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当番ノート 第2期
ボクの話はつまらなかったみたいです... 以前、30分ほど大学の授業で話をさせてもらった時の事です。 突然の依頼を受け、大学の授業で話をすることになったボクは、 緊張しまくりながら教壇に立ち、 とりあえず、テンションあげまくって、 学生さんへ向けて檄を飛ばしまくりました。 攻撃あるのみです、しゃべくりまくり。 ご存知の通り、だいたい、こういう勇み足の時は失敗します。 面白い位に噛み合…
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当番ノート 第2期
履歴書の欄にむかし「尊敬する人」という項目があって(今もあるのかな)、私は悩まずに、つまらないかもしれないけれど「両親」と記入する。 その動機は簡単かつ不純で、父と母は結婚前から今の今まで恋愛をずっとしていて、それが素敵だなと思うから。 父と母が出会ったのは、父が19歳で母が17歳だった頃。 今で言う合コンで出会った。 グループ交際(ああ、もじもじする響き!)を経て「お付き合い」をするようになる。…
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当番ノート 第2期
帰宅して腰を下ろすと煙はいそいそと膝に入ってきます。身動きがとれなくなった手前、煙の顔を撫でてやりながら、私の片手ですっぽり覆うことのできるほどの小ささに改めて驚き、こんなのひとひねりで殺せてしまうよと思いが至ると、守らなければならない命が部屋にいることに末恐ろしさを感じる夜の始まりです。一方的かつ勝手に結ばれた信頼のもと安心しきって喉を鳴らす煙に対し、勘弁してくれよと思う気持ちは3ヶ月経った今で…
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当番ノート 第2期
わたしのコラムも最終回となりました。今まで拙文にお付き合いいただきありがとうございました。 初回ではTwitterへの私感を、詩を綴るものとしてその利用法とともに記しましたが、この最終回もTwitterを利用したある試みを行ってみたいと思います。 膨大な数の本の一節を引用して並べ、自らの作品として一冊の詩集にまとめていた田中宏輔さんという詩人が知人にいます。わたしはそれにヒントを得て、Twitte…
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当番ノート 第2期
11月のある日。 その日の私はかなりハイでした。 雑司が谷みちくさ市の拾い物の数々を うさぎのぬいぐるみバッグに詰め込んで 隠し持ってる私は、かなりハイな気分で ロケットカフェに道草したのです。 立ち寄ったお店が素敵で楽しかったりすると tina*tinaのショップカードをさし出します。 これは、ヘンゼルとグレーテルが 森の中にちぎって落としていった 道しるべのパンくずみたいな感じ。 遠く離…
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当番ノート 第2期
気づけば37歳ですわ。 ローリングストーンズっていうロックバンドの ボーカリスト、ミックジャガーは 「45歳になって『サティスファクション』を まだ歌っているくらいなら、死んだ方がましだ」 と言ったらしいですが、ボクも45歳にはまだ8年あるにしても、 高校生の時には想像も出来なかった年齢に達してきました。 先日、ボクと同じく37年生きている高校の同級生と Twitter で約20年ぶりに再会したの…
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当番ノート 第2期
去年から突然、花ばかり撮っている。 それも普遍的な、みちばたに咲いている花ばかり撮っている。 さくらが咲いた時期。 見かけると、もう取り憑かれたかのように車を停めてまで撮った。 今でこそ「きれいだな」なんてじいっと見つめ愛で、それから撮るようになったけれど、どうして、あのときあんなに必死だったのだろう。 花は、ぐるりと一周してまた咲くのに。 小さい頃、庭にうっそうと生えるしろつめ草を編んでよく王冠…
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当番ノート 第2期
けむりねこがなきました もうあさだよとなきました めざましどけいよりはやく ふきさんそろそろおきなさい けむりねこがなきました あそんでほしいとなきました そしらぬふりをしていたら かりかりかりとつめたてた けむりねこがなきました すとーぶつけろとなきました あったかいとまんぞくそうに くるりとまるくなりました なんだかにおうぞおかしいぞ ふりかえるとけむりねこ なにやらひっしにけづくろい けむり…
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当番ノート 第2期
