行ける気がしていた。 何時間もの時差が隔てる知らない国の道をひとり歩いてきたけれど でもそれは本当に、遠かったのでしょうか。 ひとり旅は邪魔されないところがいい。 気を遣わなくていい。好きな時に立ち止まることもできるし、今夜発つのだと決めることだって自由。 その時に感じることこそ本心であり本質的なんだと、漠然とそう信じてきた。 そんな調子だったので、ひとり旅が欠かすことの…
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当番ノート 第30期
栄西が著した『喫茶養生記』は茶と桑の効能について述べた養生論です。 上巻では密教の加持でもって「内なる治療」を行い、さらに五臓(心臓・肝臓・脾臓・肺臓・腎臓)のうち心臓を最上位に位置付け、心臓は苦味を好むから苦味のある茶を飲んで「外からの治療」を行うと気力旺盛になると説きました。ついで下巻では、飲水病(糖尿病)、中風、不食病(食べ物を受け付けない)、瘡病(できもの)、脚気の各病状はみな桑によって治…
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。最近もまだまだ寒くて、暖かいものが食べたくなりますね。ラーメンがより美味しく感じる季節だと思いますが、浅草にある「ゆきかげ」というラーメン屋さんがとても美味しかったので、浅草に行った際はぜひ行ってみてください。鶏白湯スープがとろとろしていて、醤油、塩、焦がしにんにくなど様々な味から選べます。つけ麺もあり、次に行く時、私はつけ麺に挑戦する予定です。ではでは本題です。 …
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当番ノート 第30期
明けましておめでとうございます。 いかがお過ごしですか。 新しい年が来て、連載も残り1ヶ月になりました。 新年最初のコラムは、去年から数着続けて衣装を作らせてもらっている、ダンサーの今村よしこさんについて。 前回書いた、朝弘佳央理さんが参加されていた公演の舞台のひとつ、祖師谷のムリウイという会場でよしこさんと知り合った。 ほどなくして衣装製作のお話を頂き、打ち合わせがてらお会いすることになった。 …
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当番ノート 第30期
新年あけましておめでとうございます。HALです。皆様いかがお過ごしでしょうか。私にとっては、ポーランドのポズナンという街で過ごすお正月も今年で2回目となりました。日本にいたときは、正月三日目ぐらいに近所の神社に散歩も兼ねて初詣に行ったりしていたのですが、ここには神社もお寺もありませんので、教会に初詣してみるのもありなんじゃないかと考えているところです。皆様にとって2017年が素晴らしい年になること…
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当番ノート 第30期
A Happy New Year! あけましておめでとうございます。 ありがたいことに、前回はクリスマス。 今日は正月。 日曜日に素敵な日が重なっていて、なんだかめでたいですね。 2016年最後の日。 今回は都内にて、108回のサンサルテーション(太陽礼拝)のYOGAイベントに参加してきました。 1回ずつ終わるごとに貼られて行くみんなの“感謝”。 そうして出来上がったハートがとても優しい形をしてい…
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当番ノート 第30期
偶然をきっかけに、ぐんぐん進む人生が好きだと思う。 進む、といってもそれは前じゃないかもしれない。 私はあまりそれ自体を気にしていない。 「偶然」と出くわすことで勢いを得て今いる場所から踏み出せる、その瞬間がとても好きで 自分の人生を生かされている実感がふつふつと湧く、その体感の虜なのだ。 周りの人たちは 踏み出した結果として目も当てられない状態になる私を心配し、 いずれ復活する私を知ったのち、た…
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当番ノート 第30期
こんにちは。 今日は12月30日。学生さんは冬休み、お勤めの方は年内のお仕事も終わりのんびりとお過ごしかと思いますが、都内の片隅で細々と塾講師をしている僕は今日まで仕事。年明けは3日より再開です。受験生は最後の追い込みに入り、いよいよ試験本番を迎えます。 私事。塾での僕の担当科目は英語と古典なのですが、どういうわけか今年度は日本史まで教えることになり、今週は文化史の復習で「鎌倉時代」を教えてきまし…
