ボツがボツであるために
「欲しいような、いらないような…」
ハズレ(いらないもの)をアップデートした作品を、ハズレの上位互換品と命名して制作している私ですが、
その制作過程でいくつものボツ案が生まれています。
「ボツ案とはいえ、形にしたらそれなりに面白いのでは?」
「私がボツにしているだけで、意外とボツじゃなかったりするのでは?」
という考えで始まったのが、この週刊ボツです。
「最近、ボツの連載やってまして…」って言えるのが嬉しい。
そもそもが短いタイトルだけど、週ボツって呼んじゃお。週プレみたいに。
今回は「ブックカバーのボツ案」
週ボツ 創刊号の今回は、
「表紙が低画質になるブックカバー」が完成するまでに思いついていた、ブックカバーのボツ案公開!
ちなみに説明しておくと、表紙が低画質になるブックカバーは「表紙を隠す(わからないようにする)」というブックカバー本来の機能を、「表紙の画質を落とす」ということで表現したブックカバーです。
我ながら、「欲しいような、いらないような…」
ボツ!いちごのブックカバー
いちごのテクスチャ がプリントされたブックカバー。
しかもヘタの部分は本のしおりになっているというアイデア。
いちごを食べるときにヘタを取り除く行動と、本を楽しむ時にしおりを取り除く行動は、なんか似てるような気もするな〜と。
「これなら他の果物とか野菜でもデザインパターン作れそうだし、いいじゃん!これで行こうよ!」
と思う自分もいるのですが、
「盛り上がってるところすみません…本の表紙が果物とか野菜みたいになる意味がわからなくて…」
と思う自分もいて、ちゃんと納得させられる答えを出せないのでボツにしました。
「甘酸っぱい恋愛小説にはいちごのブックカバーをつけたりするように、本の感想に応じて果物のブックカバーを選んでコレクションする・・みたいな使い方を想定しているブックカバーで・・」
みたいなことも考えてもみましたが、やっぱりちょっと苦しい。
ボツです。
ボツ!あみだくじブックカバー
8本あるヒモのしおりを使うことで、あみだくじで遊びながら読み始めるページを決められるブックカバー。
ストライプ柄のブックカバーを見たときに、「横棒を足しちゃえ」的発想で思いつきました。
一度読み終わった写真集や名言集を、運試し的に読むことができるブックカバーみたいな。
でもよくよく考えてみると、本はテキトーなところでバッ!と開くことで運試しできるんですよね。
わざわざ別の方法で運試し要素をくっつける必要もないので、ボツです。
ボツ!読み込み中ブックカバー
本を読み込み中になるブックカバー。
「Loading…」のデジタル表現を引用して、本を読み込むという意味の「Reading…」にしたアイデア。
カバーを半透明のグレーな素材にすることで、読み込み中のあの感じを再現するというね。
単純でベタなアイデアなのでボツにしました。
「はい、ボツ!」とは言うものの
連載用に3つのボツ案を簡単に形にしてみましたが、ネタ帳には
・ホッカイロが収納できるブックカバー →本を読むたびに手元がホカホカ
・表紙の色が薄れたように見えるブックカバー→読みまくったと錯覚
・表紙がぼやけるブックカバー →表紙を隠す別の方法
など、他にも思いつきのアイデアが走り書きでメモしてありました。
「はい、ボツ!」とは言うものの、ふとしたきっかけで使えるアイデアに変わることもあるので、ボツは侮れません。ボツには優しく接しておくのが吉。大手出版社で相手にされなかった漫画作品が、別の出版社の目にとまって大ヒット!なんてこともあるわけですから。
★いま いませんのボツが読めるのはアパートメントだけ!次回もおたのしみに。