所詮、カスタードクリーム入りのたい焼きは邪道であって、どんだけ頑張っても餡の代用品でしかない。(中にはクリーム入りの方が好きな御方もいるだろうし、もちろんそれはこの限りではない)例えばあなたがつぶ餡にしろこし餡にしろ餡が本命であると判りながら、ときに浮気心が首をもたげ、ついついクリーム入りを買ってしまったとする。ひと口食べてあなたは後悔するのだ。「嗚呼、もう二度とほろほろと温かく香ばしいあの愛しき…
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当番ノート 第2期
正月11日。 タツ樹くんとふたりでINA-beの北欧から はるばる塩浜までドライブ。 かつておじいちゃんの写真屋のあった駅前の小さな町は 背景に巨大なコンビナートを背負っている。 幼い自分にとって 何か得体のしれない伽藍であり、 夜の光をまとうと荘厳なカテドラルにもみえた その異形の建造物。 海ぎわの漁師町、磯津まで行くと 鈴鹿川の河口の対岸に それは記憶そのままの質量で 鈍い通奏低音を響かせて …
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当番ノート 第2期
「就活」が真っ盛りです。 12月と言えば、世間では師走で忙しい時ですが、 2011年の12月は学生さんにとって本当に忙しい月になりました。 例年10月より始まっていた採用活動が、 12月からの開始となったからです。 「就活」が長期化すると学生さんが 勉強する時間が無くなっちゃうので、 経団連さんが紳士協定を結んだのが事の発端のようです。 まあ、ボクらも ”Gentleman” と書いているトイレに…
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当番ノート 第2期
すずめが鳴いている。 すずめの数が減っていると、なにかのニュースで読んだことがあるけれど、しかし今まさに早朝、私の部屋の窓の外では、たしかにすずめが鳴いている。 それもけっこうな数がいる。 普段はその鳴き声で起きることができる。目覚ましがなる前に。 もう少し眠っていたいのに、と思うときもあるけれど、薄明かりからくっきりと明るくなっていく部屋のなかにいることは始まる感じがして悪くないと思う。 甥が先…
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当番ノート 第2期
何を書こうかと悩みながら、定位置である二段積みの箱の上に座っている煙を眺めているうちに三十分過ぎ一時間過ぎいつの間にか二時間が過ぎて、その間に頭に浮かんだことといえば、四足を揃えて尾をその足にくるりと巻き静かに座っている姿が猫の体勢の中で最も美しく感じるなあというくらいなもので、じっと見られるのが居心地悪いのかそのうち煙は寝てしまいました。煙が谷底にやって来てそろそろ3ヶ月、ためつすがめつ眺めて…
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当番ノート 第2期
正月七日、京都の方へ新春舞初会というものに出掛けた。 縁あって日本舞踊家の西川千麗氏が主宰する「千麗の会」にご招待いただいたのだ。 これは消えゆきつつある日本のお正月の趣を味わってもらいたいという催し。 上演場所はいつも稽古をされている稽古所で。出演もするお弟子さんたちが、自ら着物姿でお屠蘇や和菓子をふるまっていた。 当日の番組は、白粉を塗って艶やかに舞うお弟子さんたちの演目が先に二つ。 ひとつ目…
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当番ノート 第2期
私の名前はあろうことか母がかつての同級生男子の名前を そのまんまつけたものだ、とごく最近知った。 母は勝手にその人リスペクトだったらしいが、 それにしてもアバウト過ぎる。 その上おとめチック女学生の母、しばらくキリスト教にハマってたらしく 新生児の私に洗礼受けさせようとした、というトンでも話も判明。 信仰らしい痕跡皆無のその後を思うと まったくシャレになってない。 香港で働く商社マンだったという鬼…
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当番ノート 第2期
お正月からサッカーの天皇杯、本日は高校サッカーと バスケのAll Japanなど年始はスポーツが目白押し、 というわけで2012年の最初のコラムは 「スポーツと関わる時の顔」を書いてみます。 ご存知かもしれませんが、 元日本代表の監督のオシムさんは ユーゴスラビアとしての最後の監督として、 W杯のイタリア大会でアルゼンチンに挑みました。 しかし、結果は敗退。 しばらくして、ユーゴスラビアという国は…
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当番ノート 第2期