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。名前にしてしまうくらいなのですが、珈琲が大好きです。一日一杯か二杯、ブラックコーヒーを飲んでいます。好きなのはもちろんですが、気付いたら毎日飲むのが習慣になっていました。それでは紹介です。 「下り坂をそろそろと下る」 平田オリザ だが、本当に、本当に、大事なことは、たとえば平日の昼間に、どうしても観たい芝居やライブがあれば、職場に申し出て、いつでも気軽に休みが取れ…
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当番ノート 第30期
年内最後のコラムだ、なんてことだ。 2016年に私に起きた最も大切なことのひとつが、朝弘佳央理さんにこの夏、ダンスの衣装を作れたことだった。 6月頃から佳央理さんとメールのやりとりをして、踊りのこと、踊るときに大事にしていること、服を作るときに考えていることなどを、文通のようにゆっくりと交換した。 何公演かあるという即興の踊りの衣装は、トルソーに布を当てて立体で形をいじりながら決め、そのあとに生地…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。クリスマスも無事終了し、お正月がもういくつか寝るとやってきますね。皆さんにとって2016年はどのような年だったでしょうか。 話は変わって初夢について。一富士二鷹三茄子と言いますが、いくら初物の茄子は縁起がいいとは言っても、一体どんな夢の中で茄子は登場するのでしょうか?富士山や鷹はなんとなくわかりますが。初夢に茄子が来たら、実は一番レアで縁起がい…
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当番ノート 第30期
メリークリスマス! みなさん、まさか恋人同士でクリスマスとか、そんな浮かれてないですよね?w いつの間に日本はクリスマスだけパーティピーポーになったんだろうと思いますが、いかがお過ごしでしょうか? さてさて気づけば4回目。 こんにちわ。 Tomomiです。 先日、12/15-21にかけて、長崎県は五島列島。 上五島と福江に行ってきました。 今日はその話を少し書こうと思います。 きっかけは、イトーキ…
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当番ノート 第30期
雪が降っている日の空が、薄ら明るく、雪が降り積もる「音」のすることを 雪国以外で育った人に話すと、けっこう驚かれる。 雪が降る様子を最初にしんしん、と表現したひとは素敵。 本当にそうとしか言いようのない音なのだ。 それは、心が休まるような音つきの静けさ。 雪の降る朝、カーテンが閉まっていても雪の気配が窓際に漂っていて 私はやっぱり嬉しくて、カーテンを開ける瞬間をもったいなく感じるほど。 そうしてま…
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当番ノート 第30期
今日も鎌倉の話です。 鎌倉駅より徒歩10分、扇ガ谷にある寿福寺は1200年の創建。 北条政子の招きにより栄西(ようさい)というお坊さんが建てたお寺です。 この栄西、学校の日本史の授業では、「臨済宗の開祖」とか「『喫茶養生記』を書いた人」というふうに習った方も多いと思います。実際に栄西の功績というのは長い日本の歴史の中でも注目すべき点がたくさんあるのですが、学校の授業というのは味気ないもので、人物名…
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当番ノート 第30期
こんばんは、珈琲子です。毎日寒くて布団から出るのが大変です。布団から出ずに作業ができるiphoneは本当に便利で最高ですね。ではでは先週の続きです。 「インターネット的」 糸井重里 先週わたしは、著者の表現するインターネット的とは何かについて、書かせていただきました。インターネットが生まれたことによって、より一層活用されるようになったコミュニケーション、情報を伝える方法。今週はインターネットが生ま…
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当番ノート 第30期
父方の祖母のお下がりの服をよく着る。 祖母にもらったアクセサリーもよく身につける。 祖母は洋服もアクセサリーも沢山持っていて、時折帰省したとき出してきては「私はもう着ねっけやるわね」と言って譲ってくれる。 ゆかりの品で装うのは嬉しい。 思い出の品だからというだけでなく、良い素材で、何十年も手入れして使われてきたものは、独特の凄みのようなものを帯びていると思う。 今使っている新しいもので、自分が孫の…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。私が住んでいるポズナンでは町中がクリスマスを待ちわびているぞ!といった雰囲気に包まれております。各家庭でのクリスマスの準備に向けた気合の入り方も尋常ではない感じです。そんな状況を背中に感じながら、本日の投稿では、私が芸術作品を作りたい、アーティストになりたいと思った動機について少しお話しさせていただきたいと思います。 子供の頃、それは小学校に入…