朝 起きたら居間のテーブルの上に小宇宙が広がっていた。 その日、お餅をつくのは知っていたし、手伝おうと気持ちはあったのだけれど、まちがえて前日にしっかりと飲んでしまい 宿酔いでなかなか起きることができず、部屋で苦しんでいる頃 家族は早朝からゴゴゴとなる機械でお餅を作っていた。 甥がいたずらしたお餅は、ぐにゃぐにゃにいじられたままのかたち。 ごめん、と思いつつ特にすることも(もはや)ないようだったの…
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当番ノート 第2期
煙はしっとり重たいのです。体重は5キロを超えます。店で売っている小さめの米袋が5キロ入りですからやはりとても重たいのです。そんな大きな猫がワンルームの中をうろうろ歩き走り跳ね、かがんでいるとすかさず背中に乗ってくるのだからこちらはたまったものではありません。それでもあのうろついている物体が米袋だと思って観察しているとだんだん可笑しくなっています。動く米袋。 さて、煙ではなくコメという名前でもよかっ…
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当番ノート 第2期
舞台は前回ロンドンから、日本へと移る。 今度は2007年の話。ロンドンでタラフを目撃してから四年後のこと。 また偶然あるニュースに刮目することになった。今や日本を代表するロックバンドに成長した“くるり”が、地元京都で「京都音楽博覧会」という野外フェスを主催するとのこと。正直くるりにそれほど興味があったわけではないのだが、彼らが海外から呼んだゲストになんとタラフの名前があったのだ。日本であのタラフを…
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当番ノート 第2期
新年2日。 墓参りに行こう、と思い立った。 tina*tinaでの雑貨ディスプレイを早めに切り上げ、 それでも夕方になってしまった。 だれもいない夕暮れの墓地、 あちこちのお墓にぽっぽっと新しい花の 赤や黄色や白が灯っている。 久しぶりのお墓は、親戚がすでに来たのか、 燃え残った線香と疲れのまじった花があり、 葉や茎をととのえ自分の花と束ねなおして活けて水をかけ、 ろうそくをともし、あたらしい線香…
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当番ノート 第2期
朝弘佳央理さま 日替わりコラムno3に掲載いただくはずだった 動画の件、ご連絡遅くなりました。 レコロくんコーナーのように、 直接 you tube の動画リンクを貼っていただくということで 製作者のchroneくんに了承いただきました。 彼はwhiteroomのオリジナルPVを手がけた映像作家さんで 「something is missing」は楽曲も映像も 私の大好きな作品です。 コラム書い…
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当番ノート 第2期
今年の夏は我が家の庭でスイカを作りました。 土作りから本を見ながらやった割には、 なかなかの出来だったので、 2人の息子も呼んでみんなで食べました。 ムシャムシャとスイカを食べる息子たちを見てると ふと、スイカもこいつらも自分が育てたんだから、 ある意味、共食いだなと笑けてきました。 ボクには「父親と呼ばれる時の顔」があります。 今の父親は昭和のように大黒柱と呼ばれ、 関白宣言を歌っているだけでは…
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当番ノート 第2期
今年も、もうすぐおわり。 このコラムを書いている今、googleによると、そろそろサンタクロースは赤鼻のルドルフと仕事に出ている頃だそうだ。 世界じゅうの子どもたちが、鼻の頭と頬を真っ赤にしながら1人と1頭を待つ。 プレゼントはそれぞれ。 たとえそれが石ころひとつでも、その子のこころに火が灯れば、それは素敵なプレゼントになるのだろう。 嬉しいことや楽しいこと。 可笑しみや、ほほえみ。 かなしみやさ…
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当番ノート 第2期
煙が谷底に来てからというもの、帰宅するとまず部屋の中に変化はないかチェックするくせがつきました。明かりをつけ、恐る恐る首を回し隅々見渡します。倒れているものはないか、壊れているものはないか、引き出しはあいてないか、目を光らせます。それでは数ある煙のいたずらの中からいくつかご紹介しましょう。 まず、鏡が割れていました。大きな姿見です。煙に問いただしたところ、大運動会をしたときに水泳のクイックター…
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当番ノート 第2期
レゲエは聴かないがボブ・マーリーは好き。とか、タンゴは聴かないけどピアソラは好き。の、ような感じで、ジプシー音楽は知らないがタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの音楽はどこかで聴いたという人も少しはいるだろうか。もしあなたがジョニー・デップのファンなら、彼がこのバンドのファンを公言していることや、彼の出ている映画にもこのバンドが出演していることを知っているかもしれない。“Taraf de Haidouks…
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当番ノート 第2期
畳の和室の隅に青い電球がチカチカ点滅する 小さなクリスマスツリーがある。 襖の鴨居には色紙を切ったわっかのモールが 画鋲でとめて飾ってある。 小学生の私が妹と2人、テレビを見ている。 その頃、クリスマスの日曜洋画劇場は なぜか決まって「猿の惑星」シリーズ。 ぱさぱさしたスポンジケーキ。 バタークリームでこしらえた 大きなピンク色のばらの花。 銀色の紙の三角帽子をかぶり、 私たちは甘すぎるケーキに胸…
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当番ノート 第2期
最後に「さよなら」したのいつですか? ボクは広島、東京、デトロイトなど 引越しを10回以上しているので、 それなりの数の「さよなら」をしてきました。 それでも「さよなら」と言うのが上手になりません。 二度と会えなくても思い残すことがないくらい 言いたい事を全部言えた映画のような別れって記憶ってないです。 なんとなく「また、会えるよね」という感じで お茶を濁してきました。 ついさっきも「さよなら」し…
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当番ノート 第2期
寒い夜の深夜。 いつも行くバーの窓から、少ないが味わい深いネオンを眺めつつお酒をちびちびと飲みながら「大人になってよかったこと」を考えた。 ゆらゆらと支え合いながら歩く老夫婦。チェーンに足を引っ掛け転ぶサラリーマン。笑いながら楽しそうに固まって歩く人々。 こんな深夜に街を歩く人は大人だけで、子どもは寝ている(はず)時間。まずそのことがいい。トイ・ストーリーのおもちゃたちのよう。 仕事が終わってひと…
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当番ノート 第2期
今回は煙の話はお休みです。煙はすねてビニール袋をひきちぎり、私のベッドカバーに穴を開けました。 その昔、蔵王の麓の縁の下で野良猫が子を産みました。その中から我が家に迎え入れられたうちの一匹が白地に赤茶斑のある猫でした。小柄ですらっと見返り美人、これぞ日本猫というたたずまいに鍵尻尾も愛らしく、玉さん、玉さん、と可愛がられていました。年をとるにつれ、体は痩せ細っていきましたが反比例するかのように食欲は…
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当番ノート 第2期
三年前、そよ風のように逝ったナナオサカキという詩人がいる。ちょうど「飯島愛 自殺」でメディアが震撼していた同じ日、目立たずひっそりと肉体を離れた本物のヒッピーで放浪詩人。鹿児島出身、身長170cm、体重60kg、時速6km。享年85歳。飯島愛の死は非常に痛々しく映ったが、ナナオサカキの死は、彼にくじ引きで天国が当たったようなニュースに受け取れた。同じ死というものがこれほど違う印象を与えることに、わ…
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当番ノート 第2期
カメラ音痴で集団行動のできない私が、 カルチャーセンターの写真教室に通うことにした。 3人の子どもたちが幼児から少年として成長してゆく日々 ひたすら写真を撮っていたから。 そういう単純な動機から写真をもっと上手に撮りたいと・・ ・・実は全ッ然、思ってなかった。 その頃、私はどうにもならない現状を 何とかしたいと足掻いていたのだ。 しかしどこへ行ってどうすればよいか、あてもなかったのだった。 そして…
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当番ノート 第2期
「すごい」 これを禁じ手としてます。 なんとなくバカになってきたような気がしたからです。 NBAの2011年ファイナルが殺人的に面白かった時、 「すごかったぁ!」 東京モーターショーでRX8の最後のモデルに座った時、 「すごいわぁ!」 子供の幼稚園のリレーで1位を取った時に、 「すごかったでしょ!」 このままだと、ジャイアント馬場だろうが、 村上春樹だろうが、マイケル・サンデルだろうが、 ボクはた…
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当番ノート 第2期
昔、仕事を辞めてぶらぶらしていた時のこと。 わりと、ぎゅうぎゅうで働いていたものだから、時間があることに慣れていなかったし、ぽかんとできたその日々に焦ったりしていた。 時間は売りたいほどあった。 でも、まあなんとかなるだろうと開き直り、やりたかったことを今のうちにやろう(暇だし)!と決めてメモに書き起こし片っ端から手をつけた。 ちょうどその時DVDかなにかで観ていた映画「死ぬまでにしたい10のこと…