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当番ノート 第30期
こんにちは。 Tomomiです。 2回のコラムを経て、案外反響があることに結構びっくりしつつ、 そういえば仕事でライティングはちょろちょろしていたけど自分のことって書いてなかったな〜と。 で、書いて見たり感想を聞いて、いろんなことをまた教えてもらう日々。 日々日々感謝ですな。 島が好きだとか、移住したかったとか、なんやらかんやらやっていたら、レビューを書いてくれたたからさがしの宮ヶ原さんと東京で会…
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当番ノート 第30期
戻りたい時間って、きっとどの人もあるんだろう。 私がよく思い出すのは、幼稚園生の時、帰宅後の昼下がり。 木洩れ日の漏れるマンションの一室で「げんきなマドレーヌ」を読み聞かせてもらっている時間。 なによりも大好きな絵本のそば、白いビニールの壁紙を戯れる午後の陽が好きだった。 もう少し傾くと夕方に違いなく、でもその手前の昼下がりの緩やかなひかり。 ひかりの傍、籐の電話台に落ちる影をお母さんのことよりも…
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当番ノート 第30期
今日はダッフルコートの話から。 これは24年前、僕が19歳の時に7万円ぐらいで買ったものです。 一時期下火になっていたのですが、ここ数年復活の兆しを見せてきたので、僕も最近また着るようになりました。 このダッフルを買った頃、90年代は今と異なり、 今でいう「ビッグシルエット」の服が流行っていたんです。このダッフルもMサイズで購入したものの今となってはダボダボで、着て歩くにはどこか気恥ずかしいものが…
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当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。2回目ですね。このアパートメントの中で、次にどの本を紹介しようかと考えはじめるとわっくわっくです。私の文章は「書評」というより「本の説明」もしくは「紹介」に近いので(全然本を評していないので)、気軽に読んで、興味が湧いた本を手にとってもらえたらと思います。 第2回 インターネット的 糸井重里 インターネットは人と人、人の考えや思いをつなげるだけですから、これによって社会が豊…
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当番ノート 第30期
Photo by Ryo Onodera 映像制作をしている友人に久しぶりに会い、あるミュージックビデオに衣装を一着作ることになったのが、ちょうど去年の年末だった。 彼の知り合いのミュージシャンの曲で、彼が映像の脚本を書き、監督を務める作品だという。 私はその頃会社に勤めていて、仕事に日々追われていた。 衣装の製作とか興味があるし、いつかはやってみたいな。 じゃあ作ってよ。 いいよ。 そんな軽い感…
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当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。本日は私の作品を一つご紹介したいと思います。タイトルは「BEHOLD」、映像作品です。作品中の言語は全てポーランド語になっていますが、YouTube上で英語のサブタイトルがついています。こちらの作品は、今年の7月にポーランドのピワとポズナンで行われた「A21」という展示会に出展したものです。ぜひご覧ください。 今回の投稿では、作品をまずご覧いた…
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当番ノート 第30期
不思議なもので、 こうやって書いていくと、ヤフオクで叔母のレコード(サイン入り)を見つけたりする。 私の“つなぐ”はいつもこうやって偶発的なことに支えられている。 え、それじゃあつないでないじゃないか。 たまたまじゃないかっていうのは一回置いておいて。 なんでつなぐひとと名乗り始めたかについて書いていこうかなと。 25歳。 それまでいろんな経験をして来た中で、 ふとフリーランスという言葉が自分の生…
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当番ノート 第30期