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当番ノート 第2期
煙が来てからというもの、眠りの精は悲鳴を上げて逃げ去り、彼らが身にまとっていた闇色のドレスは煙に喰いちぎられ無残な姿をさらしている谷底の部屋へようこそ。煙の朝駆け夜討ちで私は慢性的な寝不足です。 黒猫といえば魔女。黒猫を飼うことになって、それでは私も魔女に成りすましましょうと一人ひそかな盛り上がりを見せていたのですが、ひきとった猫は黒猫と呼ぶには何かがおかしい。以前からこの猫の容姿はみすぼらし…
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当番ノート 第2期
ひとの名前に興味がある。その字を聞いたり由来を聞いたり。 名前を聞いてその名前を背負ってきた人生に想いを巡らすのが好きなのだ。 先日、友人に面白い話を聞いた。彼がある日コンビニに行ったところ、レジの店員の名札に釘付けになったという話。その名札には「神」と記されていたそうな。この時代、神様も就職難でバイトしていても可笑しくはない。友人はお賽銭の渡し過ぎで「神」様からお釣りを受け取ったのかも知れぬ。は…
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当番ノート 第2期
北欧のおんなのこtinaちゃんのお部屋。 北欧ログハウスの一室を そういうイメージで雑貨部屋に仕立てる。 tinaちゃんはもちろん「お洒落な北欧少女」なのである。 だけど、お部屋の片隅をよ~く見ると イスラームの王様のお人形や日本の昭和モノなんかが こっそり置いてあったりする。 ・・つまり、tinaちゃん、雑貨おたくなのだ(笑 ここにやってくるいろんなひとたちと モノをめぐって展開する話がおもしろ…
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当番ノート 第2期
さらり~ぃまぁ~んぁあん、子供じゃなければふたつ以上の顔をもてるぅぅ~ 1994年に放映された『僕の就職』という緒形直人さん主演ドラマの主題歌でこんな歌詞がありました。 当時、高校生だったボクに就職して会社員になる生活ってのは想像も出来なかったのに、なぜかこの忌野清志郎さんの歌う『サラリーマン』という哀愁に満ちた歌が心に響きまくりました。 ども、日替わりコラムの火曜日を担当させて貰うことになりまし…
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当番ノート 第2期
ただ肌寒かった日々がいつの間にかもうすっかり冬で年末。朝晩どころか丸一日寒い日々です。 しかしながら、田んぼの真ん中に暮らしていると季節の流れがくっきりと目に見え、それはとても美しく凄烈です。 山の木々はもくもくと重なりブロッコリーのようだし、葉や花や実はさまざまに色をなし、なんだか壮大なサラダのようです。 私の住んでいる場所では、昔から「小事飯(こじはん)」といって、ちょっとしたおにぎりや、あま…
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当番ノート 第2期
この原稿を書いているのを二段積みのダンボール箱の上から眺めている黒猫もどきが今日から始まるコラムの主人公の煙(ケムリ)です。煙は私の母が飼っていたのですが手放さざるを得なくなったため二ヶ月前に私の住む東京都谷底へやってきました。私の居ぬ間に行われた母と妹による密談で既に私が引き取ることに決定しており「谷底はペット禁止だから」と言っても聞く耳を持たず「ふきが連れて行かなかったら保健所に……」と半ば脅…
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当番ノート 第2期
どうも、はじめましてイルボンです。 詩的な瞬間とか断片を採取することに興味がある人間です。 ひらたく言えば詩人です。大阪で小さなギャラリーを運営しています。 短い間ですが、どうぞお手柔らかにお願いします。 *** twitterを再開してから一年くらい経ったか。ギャラリーの運営を始めてから、twitterが色々と宣伝効果があるらしいということで、アカウント(会員ID)だけ作ってほったらかしになって…
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当番ノート 第2期
おじいちゃんは写真屋だった。 塩浜という町のその通りには呉服屋さんと魚屋さんと履物屋さんと駄菓子屋さんと 電気屋さんとパン屋さんとたばこやさんと小間物屋さん・・ いまにして思えばそれなりににぎわいがあった。 その中に一軒、2階に写真スタヂオのあるちょっとハイカラな建物。 お店のショーケースに鎮座した、レンズが2個ついてる縦長の箱のようなカメラを おじいちゃんは売りもせずおきゃくさんに自慢してた。 …