部屋に流れる音楽、テレビをつける習慣がない私にとってそれがなくては落ち着かない。 インテリアがキャンバスに描かれた静物画だとしたらそこに流れる音楽は額縁のようだと思う。 好きな音楽があると部屋は一層私のものらしくなるので、ふっと心ほどけるのがわかる。 ただいま。帰ってきたな、灯りの点いた部屋に緩んだ気持ちと疲労が同じ分だけ広がっていく。 随分長く、それで十分に楽しんでいたし満足していたはずだった。…
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当番ノート 第30期
僕が大学に入学したのは2000年 26歳の時 都内の夜学、国文科 授業はいつも夕方6時からはじまり、終わるのは9時20分 帰宅するのは11時を越えていた。 昼間は大学の近所にある出版社で働き 仕事のない日にはカメラを持って鎌倉に出かけては、古都の風情を写真に撮ることをたのしんでいた。 鎌倉を歩いていると、所々で古典とゆかりある地にたどり着く 月影ヶ谷を歩くと阿仏尼邸跡 極楽寺坂の切り通しを歩けば、…
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当番ノート 第30期
初めまして、珈琲子です。これから2ヶ月間、自分がお薦めしたい本について書いていきたいと思います!気になる本があったら、ぜひぜひ読んでみてください! 第一回は、 私とは何か 「個人」から「分人」へ 平野啓一郎さんの新書です。 分人という、新しい考え方が書かれている本です。私達は生活の中で様々な他者- 家族、友達、上司、恋人、配偶者と関わって生きていきます。自分対他者と繋がりを作り、社会と自分を繋げな…
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当番ノート 第30期
衣装を作っている。 東北で震災があった年に高校を卒業して以来、自分がどういう考えで服を作っているかを多少なりとも言語化できるようになったのは、ごく最近のことだ。 そのあたりのことを、連載の初回に書こうかと思う。 人を肯定することと否定することは、どちらの方が力が要るのだろう。 言葉は至るところに溢れているし、人を切り捨てるような言葉はその中でも強く大きく聞こえてきやすくて、簡単に流されてしまいそう…
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当番ノート 第30期
初めまして、HALと申します。2ヶ月間、全八回に渡りこちらのアパートメントにて住居を構えることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。現在私はポーランドのポズナンという街にある芸術大学でグラフィックデザインやアニメーションを勉強しております。ポズナンへは去年の9月に来ました。それ以来、毎日のようにこの異国の地で新しい発見をしながら色々な経験を積み重ねております。 長い間、いつかヨーロッパに留…
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当番ノート 第30期
「何をしている人ですか?」 「はい。つなぐひとです。」 「何をですか?」 「全部です。」 「は?」 そう、私はつなぐひと。 そう決めて、気づけば4年目。 25歳の時、やっぱり会社員というのが性に合わないなと。 それまでにお世話になった会社を数えてみたら、すでに15社。 場合によっては2社同時なんて当たり前どころか、ついでに大学院も行きましたが、 こんだけ行って、有名も無名も、大小様々行って、合いま…
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当番ノート 第30期
* 器に初めてはっきりと憧れたのはたぶん、シルバニアファミリーの食器セットに触れたときだった。 あの小さくて、完成された可愛いものは大人だけに扱うことが許された品物の香りがして、そっと胸を熱くしたことを今でも思い出せる。可愛いけど本当のものは簡単に割れてしまいかねない。それでもいいから本物が欲しいなあ。 その時覚えた強烈なときめきは、今度はお母さんが自分の好みで集めたお客様用のカップ・アンド・ソー…
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当番ノート 第30期
はじめまして。今日から2ヶ月間担当させていただきます。よろしくお願いいたします。 こちらでは「古典作品にみる鎌倉」というテーマでお送りしようと考えております。 古典というと、みなさん中学や高校で習ったことがあるかと思いますが、どこか親しみに欠けて遠慮してきたことが多いのではないでしょうか。そうした古典作品を、鎌倉の風土と関連づけていきながら、これからお話を進めていこうかと思います。 1回目のアパー…